砂漠の音楽

本と音楽について淡々と思いをぶつけるブログ。

□□□「Japanese Couple」

2017-10-03 17:34:27 | 日本の音楽

仕事がハチャメチャ忙しいのですが(白目)

今までずっとブログの合間に仕事をしていました。しかしなんやかんやあって急に忙しくなり、今後はとうぶん仕事の合間を縫ってブログを書くことになります、辛い。お前なに言ってんだよ、仕事しろよ!っていうバイオレンスな声がどこからか聞こえてきそうです。いやいや、ブログ書かないとやってられないんだってば。そのくらい辛いんだってば。
え?仕事を何だと思っている?甘えるなって?じゃあ聞きます、あなたはせっかくこの世に生まれてきて、仕事するために毎日生きてるの?…ダメウーマン!私たちはね、仕事するために生きてるんじゃない、生きるために仕事してるの!大事なのは今この瞬間をどう生きるかなの、だから、だから私はブログを書くの…!(屁理屈)


若干ネタの旬が過ぎてる気もする。
今日ピックアップするのは、前にもこのブログで紹介した□□□(くちろろ)です。最新のフルアルバム『Japanese Couple』、最新と言ってもリリースされたのは2013年のことで、それ以後彼らはthe band apartとコラボしたシングルだったりEPだったりをリリースしているわけですが、精力的に活動していたのはこの時期までなのかなって感じがします(この後レコード会社を移籍したので、締め切りに追われていたっていうのもあるかもしれません笑)。そろそろ彼らのフルアルバムを聴きたいなあ。

タイトルの『Japanese Couple』が表す通り、本作は一種のコンセプトアルバムというか、全編恋愛をテーマにした曲になっています。でもなんか、恋が叶ったヤッホー的なノリでも、俺がお前をずっと守るぜウェーイ的なノリでもなくて、二人はもうずっと恋人で、一緒にいるのが当たり前で、時が経って、やがて夫婦になって…というような日常が融けだすような詞。特別なことを歌っているのではなく、ごく当たり前の日々に遍在している、人と人とが恋愛で結ばれている、そんな要素を抽出したような歌詞です。そういったところがとても素敵だな、と。思えば前作の『Everyday is a symphony』もある意味似たような内容でした。毎日が音楽で、日常に溢れるメロディや、織りなされるシンフォニー。サンプリングの嵐で聴きなれるまで大変だったけど。

彼らの音楽を聴くたびに思うのは、大半の作詞作曲を行う三浦康嗣氏の視点がユニークだな、ということ。「重箱の隅をつつくような」といえば聞こえは悪いかもしれないけれど、他の人が気にも留めないようなことを拾ってきて、丁寧に曲や言葉にしている、そしてそれを聴いていると、自分がとりとめもなく過ごしている慌ただしい日々が、なんだか捨てたもんじゃないなって思えてくるのです。壮大ではないけれど、そういう音楽もいいじゃないの。

さて仕事が忙しいのでぱぱっと曲紹介。
M1「ゆっくりと」映画の最後に流れるような、ミドルテンポでポップな曲。彼らにしてはコード進行が素直な気がする、サビとか特に。でも落ち着く曲。何もなかったように、と歌詞にあるけど別れの歌なんだろうか。それとも何もなかったと思えるくらいに、二人が自然な関係ということなんだろうか。

□□□(クチロロ) - ゆっくりと


M3「デート」
ここからサンプリングなどが多用され、「ああ、これこれ、これが□□□だよな~」って感じがあります。村田シゲ氏のベースラインがむちゃくちゃ良い、特に5分くらいと6分20秒くらい。後ろで鳴っているピアノはスティーブ・ライヒの音楽のようにずうっと同じフレーズを弾いているのですが、ベースラインでコードの変化を表してくるあたりが憎い。実にいい曲だなって思います。残念ながら動画はないのですが、気になった方はぜひ聴いてみてください。秋の公園を散歩しながら聴きたい。

M9「ふたりは恋人」
どことなく切ない演奏をバックに、「ふつうの恋人」を歌ったような曲。「ふっふっふっふ」というコーラスが面白い、たぶん「夫婦」にかけているのでしょう。ふたりの時間の流れを表しているのだと思うけど「バースデイケーキを吹き消すように 死に近づいてく 二人を祝福してる」という歌詞にドキリとする。そしてこのPVはなんなんだ、一体(笑)。制作された方の思いもあるのでしょうが、若干インパクトが強すぎるので曲に集中できなくなります。まずは目をつぶって曲だけ聴いてください、お願いだから。

□□□(クチロロ) 「ふたりは恋人」MUSIC VIDEO


ユーミンのようなポップソングあり(M4の「ダンドゥビ」というスキャットとか)、いとうせいこうの歌うヒップホップあり、エレクトロニカあり、ダンスミュージックあり。そして切ない歌詞だけでなく、「きみのbast waist best erect so let's insert」という下ネタ(?)あり、元カノの話など、三浦氏の引き出し多さにも感服します。恋愛って色んな捉え方が出来るんだよな、と改めて思う。彼らの目指すポップさ、耳への心地よさは損なわれずに、いろんなことに挑戦していこうとする姿勢が自分は本当に好きだし、アーティストとして尊敬します。似たり寄ったりというか、焼きまわしをしているような人たちも残念ながらいるので。あんまり知らないですが。


といったところでそろそろ仕事に戻らなくては。しばらくこんな調子か~仕事が暇過ぎるよりマシですが、ブログを書いたり音楽をじっくり聴いたりできないのは悲しいですね。なるたけ更新頻度は落としたくないけど、クビにならない程度に頑張ります。えっ?あなたは仕事するために生きてるのかって?やかましいわ!!