〈四季花鳥図屏風 山本梅越逸 1845〉
いつの世も人々にとって夢や理想とは、未知なる楽園へと誘ってくれるものでした、、、
と、始まっている出光美術館『ユートピア-描かれし夢と楽園』に行って来ました。
人の心に宿る夢、夢の世界ははかなくも豊かな暮らしへの期待と充実した幸せへの希望は
人々を昔も今も厳しい現実から救済するもののようです。
四季の区別なく美しい花が咲き鳥たちがさえずり飛んでいる、、超現実的な空想の世界
極楽浄土を彷彿とさせる幻想的な絵画に「あの世」を空想したのは小生だけかも知れないが
何か心の琴線に触れた想いがした。
〈吉野瀧田図屏風 作者? 桃山時代 (楓&梅)〉
吉野瀧田図屏風、私の身の丈ほどあるのだろうか?六曲の屏風が2本一対となっている様は
展示会場を圧巻していた、ルーペで凝視すると絵の具の剥がれ落ちた箇所も方々に見られたが
400有余年の歴史と本物だけが持つ神秘なまでもの堂々とした威圧感があった。
むかしたれ かかる桜の花を植ゑて 吉野を春の山となしけむ 藤原 良経
展示終盤に「美人衆芳―恋と雅」の部に、俵屋宗達作の伊勢物語色紙「武蔵野」と
源氏物語図「少女」に感銘した。傍らに次の吟詠が、、、
夢にだに 見であかしつる暁の 恋こそ恋の きはみなりけり 和泉 式部
遠からず訪れるであろう浄土もユートピアであって欲しい
展示56点中一部は除き、殆ど全て出光美術館蔵だとの事、今回展示期間10/31~12/20。
(投稿画像は出光美術館HPより転載)
【今週末まで天気は雨予報、雨初日の今日は吉野の真っ赤な紅葉を観賞したが
週末、奥多摩の山に紅葉狩りを計画している、、晴れてくれ厳しい現実】