ケガ人二人は翌朝(4:30~)再度診察を受け
状態が昨日より悪化していない、若干でも改善されていることを確認
リーダーがレスキューに「ご提案どおり予定を変更して蓮華温泉へ下ります。」
と伝え、6:30に山小屋を出発、きのう来た道を返した
昨日心配された嵐は夜の間に通過したようで、澄んだ空気が素晴らしい景色を
浮かび上がらせた
杓子・白馬鑓、剱に槍、雲海のはるか向こうに白山も見渡せる
さあ、長野県から富山県をかすめ新潟県へ標高差1300mの下山開始
憧れの小蓮華尾根を一歩ずつ、昨日とは違った方向からの景色を楽しみながら
朝の太陽がまぶしい
それで気づいたのだけれど・・
日光が強すぎると、小さな高山植物に目が留まらない
山野草には太陽が強すぎるのか
雄大な景色に目が奪われ小さなものに目が行かないのか
曇天のほうが花を愛でるには適しているようだ
白馬大池で昼食をとり、ここからは方角を変えて・・
まもなく針葉樹林帯にはいる
後で知ったのだが、この針葉樹林帯から蓮華温泉までは
花好きには堪えられない植物植生地で
地を這うカラマツの異形とか数々の草花を求めて
花好きはここへわざわざやって来るのだという
知っていれば、もっと詳しく観察したのに・・
9時間以上を歩き通し、全員無事に蓮華温泉ロッジに到着
代行運転業者に回送先変更を依頼した車もロッジの駐車場に届いていた
「秘湯を守る会」蓮華温泉の内湯に身体を沈めて労えば
待っているのはビール いやコケモモジュース
ケガ人はあってはならないけれど、そうは言っても山歩き
何が起こるかわからない
幸い軽症ですんだようだし、みんなで荷物を持ちあったり
ルートを変更したり(そのための諸連絡が上手くできるかどうかも山では懸案)
励ましあって、かばいあって、無事下山したところが秘湯となればまた格別
蓮華温泉-白馬大池ルートは、栂池高原にリフトやゴンドラができるまで
白馬岳登山の主要ルートだったとロッジの旧い写真や資料から知ることができた