エスせんブログ

ラノベ好きなB級小学校教師のエスせんが、教育中心に色々語るブログです。少しでも面白ければ「いいね」御願いします。

自分で気付かせる

2023-06-10 10:36:10 | 教育

 叱って叱って、落ち着いた学級になったとします。もちろん、叱られた事で気付いて、自分でも「落ち着こう」と思って行動できる子は一定数います。また、注意されたり叱られたりしなくても、最初から自分で「落ち着こう」と思って行動できる子も一定数います。

 問題は、注意されて叱られて叱られて、やっと落ち着いた行動が見られるようになる子です。この様な子も学級には、また必ず一定数います。

 この様な子は、落ち着いた行動をしているという点では他の子と変わりませんが、自分で考えて行動している訳ではありません。注意されたり、叱られたりするから、表向きは落ち着いた行動をしているだけです。単に、押さえつけられているのです。ですから、何かのきっかけで学級を崩壊させる行動を取ったり、別な先生になると問題行動を起こしたりする訳です。

 では、どうするか。

 自分で、「これじゃ駄目だ。落ち着こう」と気付かせる事が必要です。自分で考えて行動が変容すれば、それは徐々に定着していきます。結果として、何かのきっかけで行動が悪化する事はほとんど無くなります。…でも、これには時間がかかるのです。

 

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B級教師は時間をかける

2023-06-09 04:16:17 | 教育

 私はB級教師なので、学級指導が具体的な成果となるまでに時間がかかります。平均的な感じだと、担任した学級が落ち着くのは10月頃でしょうか。

 これがA級教師だと1ヶ月か、長くても2ヶ月くらいで学級が落ち着きます。特に凄い先生になると、黄金の三日間で落ち着かせる場合もあります。

 もちろん、B級教師でも短期間で学級をまとめる方はいます。ただそれは、叱って学級を押さえつけて…という方法がほとんどです。これだと、どこかで破綻してしまいます。例えば、何かのきっかけで叱られる事を子供たちが恐れなくなったら、あっと言う間に学級崩壊してしまうでしょう。

 もっとも、その教師が担任している間は何も発生しない事も多いです。でも、叱って押さえつけたツケは必ずやってきます。前年度までは落ち着いていた学級が、今年度は落ち着かない…そんな形でです。

 つまり、B級教師が叱って学級をまとめる方法を行った場合(=短期間で学級指導上の成果を出した場合)、自分が担任している時に学級が崩壊するか、他の先生が担任となった時に問題を吹き出させるか、どちらかになってしまう訳です。それを防ごうと思ったら、学級指導に時間をかけるしかありません。

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八軒自然科学クラブの「いい加減さ」

2023-06-08 04:15:02 | 野外活動

 八軒自然科学クラブでは、良く言えば「臨機応変」、悪く言えば「いい加減」に活動を行っていました。

 例えば、山頂を目指して山を登っていても、途中で山菜採りに夢中になって時間が無くなり、「じゃ、今日は八合目まで登ったら戻りましょう」と変更する事がありました。しかも、割と良くある事なのです。他にも、5分休憩のつもりが、サンショウウオやカエルの卵を見つけて20分くらい卵採りをしたり、普通に歩いていたのが、急斜面を登る競走になったり…その場の雰囲気で活動はどんどん変更されていました。

 この「いい加減さ」が、どうやら発達障害の子にとっては良かったようなのです。

 例えば、アスペルガー傾向のある子は一般的に、こだわり行動の強い事が多いです。今、自分が気になった事を中断させようとしても、なかなか中断できなかったり、時には怒り出したりします。

 学校は、将来的に日本社会へ出て活躍する大人になるよう、子供たちを育てる場です。ですから、活動する時間帯も内容も決まっています。2校時が国語の授業なら、算数を続けていたい子にも国語をしてもらわなくてはなりません。当然、活動を中断するよう指導する事になります。

 しかし、八軒自然科学クラブは違います。八軒自然科学クラブは、野外活動の楽しさを伝えるのが目的です。だから、「山菜を採りたいの? いいよ。じゃ、折角だから、みんなで山菜を採ろう」と、活動を変更する事が出来ます。結果として発達障害の子も、のびのびと活動をする事が出来る訳です。

 誤解の無いように書きますが、「学校が悪い」と言っているのではありません。学校と八軒自然科学クラブでは、その目的が異なっているから違いが発生したのです。そして、それが発達障害の子には合っていたらしい…単に、それだけの話なのです。

