夜の電話

人生の節目を迎える選択をしようとする人からの、電話。

悩み、選択に迷い、話すことで思考を整理して

一緒に打開策を探る電話、長時間。

どちらも遠方からの、久しぶりの電話。

台風の被害が出た地域在住でもあるので

本題以外にも話すことはたくさんあった。

そして。

今日は私にとってはつらい事実が判明した日だった。

近しい人に言って、慰められるのもつらくて

遠く遠く離れた人に、事実だけをほんの数行、飛ばしてみた。

直後に電話がかかってきた。

とても短い電話だったけれど、一緒に静かに泣いて

でも「大丈夫」とも「がんばれ」とも言わないでいてくれることに

とても慰められた。

「どうしよう、ロンドンの地下鉄の中で、ボロボロ泣いてる東洋人。

怪しすぎるよね(笑)」

そんなふうに言って、笑って電話が切れた。

それぞれ、向き合うには必要な時間があって

それは時間の長短ではなく

うまい言葉や、気の利いた打開案が必要なわけでもないのだろう。

私を必要としてくれている人に、ちゃんと向き合えているかな。

モコの転院が決まりました。