1月28日に召集された通常国会では恒例の首相による施政方針演説がなされました。
字数にすれば今までで一番多かったということですが、その内容たるや、予想通りというか、大した成果もないアベノミックスを中心とした自画自賛というべき独りよがりのもので、我が国の最大の課題である人口減少と共に、積もり積もった国の借金にどのように対応して行くのかというような、根本問題に毅然と立ち向かう姿勢は全く感じられない、情けない内容でした。
その中で、特に酷いと思った部分を抜粋してみます
◆子供たちにどのような未来を引き継げるのか
・<はじめに>という項目で“私たちの子や孫の世代に、輝かしい日本を引き渡すため”とか、<全世代型社会保障への転換> という項目で“(教育無償化により)子どもたちを産み、育てやすい日本へと、大きく転換していく”、更に<戦後日本外交の総決算>という項目では“次の世代に先送りすることなく、必ずや終止符を打つ”というように、一応子どもや孫たちの世代を慮った表現をされています。
・しかし、その子どもや孫たちに残せるのは本当に美しくて、希望に満ちた輝かしい国でしょうか。
現在の政府の他の政策を見ていると、とてもそのようには思えず、正に独りよがりの思い込みとしか見えません。
・産業振興に重点を置いた結果として、原発は引き続き稼動して増え続ける原発廃棄物は処分方法も決まらないまま“中間貯蔵”とかいう方法で引き継がれるでしょうし、沖縄の米軍基地なども米軍との地位協定見直しなどの具体案は無く地域住民に負担を強いる形は変わりそうもありません。
◆国の財政健全化に対する具体的な方針なし
更に納得できないのは、口先では、一応子どもや孫たち世代を思いやり、負の遺産を引き継がないとの発言をするものの、自分達が選挙で勝たんがために、あの手この手でバラマキ施策を続けた結果として、巨額の国の借金を減額の道筋もつけずにしていることでしょう。
それどころか、更なる悪化の道を推し進めていることです。
・今回の施政方針演説でも、<全世代型社会保障への転換>という項目の中で、“社会保障改革と同時に、その負担を次の世代へと先送りすることのないよう、25年度のプライマリーバランス黒字化目標の実現に向け財政健全化を進める”と述べられています。
・しかし、現政府はこの財政健全化を目指すことよりも、経済の活況がより最優先事項であることは明らかで、それが証拠に色々な理由を付けてもっと以前に導入が決定していた10%への消費税アップとプライマリーバランスの健全化策を引き延ばしてきました。
・漸く今年10月からのアップに舵切りはしたものの、軽減税率とか教育無償化に振り向けるとか、更にプレミアム商品券など様々な景気対策の為のバラマキに向けての施策を織り込んでおり、この演説でも“来年度予算では、頂いた消費税を全て還元する規模の十二分な対策を講じ、景気の回復軌道を確かなものとする”と恥ずかしげもなく公言しています。
この政策のどこに財政健全化への意思を読み取れるというのでしょうか?
◆福島原発事故はもう終息したの?
<地方創生>という項目では、一応“福島の復興なくして東北の復興なし。東北の復興なくして日本の再生なし。復興が成し遂げられるその日まで、国が前面に立って、全力を尽くして取り組んでまいります”との殊勝な言葉がありますが、何と直ぐその後に“東日本大震災から見事に復興した東北の姿”とあり、首相の気持の中では福島の原発事故などはもう過去の些細な出来事になっているのが見え見えです。
このように、今まで実行してきたことからは全く離反したことを、あたかも自己の理想の如くに恥ずかしげもなく織り込んだ施政方針を堂々と発言される神経構造には全く驚かされますが、このような発言することがこの内閣の品格を更に落としていくのでしょう。(まさ)
字数にすれば今までで一番多かったということですが、その内容たるや、予想通りというか、大した成果もないアベノミックスを中心とした自画自賛というべき独りよがりのもので、我が国の最大の課題である人口減少と共に、積もり積もった国の借金にどのように対応して行くのかというような、根本問題に毅然と立ち向かう姿勢は全く感じられない、情けない内容でした。
その中で、特に酷いと思った部分を抜粋してみます
◆子供たちにどのような未来を引き継げるのか
・<はじめに>という項目で“私たちの子や孫の世代に、輝かしい日本を引き渡すため”とか、<全世代型社会保障への転換> という項目で“(教育無償化により)子どもたちを産み、育てやすい日本へと、大きく転換していく”、更に<戦後日本外交の総決算>という項目では“次の世代に先送りすることなく、必ずや終止符を打つ”というように、一応子どもや孫たちの世代を慮った表現をされています。
・しかし、その子どもや孫たちに残せるのは本当に美しくて、希望に満ちた輝かしい国でしょうか。
現在の政府の他の政策を見ていると、とてもそのようには思えず、正に独りよがりの思い込みとしか見えません。
・産業振興に重点を置いた結果として、原発は引き続き稼動して増え続ける原発廃棄物は処分方法も決まらないまま“中間貯蔵”とかいう方法で引き継がれるでしょうし、沖縄の米軍基地なども米軍との地位協定見直しなどの具体案は無く地域住民に負担を強いる形は変わりそうもありません。
◆国の財政健全化に対する具体的な方針なし
更に納得できないのは、口先では、一応子どもや孫たち世代を思いやり、負の遺産を引き継がないとの発言をするものの、自分達が選挙で勝たんがために、あの手この手でバラマキ施策を続けた結果として、巨額の国の借金を減額の道筋もつけずにしていることでしょう。
それどころか、更なる悪化の道を推し進めていることです。
・今回の施政方針演説でも、<全世代型社会保障への転換>という項目の中で、“社会保障改革と同時に、その負担を次の世代へと先送りすることのないよう、25年度のプライマリーバランス黒字化目標の実現に向け財政健全化を進める”と述べられています。
・しかし、現政府はこの財政健全化を目指すことよりも、経済の活況がより最優先事項であることは明らかで、それが証拠に色々な理由を付けてもっと以前に導入が決定していた10%への消費税アップとプライマリーバランスの健全化策を引き延ばしてきました。
・漸く今年10月からのアップに舵切りはしたものの、軽減税率とか教育無償化に振り向けるとか、更にプレミアム商品券など様々な景気対策の為のバラマキに向けての施策を織り込んでおり、この演説でも“来年度予算では、頂いた消費税を全て還元する規模の十二分な対策を講じ、景気の回復軌道を確かなものとする”と恥ずかしげもなく公言しています。
この政策のどこに財政健全化への意思を読み取れるというのでしょうか?
◆福島原発事故はもう終息したの?
<地方創生>という項目では、一応“福島の復興なくして東北の復興なし。東北の復興なくして日本の再生なし。復興が成し遂げられるその日まで、国が前面に立って、全力を尽くして取り組んでまいります”との殊勝な言葉がありますが、何と直ぐその後に“東日本大震災から見事に復興した東北の姿”とあり、首相の気持の中では福島の原発事故などはもう過去の些細な出来事になっているのが見え見えです。
このように、今まで実行してきたことからは全く離反したことを、あたかも自己の理想の如くに恥ずかしげもなく織り込んだ施政方針を堂々と発言される神経構造には全く驚かされますが、このような発言することがこの内閣の品格を更に落としていくのでしょう。(まさ)