11月3日から6日の間、平川市で大川亮回顧展が開かれていました。
大川氏生家での絵画等の展示と、大光寺公民館での民芸作品の展示です。
コギン刺しというものを今までまとめて観た事は無かったのですが、裏表両面とも美しく、そしてデザインの斬新な素晴らしさもあり、青森県の手工芸品として真っ先に挙げられる理由が理解できたように感じました。
明治14年生まれの大川亮は、青森御陵林局と軍役を経て大光寺村の村会議員となり、大凶作で苦しんでいた農家のために「農事研究会」を、さらに「農閑工藝研究所」を創設し、工芸技術の保存と普及により農家の収入の向上を図りました。
東京美術学校に籍を置いた時期もあり美術的な才能があったため、工芸作品のデザイン考案や技術指導をこなして、大正14年の全国副業品博覧会ではこの研究所から出品した作品が一等から三等までを受賞したとのと。
生家はどっしりとした茅葺屋根の民家で、美しい建築物として鑑賞できますし、収集していた美術品も、無名の画家の作品であっても見ごたえあり、美しいものに対する感性の非常に高い人物だったのでしょう。
青森の魅力はこんな所にもあったのだと感動した、そんな一日でした。
>
実物を観る・生で観るというのは、画像を見る事とは全く違いますね。
実物を観た時の感動を書こうと思っても、きっと難しいのでしょうね。
美しさが伝わっているなら、それはとても嬉しい事です。
コギン刺しは、丈夫にすることとデザイン性も相まっての手工芸品です。
この、ひと針ひと針の正確さも。