駕籠休み(かごやすみ)
さいたま市大宮区吉敷町2-108-12
TEL 048-644-1586
定休日 不定休 10:00~15:00
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いつも得意先に行く途中、絶えず並んでいるこの店が気に成っていた。
店名は「駕籠休み」と一風変わった店名で2008年9月3日に
オープンしている。外観はバラックの様な建物で、店の前面には、
やたら木版の看板がペタペタ貼ってあって個性的な店構えだ。
ここは大宮エリアを代表する武蔵野うどんのお店なのだ。
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入口を入るとなぜか野菜、果物が売っており、さらに何だこの店は?
という印象を与える。元々こちらは八百屋さんだったそうで、
店内の所々に「馬鹿と言われて50年。」二代目巌鐡の張り紙が貼ってあった。
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店内の壁一面にはご覧の様に隙間がない程貼り紙があり、
異様な雰囲気を醸し出している。
文字は墨で書かれ書体も一見絵の様な一種独特の字だ。
席はカウンター式とテーブル席12席、全部で36席もある。
偶々1人で入ったらカウンター席1席が空いた所で、
待たずに座ることができた。BGMはポップスが流れ、
帰る頃にはビートルズ、ジョンレノンに変わっていた。
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店内の隅の上に神棚風の飾り付けが目を引いた。
頑固とか飛躍とか日本に唯一軒の店など刺激的な文字が並んでいる。
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厨房を覗くと気のせいか背面に愛と書かれたTシャツを着た
オヤジが1人あとは黒づくめの女性が6~7名キビキビと
働いていたのが印象的だった。
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当店のメニュー。定番メニューは5種類。
うどんの量も並と大盛(120円増)と特盛(300円増)の3種類ある。
因みに小盛は100円引きになる。又、雨の日に行くと
100円割引になるとか。おもしろいアイディアだ。このメニューを
見て目を引いたのは、「馬鹿と言われて50年」「こだわりは素材にあり」だ。
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限定10食、幻の豪麺(ゴーメン)附け、掛け。
並盛780円。うどんの出汁に豚骨、鶏ガラ等の動物系のスープを
程良くブレンドしてあるとの事。具材には豚バラに小松菜
長葱、そして中華系の支那竹が入っているとか。
想像するだけで興味がわくレシピで一度トライしてみたい。
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当店は月替りで斬新なメニューも出している。2月は〇
(達筆すぎて読めない)味噌香頭Spork掛け、並盛880円。
説明書きを読むと前述の豪麺よりもさらに複雑で飛んでいるといったメニューだ。
豪麺のスープにさらに味噌、唐辛子、ゴマ油が入った
スープとは一体どんな味がするのだろう?
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壁には当店を紹介した雑誌の切り抜きが無造作に貼ってある。
ヨレヨレの記事がなんともこの店らしい。読者の皆さん、
食べログうどんジャンルで当店は30位にランキングされているが、
改めてこのランキングは全く参考にならないことがわかった。
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「当店のオススメは何ですか?」と聞いたら肉汁うどんが一番出るとの事。
逆に「初めてですか?」と聞かれてしまった。そんな事で
肉汁うどん並680円をオーダー。思ったより早い着丼。
ご覧の通り、こだわりの素材(当日は岩手県南部地粉使用)を
使った極太うどん。ちょっとすいとん風でこんなの滅多に見ない。
もっちりして、それでいて滑らかな食感。甘味と旨味両方がある。
水に拘り、手打ちで固いと言える位、引き締まったうどんだ。
つけ汁は変に辛くなく、上品な味で個性的な店内との落差にびっくりだ。
具は豚バラ肉、長葱のぶつ切りでトータル的にやはり素晴らしい肉汁うどんだった。
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途中で入店した時、気に成ったインゲン天(100円)を追加。
他にも鬼倉ゴボー200円、竹輪天100円、舞茸天100円、
ロースねぎま100円、さつまいも天100円、南瓜天100円、茄子天などがある。
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当店はうどんの地粉にたいへん拘っている。この日は岩手県産南部粉だが、
他武蔵野地粉(埼玉)北海地粉、信州地粉、上州地粉の5つの
地粉を打ち分けている。
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一般的には注文があった順に出てくるが、ここは前後する場合が
あるとの注意書き。こんなコメントがあちこちに貼ってある。
それにしてもこの書体、くせがありますよネ。
駕籠の絵に日々進化と書かれているのが素晴らしい。
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当店を出るとそこは武蔵一の宮氷川神社の長い長い参道。
上の写真の一番奥に小さく写っているのが一の鳥居。
そういうことで、当店はかなり個性的で写真を多く撮った為
カットしずらく枚数が増えてしまったことは悪しからず。