日本語は、同じ発音でも漢字表現すると全く違った言葉となり、非常に難しい言葉ですが、その中の一つに「はかる」があります。
即ち、「計る」・「量る」・「測る」・「図る」・「諮る」・「謀る」、全て「はかる」なのです。
この中でも特にややこしいのが「謀る」で、これは「はかる」だけでなく「たばかる」とも読みます。
<goo辞書>で「謀る」の説明としては、
1 計略をめぐらしてだます。たぶらかす。
2 計画・方法などを思いめぐらす。工夫する。
3 相談する。
とありますが、「たばかる」の「た」は接頭語で、元々は「はかる(謀る)」と同じ意味の言葉で、「たばかる」も「はかる」も、平安初期から使われていた言葉と考えられています。
また、現在では、悪いニュアンスで用いられることが多い「たばかる(謀る)」、「はかる(謀る)」は、元々は悪いことに限らずに使われていたようです。
現在では、何かネガティブな感じの言葉になっていますが、同じ「謀る」という字を使っても、「はかる」と「たばかる」では少しニュアンスが違うように思えます。
<Hi Native>に面白い説明がありましたので、紹介しておきます。
・「はかる」と「たばかる」、辞書的に言えばどちらも大差ありません。
・「たばかる」と読む場合には、基本的に人を対象とします。
・一方で、「はかる」と読む場合には人だけでなく、事物も対象としますね。特に悪事や謀叛など行動計画を対象とする事が多いです。
なるほどです。(まさ)