『花鳥風月』雑記

素朴に質素に優しくいきたいね

屏風の世界

2010年07月24日 | 美術

【日月四季花鳥図屏風 室町時代 六曲一双の左隻】

歳のせいか年々夏の暑さが厳しく感じる、取り分けて今年は応える。
炎天下でのテニスも少々自重して出光美術館『屏風の世界』に行ってきた。

屏風は中国で風よけの調度品として誕生し日本に伝わって来て、室町時代から江戸時代に
かけて日本独自の紙製の蝶番が考案され、日本独特の様式で発展してきたらしい。


【天神縁起尊意参内図屏風 室町時代】

大画面を折り畳んで使う屏風は四季の花鳥図や風景画を物語的にみることが出来るし
風俗画などは当時の人々の暮らしぶりも細かく描かれていて楽しい。


【南蛮屏風 桃山時代 六曲一双の左隻】

屏風は一曲々々が眺める角度が違うため飛び出して来る様な迫力もあり3D映像の元祖かも?

金箔地や金雲も多く用いられた絢爛豪華さは晴れの場をも引き立たせて来たのだろう。


【十二ヶ月離合山水図屏風 江戸時代】

順路の終わりの辺に展示されていた「江戸名所図屏風」(八曲一双)は上野から品川まで
隅田川に沿って名所や人物が細密に描かれてをり、特に悪所辺りの様子が屈託無く遊ん
でいる江戸町民が滑稽で楽しい。 


【世界地図・万国人物図屏風 江戸時代】

50点近い展示の中でも江戸時代のものが多かった。ここでも無知な小生思いましたが
江戸時代はとても活力あった生きやすい時代だったんじゃないかと、、、
西鶴・芭蕉・一茶・蕪村・歌麿・師宣・北斎・広重・光淋・宗達・近松・歌舞伎・・竜馬・・

美術館(9F)から帰るエレベーターの中で初老の婦人と娘さんらしきお二人の会話、、、
母「よかったわね~」  娘「うん!」     同感 でした

《投稿画像は出光美術館HPより転載しました》