叱って叱って、落ち着いた学級になったとします。もちろん、叱られた事で気付いて、自分でも「落ち着こう」と思って行動できる子は一定数います。また、注意されたり叱られたりしなくても、最初から自分で「落ち着こう」と思って行動できる子も一定数います。
問題は、注意されて叱られて叱られて、やっと落ち着いた行動が見られるようになる子です。この様な子も学級には、また必ず一定数います。
この様な子は、落ち着いた行動をしているという点では他の子と変わりませんが、自分で考えて行動している訳ではありません。注意されたり、叱られたりするから、表向きは落ち着いた行動をしているだけです。単に、押さえつけられているのです。ですから、何かのきっかけで学級を崩壊させる行動を取ったり、別な先生になると問題行動を起こしたりする訳です。
では、どうするか。
自分で、「これじゃ駄目だ。落ち着こう」と気付かせる事が必要です。自分で考えて行動が変容すれば、それは徐々に定着していきます。結果として、何かのきっかけで行動が悪化する事はほとんど無くなります。…でも、これには時間がかかるのです。