アランフェスから、更に1時間ほど南西にある古都で、パラドールに宿泊ということもあり期待していました。
ここは、三方をタホ川に囲まれた高台にある町で、560年に西ゴート王国の首都となり、その後イスラム支配下になっても重要拠点となり、またレコンキスタでキリスト教となった後も、1561年に首都がマドリードに移るまでは、政治・経済の重要な拠点でした。
また、かってはユダヤ人居住区もあり、キリスト/ユダヤ/アラブの3つの文化が融合しています。
(因みに、先ほどアランフェスで見たタホ川は、このトレドを流れた後、西に流れポルトガルでテージョ川となり大西洋に流れています)
着いた駐車場の前に立派な城壁と城門があるのですが、ここは改修された新しいもののようで、目指す場所は高台にある旧市街。
はるか上にあり、あそこまで登るのかうんざりしていると、何とエスカレーターがありました。連続の6基で、5回の乗り換えで結構時間は掛かりましたが、ラクチンラクチン。
旧市街には、贅を極めたカテドラルや教会があり、この地で後半生を過ごしたというギリシャ生まれの画家エル・グレコ(スペイン語では「ギリシャ人」という意味です)の作品が数多く残されていて堪能しました。
宿泊したのはこの旧市街からタホ川の対岸の高台にあるパラドールです。
パラドールというのは、全国に98ヵ所ある国営のホテルで、中世の古城や修道院などの歴史的建造物を改修したもので、外観は当時の面影が残されていますが、内装は結構新しくなっています。
特にこのトレドのパラドールは、かってエル・グレコが眺めた景色そのままでトレドの旧市街が見られるということで、人気があるようです。
翌朝は、長距離移動のために少し早めの朝食でしたが、食事後に外を見ると薄明るいタホ川沿いに霧が発生し、その雲海の合間からトレドの旧市街が見えるという何とも幻想的な風景でしたが、カメラを部屋に置いていたので、残念ながら撮影できたのは少し霧が動いた後になりました。
間もなく朝日も登り霧も晴れましたが、あの幻想的な風景を見られただけでもトレドのパラドールに泊まった買いがありました。(まさ)
トレドの駐車場 横に立派な城壁と城門がありましたが、ここは立ち寄らずに旧市街を目指します
旧市街にはエスカレータを利用。見えにくいですが、屋根付きの6段のエスカレータがあります
エスカレータから新市街を見下ろす
<旧市街へ>
狭い石畳の坂道です
女子修道院の跡 この近くは、かってのユダヤ人街でした
特徴的な石積みの壁です
同上
<サント・トメ教会>
14世紀の塔
この教会にはエル・グレコの名作と言われる「オルガス伯爵の埋葬」が掛かっていて、それを目当ての観光客が多く、かなりの入場待ちでした。
<カテドラル>1226年に建築が始まり1493年に完成たゴシック様式の大聖堂で、その後も増改築されて、オリジナルの部分は少なくなっているが芸術性は高く保持されています。
路地の隙間から尖頭が見えました
外観
内部 天井
ステンドグラス
豪華な内部
同上
宝物室にある高さ3mの聖体顕示台エル・グレコの「聖衣剥奪 Expolio」画 上部左右の絵画や前の彫刻もエル・グレコの作品です
<私の好きな路地>
坂道が多い
何とも趣きのある路地です
同上
同上
<駐車場近くで見かけた花>
ウスベニアオイ
ハマエンドウに似ていますが?
<トレドのパラドールにて>
パラドールの外観
パラドールの案内
客室のある建物
ベランダからの旧市街の風景 かってエル・グレコもこの風景を見たのでしょう
同上
朝霧の中で
日の出間近か
日の出
ガマズミ(スイカズラ科)の仲間
イトスギの実