湖の子守唄

琵琶湖・湖北での生活、四季おりおりの
風景の移り変わり、旅先でのふれ逢いなど、
つれづれなるままに、語りたい。

北国脇往還

2012年11月03日 | 詩歌・歳時記

          風吹けば匂ひたちこめ  

          金木犀

          お市の世よりつづく鉄泉           

湖北道は最南端の米原より北への道が始まる。

一番西には、湖周道路、そして国道8号線、国鉄北陸線、伊吹山の麓を走る北国街道、

そして、そのバイパス・・・・。湖と山に挟まれた狭い平野に、何本もの動脈が伸びている。

その昔は国道が北国街道と呼ばれてい、山並みを巻くように北上する道は「北国脇往還」と

言われた。即ち、関が原から木之本宿への約35kmである。

          血のごとき湖の夕焼け

          切なさはムンクの叫び

          泣くを許さず

歴史好きなら堪らない街道である。越前の朝倉家に養われていたアホ将軍・義昭と

岐阜の信長の仲を取り持つために、光秀くんよ、君は何度往復したことか? 

大垣から賎ヶ岳へ大駆けした藤吉郎さんよ、三成ちゃんの地味な確実な仕事を

忘れまいぞえ。 戦国の世の絶世の美女・お市の方が嫁入った道でもある。                      秀吉・三成、出会いの像・・・長浜駅前

          三成のひそみし洞

          己高の山を吹く風                       ★こだかみの

          秋をつれくる

やがて秋も深まり、時雨の季節・・・・小谷の山の北方に、大きな虹を見出せるのも

この道である。 夢をなかばに倒れた、長政や三成の見果てぬ虹の光芒であることだ。