このブログの看板犬ルイくんも、生まれて11歳5か月になった。人間で言えば65歳以上の高齢者である。
今回は趣向を変えて犬の話題を中心に。
外つ国の人の少なき日本に曳かれゆく犬は異国種多し(花山多佳子 短歌研究1月号)
街で見かける犬で多いのは、コーギー、マルチーズ、パピヨン、ポメラニアン、ラブラドールレトリバー、キャバリアといったところ。時々ルイくんと同じビーグルやチワワ、そして柴犬も見かける。人気ランキング1位のトイプードルを見ないのは、地域性なのか、あまり遠くまで散歩しないせいか?
確かに洋犬が多いが、実はラプちゃんを除くと、全て小型犬である。
犬を陳列して売る商売は、将来的には姿を消すはずだが、それは売れ残った犬にとって虐待になるからである。
将来はブリーダーに注文しておいて、生まれるのを待つしかなくなるだろう。
そうなれば飼い犬の種類にも変化が出るはずだ。
しかし、欧米を中心として、世界中で誕生した多くの犬種より、日本犬が多くなる可能性は、おそらく無いだろう。
柴犬は日本の気候に合っていると言われても、家の中で飼う人がほとんどだし、ビーグルのような垂れ耳は耳の病気になりやすいと書いてあっても、実際に飼ってみると頑健であり、性格もごく普通で飼いやすい。飼う前には、ビーグルは誰にでも懐く騒がしい犬だと思っていたが、実際は主人以外には媚びず、家の前を嫌いなジジイが通ると10年も覚えていて激しく吠え立てる。犬としての役割をきちんと実行する。
11年ちょっと前、我が家で入手したかったのは、実は柴犬である。大きな犬は散歩に苦労するから、譲れない条件として体重12kg以下としていた。
しかし柴犬は高価である。日本犬で小型犬というと柴犬とチンしか思い浮かばないが、どちらも高価。陳列式販売が続く限り、ちょっとした人気差により洋犬の生産が多くなり、結果として供給過剰な洋犬の価格が下がるため、ますます洋犬がよく売れることだろう。
接種券税金納付書配る子に幾千のポスト氏名もたざり(佐伯裕子 短歌研究1月号作品季評から)
作者の御子息が郵便配達の職に就いたのだという。
昔のことだが、僕は年賀状配達のアルバイトをしたことがある。
住宅地図を持たされて配達するのだが、その住宅地図は市販のものではなかった。専門業者として当然のことだが、郵便配達用の非売品である。
最近郵便受けポストに番地や氏名が書いてないことが多いが、同じ番地に同じ苗字の家が複数あることもあるので、結局地図が頼りということになる。
ちなみに僕は、ペンネームで郵便局に届出してあるので、郵便だけはペンネームで届いている。宅配業者には、そのような届出制度が無い。
表札は、以前は出してなかったが、コロナ禍の副産物として置き配がデフォルトになってから、番地と苗字を表示している。宅配業者から呼び鈴を押されるという、無駄な煩わしさを回避するためである。
老犬とお皿をふたつ並べ置きお母さんから卵焼きもらう(椎名夕声 短歌人2022年1月号)
(20240504記す)
本日ルイくんは永眠しました。