『西の魔女が死んだ』 梨木香歩

『西の魔女が死んだ』

素敵な物語に出会いました。



イギリスからきた、「おばあちゃん」と学校が合わずに悩む「まい」との生活のお話です。

まいは、仕事をしているママに連れられて、「おばあちゃん」のところにたどり着きます。
山の中の、穏やかな時間の流れるおうちです

自然の食物を採り、ジャムを作ったりエプロンを作ったり・・・
まいは、おばあちゃんとの生活の中で、自分を取り戻していきます。

そして、まいはおばあちゃんのお母さんが「魔女」だったことを聞くのです。

まいは、おばあちゃんもきっと魔女だろうと思っていて、自分にはそんな才能がないと思いながらも、魔女になりたいと伝えます。

「何でも自分で決めること」・・・これが、魔女になるための大切なこと

なんだか、グロースセミナーみたいです。

まいは、長続きしない自分の性格にあきらめそうになるけれども、おばあちゃんはこんなことをいってくれるのです。

「ありがたいことに、生まれつき意志の力が弱くても、少しずつ強くなれますよ。少しずつ、長い時間をかけて、だんだん強くしていけばね。生まれつき体力のない人でも、そうやって体力をつけていくようにね。最初は何も変わらないように思います。そしてだんだんに疑いの心や、怠け心、あきらめ、投げやりな気持ちが出てきます。それに打ち勝って、ただ黙々と続けるのです。そうして、もう永久に何も変わらないんじゃないかと思われるころ、ようやく、以前の自分とは違う自分を発見するような出来事が起きるでしょう。そしてまた、地道な努力を続ける、退屈な日々の連続で、またある日突然、今までの自分とはさらに違う自分を見ることになる。それの繰り返しです。」

素敵な言葉です。

自分をあきらめたくなってしまっても、少しずつでいいんだってことがわかれば、続けられそうです。