本当に久しぶりに会った人や、私がボクシングなんぞやっていることを知らない人から、特に試合前に「痩せたね〜 ダイエットでもしてるの?」なんてよく聞かれます。まあ、挨拶みたいなノリなのですけれど・・
それでも、アマチュアボクサーの端くれの気概とプライドにかけて、言ってもしょうがないのだけれど「ダイエットじゃなくて、減量です!」と言い切るようにしています。まあ、自己満足の世界ではあります。
Wikipediaによれば『ダイエットとは本来「健康的な体型になるための食事療法または食事そのもの」を指す言葉なので、肥満体型の者が食事療法によって体重を落とすことのみを指すのではなく、痩せすぎの人が食事療法により食べる量を増やして、太ることで適正体重に戻す食事療法もダイエット」と言う。
しかし、とりわけ先進国では圧倒的に前者のケースの方が多いため、現実的には「食事療法による減量」のみを意味する言葉である、という共通認識が根付いているのが実情である。』とあるわけです。
私の中では「ダイエット」とは、『太った人が一念発起して痩せるように試みるものの、結局三日坊主で終わるユル〜いもの。
「いや〜痩せようと思ってるんだけどね〜。明日から始めるけど何時までにどうとかないんなだよね〜。」と本当は全く痩せる気がないのにダラダラとやって、何度も挫折するもの。』という感じです。
一方で「減量」は『約束した体重で試合をするために、絶対守らなくてはならない期限付きの義務・責任・契約』です。
ボクシングですからね、契約っちゅうわけですわ。
ですので、「ダイエットでもしてるの?」と聞かれると、心の中で「そんな甘いもんじゃねぇ〜んだよ!」とつぶやきながら、ボクシングに興味なさそうな人には「あ、まぁ、そうッス・・・」とニヤニヤしたりしてます。
で、私の「減量初体験」はいつだったかというと、それは2011年6月19日(日)に新宿FACEで開催された、オヤジ向けアマチュア大会の最高峰(?なのかな)「The OYAJI FIGHT」にR40ライト級で出場した時でしたな。
R40とは年齢で40歳以上50歳未満の枠をいい、当時の私は既に49歳。ライト級とは上限体重が62kgの階級を言います。
そして、マッチメークにあたっては「試合体重については、ザ・おやじファイトリングドクター、循環器及び脳循環器専門医、事務局相談の結果、通常体重から5%以内の減量までを基本とし、最大で7%までの減量を行っての試合を承認しますとあるわけです。
なお、通常体重及び規定限界体重は試合予定日の1ヶ月前までにクリアするものとします。」という規則があるわけですわ。
当時の私の体重は66kg。5%落とせば62.5kgで何とかクリア出来るわけですが、体重にして3.5kgの減量は50歳が目前のオヤジにとってはそりゃあ本当に大変でしたわ。
試合2週間前から、トレーニングをハードにしていき食べる量や摂取するカロリーも落としていき、試合3日前くらいからは水もあまり摂らず、それでも体重は思ったように落ちてくれませんしね。
練習後に体重を計り、サウナに入っては計り、朝起きて計り・・・の繰り返し。
あまりに落ちないために美容室に行くと「髪の毛っ全部剃ったら何グラム減りますか? え?たった50gっすか? えー、じゃあ25gだけ切ってください。」などと間抜けかつ切実な会話を繰り広げたりしていました。
あまり食べないのでトイレに行っても、便意はあるのですがなかなか出ない。
で、出るまでずーっと座っていたら、試合前日になんと「痔」になってしまいまして、痛くて動けないというあまりにも悲しいことも起こったりして。
辛かったなぁ
ま、でも契約ってもんはそんなもんですわ。
社会人ですからな。
試合当日の朝、自宅で体重計に載ってみたら、めでたく、62kgを下回り61kgまで落ちていたので、ホッとしたのを覚えています。
そして、会場入りし計量に臨んだところ、なんと60.4kgになってめでたく一発OKというところまでこぎつけました。
結局2週間で5.5kg、8%の減量に成功し試合に臨みました。
もうフラフラでしたけどね。これは仕事では絶対に見せない「意地」というもんです!
ここで改めて言いたい!
これを「ダイエット」などと生易しい言葉で括るなかれ!
これは気概とプライドの結果の「減量」なのです!試合はフラフラでしたが・・・
この大会後、何度か試合に出るために減量をしたのですが、やっぱり一番最初が一番辛かったなあ。
と、まあ、これもあれも全部、ジムメイトやトレーナーの支えがあってのことで、ホンマにありがいことですね。
お後がよろしいようで
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