暑い日が続いていますが、今日で7月もお終いです。
この歳になると、月が過ぎるのが本当に早く感じます。
すいこう(推敲):
文章を書く時に、より良い文章にするために最適の字句を何度も考えることですが、この語源は次のような中国の故事に由来します。
科挙(官吏登用試験)を目前にした受験生が、課題の詩作で「僧は月夜に門を推す(おす)」が良いか、それとも「僧は月夜に門を敲く(たたく)」のどちらが良いのかを考えるのに夢中になり文章家で身分の高い役人の行列に衝突してしまい、非礼を詫びるとともにその事情を説明したところ、その役人に「敲くが良し」と指導まで受け、お陰で試験に通った。
尚、「推敲」が当用漢字にはないので、「推考」という字を当てる場合がありますが、これでは少しおかしいですね。
ずさん(杜撰):
杜撰の「杜」は、中国宋の詩人 杜黙(ともく)を表し、「撰」は詩文を作ることで、杜黙の作った詩は、律(詩の様式)に合わないものが多かったという故事に由来するようです。
従って、元々は、“文章などの誤りが多いこと”を指す言葉ですが、仕事や計画の進め方や状態に問題がある場合にも、良くない意味で使われます。
但し、本来は手を抜いたやり方をしていることに使われるので、物事への使い方に限定される言葉であり、「誰々は杜撰な性格だ」などと人の性格などの人間性に関して使うのは適切ではないようです。
べんらん(便覧):
私は、「便覧」は「びんらん」と読むのだと思っていましたが、正しくは「べんらん」のようです。
「びん」は呉音で、漢音では「べん」ですし、語源は“便利に覧(み)られるもの”ですので、「べんらん」が正しい様です。
何故に、私のように「びんらん」という人が多いかについては、風紀紊乱(びんらん)という言葉があるので、これとの混同ではないかとも言われています。(まさ)