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京都南座は平成30年11月に発祥400年を迎えた。
慶長8年(1603年)、京市中において出雲阿国が歌舞伎踊りを披露して衆目を集める一方、
芝居町として発展してきた京四条河原町が民衆の熱気と賑わいであふれる中、
南座はこの地に誕生した。
明治39年(1906年)白井松次郎、大谷竹次郎兄弟の松竹合名会社が南座を経営、
昭和4年に由緒ある櫓を備えた桃山風破風造りの典雅な劇場を竣工。
平成8年(1991年)国の登録有形文化財に登録され、
その後京都市の歴史的意匠建造物にも指定された。
平成28年2月、2年以上にわたる耐震補強大規模改修工事を終え、
平成30年11月、吉例顔見世興行を挙行した。
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京都の代表的風景の1つ、鴨川にかかる四条大橋と異国情緒漂う洋館。
鴨川はただの川ではなく街の中心を流れながら、
所によって白波が立ち、他の川とは趣きが違う風情がある。
この写真にも1羽の鷲が写っているが、街の真ん中に自然を感じる。
この鴨川のほとりに建つスパニッシュ・バロックの洋館は大正13年
西洋料理店「矢尾政」二代目店主が新しいビアレストランをイメージして
ウィリアム・メレル・ヴォーリスに設計を依頼、大正15年に完成した。
因みにヴォーリスの作品は東京御茶ノ水の山の上のホテル、関西学院大学など。
また、メンソレータムで有名な近江兄弟社の創立者の1人でもある。
今も活躍しているエレベーターは日本最古のEV。
現在は古き良き伝統を守り、
流行にとらわれない本格的北京料理の「東華菜館」となっている。
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神輿の御旅所から八坂神社へ歩いていく途中、
京都の蒸し暑さから一時逃れるため京都高島屋へ入った。
京都の代表的デパートといったらここ高島屋と大丸がある。
この地は高島屋発祥の地で京都烏山松原に記念モニュメントが建碑されている。
1831年(天保2年)初代飯田新七は京都で古着木綿商を始めた。
1921年(明治45年・大正元年)京都店(RC3F、一部B1F)を新築した。
館内ではちょうど祇園祭の様々な展示を行い、
コロナ禍で寂しくなった祇園祭を盛り上げていた。
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早朝散歩で行った新選組壬生屯所遺跡の八木家。
ここは以前アップした壬生寺の近くにある。
幕末京都の治安を守った新選組があしかけ3年過ごした壬生屯所時代、
奥座敷の鴨居に残る刀傷は内部抗争で
芹澤鴨隊長が暗殺された跡で当時をしのぶことができる。
八木家は壬生村きっての旧家で壬生郷土の長老をつとめていた。
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壬生屯所跡からホテルに向かうため表通りに向かって行ったら、
かなり立派な神社と出会ったので立ち寄ってみた。
ここは梛(なぎ)神社(元祇園神社)といってスサノオノミコトを主神とし、
ウガノミタマノミコト、イザナミノミコト、
ホンダワケノミコトなどを配祀している神社だった。
社伝によれば貞観11年(869年)京の都に疫病が流行した時、
牛頭天王(スサノオノミコト)の神霊を
播磨国広峰(現在の姫路市)から勧請して鎮疫祭を行った。
この時その神輿を梛の林中に置いて祀ったことがこの神社の始まりであるという。
後に神霊を八坂(今の八坂神社)に遷祀したとき、
当地の住人は花を飾った風流傘を立て、鉾を振り、
音楽を奏して神輿を八坂に送った。
これが後の「祇園会(祇園祭)」の起源と伝えられる。
境内の隼神社はタケミカヅチノカミ、フツヌシノカミを祀り、
延喜式にも載る大社であり、大正7年(1918年)蛸薬師坊域からこの地に移された。
梛神社とともに厄除け、厄病払いの神である。
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イノダコーヒー本店を出て近くをブラブラしていたら古い商家が目に入ってきた。
ここは創業明治18年京名菓の大極殿本舗六角店栖園(せいえん)だ。
ここは和菓子販売と甘味処になっていてスイーツ西日本の百名店にも選ばれている。
古都の印象菓、琥珀流しが有名らしい。
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言わずと知れた嵐山渡月橋の絶景。
どうしてもここに来たらシャッターを押してしまう。
そしてどうしてもブログに載せたくなってしまう。
このような風景が京都にはいくつもあるから京都を旅するのがやめられない。
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人力車の俥夫に教えてもらった手打ちそば「よしむら」と豆腐料理「松ヶ枝」と
福田美術館の間で桂川沿いにあるトレンディなカフェを発見。
東京の青山、六本木にありそうな店だが緑豊かな嵐山にある
こんなファッショナブルなカフェはさらに超輝いて見える。
また、度々紹介している京都の街の風景となってしまった若い女性の浴衣姿。
今年の新しいファッションスタイルはこの2人が着用しているレースの浴衣。
街で何度か見かけ失礼ながらシャッターを押してしまった。
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(2021-5-12付 番外編341ブログ参照)
前回の旅でハマってしまった志津屋のカルネを今回も食べるぞと決めて来たが、
とうとう志津屋の店に入る機会が取れなかった。
こうなったら最後の手段、帰りの時に京都駅にある「Sizuya」で
新幹線での車中食とおみやげで買うことにした。
このアスティロード店は平成元年オープン。
志津屋さんは昭和23年(1948年)創業。
生まれ育った京都の町の人に安全で美味しいパンを食べていただきたくて
現在20店舗以上京都市内だけで営業している。
代表商品は先述した「京カルネ」。
志津屋といえばカルネ。
噛めば噛むほど味が出るシンプル商品で、京都人のソウルフードといわれている。
それ以外に元祖ビーフカツサンド。
とにかくここのパンは創意工夫がされてどれも安くて旨い。
これでコロナ禍での祇園祭を肌で感じた旅のブログはゴールに辿り着きました。
こうしている中も感染者数は増えるばかりです。
先日のデータによると埼玉県民の100人に1人が感染した計算になるそうです。
何か身近な所に迫ってきたという緊迫感を感じる今日この頃です。