JR中央線・高円寺駅北口を出てすぐ目に入るアーチは
「高円寺純情商店街」の大きな文字。
30年程前は高円寺銀座商店街と名乗っていたが、
ある理由で名前を変えた。
それは地元商店街の出身の、ねじめ正一が1986年から1988年にかけて
小説新潮に掲載された3編に書き下ろし3編を加えた6編の連作短編
「高円寺純情商店街」がヒットし1989年に第101回・直木賞を受賞した。
その名が日本中に知れ渡り、これによって商店街の名前を変えることとなった。
なお、ねじめ正一の実家は乾物屋さんでもう無くなっている。
こちらがJR高円寺駅。
当駅の開業は大正11年7月15日。
現在の乗車人員は38,249人/日(2020年統計)だ。
発車メロディは駅周辺で「東京高円寺阿波おどり」が開催されることにちなみ、
1.2番線では2004年より阿波踊りの囃子をアレンジした発車メロディを使用している。
今もマーケットの雰囲気を残しつつ、常連さんを中心に商店街は元気に商いを続けている。
そして多彩な人達が歩く通りは純な心で満たされている。
純情商店街のメインストリートを奥に進むとT字路に突き当たり、
そこをちょっと左に行くと庚申通り商店街に出る。
この日はゴールデンウィークの入口の日で、通りには若者を中心に人出が多い。
この細い商店街へは自転車で来る人が多いのだろう。
ここは3階建ての高円寺北自転車駐輪場だ。
この下駄履きビルの1階はユータカラヤという大型八百屋さん。
商品が道路まではみ出しているのが人間的で、
いかにも住民に愛されているお店といった感じだ。
この商店街で一際賑わって長蛇の列ができている天ぷら屋さん「天すけ」と遭遇。
なんとなく見覚えがあり、しばし思い起こしていたら、
そうだ、テレビ東京の人気番組「Youは何しに日本へ?」で紹介された
ヨーロッパの航空会社のCAが日本に来ると必ず寄る天ぷら屋さんだ。
それにしても若者のすごい列で驚いたネ。
高円寺はいつもイベントをやっている街で小さなライブハウスも多く
特に休日になると若者で賑わう街だ。
このようにファッショナブルな若者があちこちで闊歩していたのが印象的であった。
また、中央線高架下のスペースには多数の各種店舗や倉庫が入居しているらしいが、
この日はご覧のようにかなりの店のシャッターが閉まっていて
人通りもガラガラで各商店街の賑わいとは対照的であった。
こちらの南口アーケード商店街は「高円寺パル商店街」。
アーケードの完成と同時期に「ともだち」「なかま」の意味を持つ
「パル」という名称にした。
アーケードの中間地点にある7色に変化するLED照明
「ジャンクションドーム」が印象的だとのこと。
今や有名になった「高円寺の阿波踊り」は、この商店街から始まったという。
この商店街の大きな特色の1つに個性的な古着屋さんが集積していることだ。
ライブハウス、楽器店、ロック好きの店主が開いた古着屋さんなども並んでいる。
ふたたびパル商店街、
そして丸ノ内線・新高円寺駅につながるルック商店街へ。