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八軒自然科学クラブと発達障害

2023-06-07 04:18:40 | 野外活動

 発達障害がある…正確には、診断を聞いた訳ではないので、発達障害があると思われる子と八軒自然科学クラブの結びつきは強いです。

 最初の頃は何年かに1人という感じでしたが、徐々に毎年1人は参加するようになり、解散直前は毎年2~3人の子が参加していました。これは、「八軒自然科学クラブに参加すると、発達障害のある子が生き生きと活動するようになる」などの噂が、発達障害を抱えている保護者の間で広まっていった事が大きな原因です。

 何故、その様な事が言えるか…実際に、保護者の方々に聞いたからです。解散直前の時期に参加した保護者から、先の噂を聞いて参加を決意した…と聞きました。1人だけではなく、ほぼ全員からです。

 では、八軒自然科学クラブに参加した発達障害のある子は、何故、生き生きと活動するようになるのでしょう。これについて、指導員の仲間で話し合った事があります。

 結論としては、八軒自然科学クラブの「いい加減さ」が良い方向に作用しているのではないか…となりました。

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八軒自然科学クラブの思い出

2023-06-06 04:25:30 | 野外活動

 教育に関する話が続いたので、少し個人的な話もします。…と言っても、社会教育に関する話でもありますが。

 私が住んでいるのは北海道です。そこに、昭和終盤から平成終盤まで約40年間、「八軒自然科学クラブ」という団体がありました。地域の小学4~6年生で野外活動の好きな子を集め、野外活動を行う団体です。

 行っている野外活動は、まず山登り。もっとも本格的な登山ではなく、「近郊の山でハイキングする」と言った方が正確です。

 ただ、単に山を登ると言うよりは、登りながら色々な事をしていました。虫を見つけたり、山菜やキノコを採ったり、野鳥や岩石を調べたり、冬であれば山から尻滑りで下りたり…本当に色々と行ってきました。

 また、年に3回ほど、宿泊を伴う活動も行っていました。

 1つ目は、近郊のキャンプ場でキャンプをします。テントは常設なので、主に自分で自分の食事を作るのが目的です。

 2つ目は、蘭越町にある廃校に泊まって行う長期キャンプです。もっとも、テントを立てたりはしないので、キャンプと言って良いかどうか少し迷うところですが…。こちらは、蘭越町の自然を体験する事と、自分たちで食事を作る事が大きな目的です。

 3つ目は、ちゃんとしたホテル(旅館…の方が正確かもしれません)に泊まって、ひたすらスキーを楽しむ活動です。食事を作る必要がないので、本当に1日いっぱいスキーをするだけでした。

 この活動について記録しておこうと思ったのは、活動自体の面白さもありますが、別な理由もあります。それは、この活動が発達障害の子供たちにとって、とても有効…と言うか、オアシス的な活動になっていたからです。

 

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席替えの方法③

2023-06-05 05:29:38 | 教育

 子供の視力は重要な要素ですが、最優先とは考えていません。目が悪くても、学級トラブルの原因になる可能性は極めて低いからです。これが問題を抱えている子ですと、座席次第で学級トラブルを頻発させかねませんから、やはり最優先は問題を抱えている子となります。

 とは言え、視力の良くない子は極力、前から2番目までに座らせるようにしています。ただ、他の優先事項の影響で3番目になる事もあります。その場合は、中央に近い列にして、両端の列にはしないようにしています。

 身長順は、昔は気にしていました。でも、今はほとんど配慮していません。かなり大柄の子が相当小さい子の前に来る…など、よっぽどの事でなければ子供たちに対応してもらえるからです。この場合の「対応」と言うのは、「見にくい時は、見やすい方に頭を動かして見てください」と言って、子供たち自身に何とかしてもらう…という事です。

 私の現在の学級も、昨年度の学級も、ほとんど身長順は考慮しませんでした。ですから、頭の高さを見ると凸凹しています(いました)。でも、その事で子供たちから苦情は来ていませんし、保護者からクレームをもらった事もありません。やはり、学級トラブルが発生しない平和な学級の方が、多少黒板が見にくい学級より大切だ…そう、保護者や子供たちも感じてくれているのではないでしょうか。

