シチリア旅行記 その⑥ ローマ時代の遺跡

　ローマ時代の遺跡も数多く残っていると共に、その後のノルマン王朝期になってから、多くの建築物が改造されてしまいましたが、明らかにローマ時代の遺跡と判るものを紹介します。

＜シラクーサ＞

　考古学地区に残っていた円形闘技場も1693年の大地震で崩壊し、今では跡形を残すのみです。

結構大きな施設ですが、直ぐ近くから見るので、その大きさが実感できませんでした。

闘技場跡

同上
　

同上

同上　イカロス像が横たわっています

 ＜ピアッツア・アルメリーナ　カザーレ荘＞

　4世紀ごろにローマ帝国貴族の別荘として建てられたようですが、その後斜面の地滑りで埋もれて放置されていたのが、1900年代初頭に発見されました。

　建物の概要が明らかになるとともに、多くのモザイク画が鮮明に残っていることで有名になりました。

私も、以前にチュニジアの博物館や、前回のマルタ旅行でもローマ時代のモザイクを見てきましたが、このように当時の建物と共に昔の姿で見たのは初めてでした。

世界遺産の看板

全体の概要図

浴場の焚口

浴場内

同上

トイレ


列柱のある中庭のモザイク

同上

同上

同上
　

同上　デザイン的にはフェニキア風のように思えます


儀式用の間

有名なビキニ姿の少女

同上

狩りをテーマにしたモザイク　この別荘は狩りの為に使われたとも言われています

同上

同上

同上

同上

同上

戯画のようなモザイク

同上

モザイク

同上

別荘の建築物

同上

シチリア旅行記 その⑤ フェニキア（後のカルタゴ）の遺跡 モツィア島

　シチリア西部を中心にフェニキアの入植地も多かったようですが、今回は西部のトラーバ二市の沖合にあるモツィア島でその痕跡を見てきました。

ホイタッカー博物館

島の模型　平坦な小さな島です

出土品の彫刻　ギリシャで制作されたように思えます

同上

モザイク　ローマ時代のモザイクについてもフェニキア人の製作したものが多い様です

同上

ネクロポリ（墓地）

現在はブドウ園になっています

城壁跡

同上

シチリア旅行記 その④ ギリシャ時代の遺跡 ギリシャ劇場

　ギリシャ劇場とは半円形の階段式観客席の前の舞台でギリシャ悲劇などの上演がされていた場所で、景色の良い高台に建築されています。

　音響効果も良いようで、残存している劇場では今でもコンサートなどに利用されている所が多く、石の階段式座席が近代的なものに改装されている所も多いです。

　また、ローマ時代になり舞台などがローマ式の装飾の多いものに改造されている所もあります。（まさ）

＜シラクーサ＞

15,000人も収容できる大きな劇場だったが、その後要塞建設のための石材として階段式観客席の上部が削られたりして縮小されました。

上部から　海の見える景色の良い場所ですが、観客席は近代的に改装されています

観客席

まだ古い石済みも残っています

上部にある古代の住居跡らしいです

綺麗な湧き水もあります

＜セジェスタ＞
神殿のところでも触れましたが、海の見えない北西部の山中にあります。

 かっての様子の想像図

全景　ここから海は見えません

観客席　ここはまだ石の階段式のままです

同上

石段

丁度小学生が遠足で、音響を試すように合唱していました

私です

＜リバリ島＞

こじんまりとした劇場ですが、海を見下ろす景色は絶好です

同上

 ＜タオルミーナ＞

上部から　やはり座席は改装されています

同上

同上

同上　正面から　やはり景色は良いです

改装された座席

周囲の様子

向かって右側の石柱はローマ時代の改装らしいです

ローマ時代に改装されたレンガの通路


市内にある小劇場

同上

シチリア旅行記 その③ ギリシャ時代の遺跡 神殿―２

アグリジェント以外にも、その少し西方にあるセリヌンテと、北西部にあるセジェスタのギリシャ神殿も訪れました。（まさ）

＜セリヌンテ＞
東神殿群には3カ所、西にあるアクロポリには5カ所の神殿跡がありますが、フェニキア（カルタゴ）に破壊されたらしく、形が整っているのは少ないです。

東神殿群の神殿跡　大きな柱が復元されています

同上　正面から

大きな柱です

角度を変えて

同上

崩壊した石柱など

同上

発掘調査中


西のアクロポリスは少し離れているのでカートで

途中で見える東神殿群と放牧中の羊

海も見えます

神殿跡

同上

同上

帰路はミニトレインで

＜セジェスタ＞
珍しく海の見えない北西部の山中にありますが、珍しく柱には溝がありません。

少し高い所にあり登っていきますが、途中の野草も魅力的でした。

やっと少し近づきました。結構綺麗な形で残っています。

到着　縦の溝のない石柱に見とれていました

神殿

同上　内部から

同上

向かい側の丘の上から

同上

シチリア旅行記 その② ギリシャ時代の遺跡 神殿―１

　いよいよ今回の旅行で見聞きしたことになります。

　今回のツアーでシチリアを周遊していく中で、各地で同じような歴史遺産と出会えましたので、先ずは日程ごとの旅行記ではなく、出来るだけテーマごとに分けてお知らせすることにします。

　先ずはギリシャ神殿です。

正直言ってシチリアにこのように数多くのギリシャ時代の遺跡が多いことに驚きましたが、東南部のシラクーサを中心に、シチリア各地にギリシャの入植地があったようです。

　今回回ったのは3ヶ所でしたが、それ以外にもフェニキア／イスラム／ローマによって破壊されたり、教会などに改築された神殿跡も各地にみられました。

　 神殿は、結構保存状態の良いものが多く、殆どが少し高台の景色の良い所に建築されているのが特徴でした。

　先ずは、有名な遺跡アグリジェントです。海にも近く絶景の高台にあります。ほぼ原形が残っているコンコルディア神殿以外にも、神殿の谷と呼ばれる場所に4つほどの神殿の一部が残ったまま、或いは崩壊したままになっていますが、世界遺産に認定されたので逆に修復は難しいということでした。（まさ）

＜コンコルディア神殿＞

神殿が見え始めました

近づくと大きさに圧倒されます

正面から

全景　反対方向から

イカロス像と共に

見る角度で大きく変わります　　　柱の数は正面から見て6本、横から見て13本のようです

柱　光が当たり陰影が綺麗です

正面の柱のアップ

＜神殿の谷＞

キョウチクトウの花の向こうに

神殿跡

同上

同上

同上

同上

何の跡でしょうか？

墓所？

フェニキア時代の墓所のようです

巨石を運んだ跡のようですが、詳しい運搬方法は不明です

亀甲積の石垣