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席替えの方法②

2023-06-04 04:14:33 | 教育

 誰と誰を隣にするかや同じグループにするかも、かなり検討します。

 まず、「近くの席にはしないでほしい」と保護者から要望があったり、過去にトラブルを頻発させたりした子同士は席を離します。もちろん、同じグループには絶対にしません。

 また、近くに座らせると私語をしたり、立ち歩きしやすくなったりする子同士も離します。ただ状況によっては、こちらの子は同じグループにする事はあります。

 面倒見の良い子を生活力が弱めの子の隣にしたり、学力の高い子を学習面で問題を抱える子の隣にしたりする事は、時々行っています。いつでも行っている訳ではなく、そうした方がより良いと判断される時だけですが。

 他者と関わるのが苦手な子を、面倒見の良い子やフレンドリーな子の隣にする事もあります。もっともこれは、そうする事で人間関係が広がる事が、割と高確率で期待できる場合に限ります。

 メンタルの弱い子の隣に、その子と仲の良い子を座らせる事もあります。これも、いつでも行っている訳ではなく、その様にする事でメンタルの弱い子が頑張れそうな時だけです。

 単に仲の良い子同士を隣に座らせる事は、基本的に行っていません。ただし、クラス替えが確定している年度末で、学級が安定しており、席替えで大きく崩れる心配が無い時は、行う事もあります。

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席替えの方法①

2023-06-03 04:15:11 | 教育

 具体的な席替えの方法ですが、私の場合は基本的に以下の考え方で行っています。

 まず、教師の関わりを必要とする子をピックアップします。その様な子は、大きく分けると「学習理解に難があり教師が支援する必要のある子(タイプA)」と「問題を抱えており教師が指導する必要のある子(タイプB)」の2種類です。

 タイプAだと、ノートの書き方や計算の仕方など教師が支援しないと全く授業に参加できない子は、最前列で最も関わりやすい位置に来てもらいます。多少は自分でも学習を進められますが、壁にぶつかった時は支援しないと難しい子は、前から2番目に来てもらう事が多いです。

 タイプBだと、授業中に他の子へちょっかいをかけたり、授業中に立ち歩いたりする子は、最前列で最も関わりやすい位置にきてもらいます。また、その子がちょっかいをかけにくいよう、その子が関わりにくい子や注意してくる子などで周囲を固める事も多いです。

 もっとも、最近はタイプBの子の増加傾向があるので、一度に全ての子へ手厚く関わる事が難しい場合もあります。その場合は、取り敢えず最前列に来てもらいますが、私の死角になりやすい最も廊下側の席にする事もあります。また、状況によっては最後列の廊下側や窓側に来てもらう事もあります。

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私にとっての席替え

2023-06-02 04:13:06 | 教育

 先月末(R5.5.29)、席替えをしました。今回も通常通り、私が決めての席替えです。

 B級教師である私にとって、席替えは大きな「武器」です。席替えによって、

 

①問題を抱える子に対応する。

②学習支援を必要とする子に関わりやすくなる。

③教室内の人間関係を広げる・深める。

 

…と言った事をねらっているからです。25年以上前の若かりし頃は、くじ引きで決めたり、子供たち自身に決めさせたりした事もありました。現在は、よっぽど安心できる状況でなければくじ引きはしませんし、子供たち自身に決めさせる事は修学旅行などの特別なイベント以外には行いません。

 席替えは、教師が決めて実施する…これは、学級を安定させる上で極めて有効だと考えています。

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A級教師とB級教師の差は…

2023-06-01 04:16:18 | Weblog

 「向上的に変容させる授業」ですが、年に2~3回くらいなら私でもできます。これは、自分の実力で授業を行う事ができたと言うよりは、偶然の産物と言った方が良いでしょう。ですから、例えば研究授業や公開授業で、狙って「向上的に変容させる授業」を行う事は極めて難しいです。

 A級教師は、ある程度は狙って「向上的に変容させる授業」を行う事ができます。そのため、研究授業や公開授業を行った場合、8割以上は「向上的に変容させる授業」となります。つまり、これがA級教師とB級教師の差となる訳です。

 これまでA級教師とB級教師について語ってきましたが、こう考えるようになった大きな理由があります。それは私が、「この方こそA級教師だな」と感じる方々と出会ってきた…という事です。中でも、最も私に影響を与えた…いえ、現在も影響を与え続けているのが、千葉県にお住まいの野口芳宏先生です。

 いずれ、野口先生についても語らせていただきたいと思っています。ただ取り敢えず、A級教師とB級教師について語るのは、ここまでとしたいと思います。

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