息子は、興味の幅の広い子です。
そして、波はあれど興味は持続します。
楽しいからね。
だから、好きな事、やりたいことは増える一方で、
時間がなくて困っています。
ただし、「楽しむ」が第一目的なので、
「高い目標を掲げてストイックに頑張る」
という取り組み方はしません。
ゆえに、
どれもこれも中途半端になるんじゃないか
という懸念は常にあります。
本人も、その辺、
薄々感づいてきているようではあります。
・・・と、ここまでが前振り。
そんな息子の性格をよく知る方が
こんな風に
息子に話をしてくださいました。
「あなた(息子)は、うちの子(大学生)と
とっても似ているのよ。
あの子も、あれもこれもやりたい子で、
将来のやりたい仕事も、
行きたい大学も、学部も、
ずっと、これといって無かったのよ。
好きなことが多すぎて、絞りきれないのよね。」
「そうなの?! ぼくと同じだ!」
と食い付く息子。
「でしょー?
周りには、早くから目標定めて
一直線に頑張る子が多かったから、
それに比べて自分は…って悩むこともあったみたい。
大学は、現役の時は理系受けて、落ちて、
一浪したらあっさり文学部に行って。
どれも興味があるから、どこでもいいんだって。
あの子はねー
そんなに根詰めて頑張らないところがあるから、
受験をはじめ
数々の失敗をやらかしているけれど、
楽天的だからね、
すぐに気持ちを切り替えて
楽しくやっていくのよ(笑)」
・・・ああ、分かる気がする。
いつもニコニコして、楽しそうな印象があるもの。
「今、大学3年生で就活なのね。
あの子、5社からオファーをもらったんだって。
その5社には全然共通性が無いの。
やりたい仕事も決まってないから、
とりあえず目についたところを受けたとかいって。
いまだにそんな感じなのよ。」
…その受かった5社が
名だたる大企業ばかりで驚きました。
確かに共通性はないけれど、
そんな人気企業から
こぞってオファーをもらうなんて、
さすが○○大学…
と思ったら、続きがあって。
「一緒に受けた、同じ大学の子は、
面接でじゃんじゃん落とされてるんだって。
なのに、あの子は5社からオファー。
何が違うと思う?
成績は、友達の方が良かったりするのよ?
あのね、落とされる子は、
頭はいいのに
上手に会話ができないみたい。
四次面接くらいになると
立食パーティー形式で、
そこで、自分から相手をつかまえて、
会話して、自分をアピールしないといけないんですって。
あの子は
もともとそういうコミュニケーションが得意だし、
興味の幅だけは広くて
いろいろやってきたから、
沢山、話の引き出しをもっているでしょ。
習い事や趣味、外国の話で盛り上がった、
それが良かった、って本人は言ってたよ。」
パーティー?!いいなー!
と身を乗り出す息子。
「そういうあの子のプラスポイントを考えていると
あなた(息子)の顔が浮かんだのよ。
すごく似てる!って(笑)
スペシャリストは強いって言われるけど、
ジェネラリストはもっと強いよ。
人間の幅が広いから、対応できる範囲が広いのよ。
あの子見てると、
どんな場所に放り込まれても
周りの協力とりつけて、道を切り開いて
楽しく生きていきそうな
図太さというか、たくましさを感じるの。
「人生を楽しみたい」と思っている人は
絶対、人生を楽しめるのよ。
だからね、
あなたの人生も、楽しいはずだから、
安心してやりたいことを全部やりなさい。」
息子は、目を輝かせて話を聞いていました。
すごく、自分の将来に
前向きな希望を持ったようでした。
いや、もともと前向きなんだけど、
そこに根拠を加えて貰った、という感じ。
ありがたいことです。
・・・・でもね、私はこっそり気付いているの。
その子、もともと、かなり優秀なんです。
そもそもの頭の出来がだいぶ違う感じ。
ちなみに、その方のもう一人のお子さんは、
幼い頃からこれと決めた道を歩み、
ストイックに努力を続けた結果、
世界で挑戦を続けるスペシャリストになっています。
・・・スペシャリストであろうが、
ジェネラリストであろうが、
要るに、持っているものが違う気がする。
お父様も、お母様も、優秀だものね~。
と結論づけて終わってしまいそうだけど、
なんだけど、
まあ、
あなたも、そういう方向で
人生楽しめたらいいね。
良い先輩が身近にいて良かったね(笑)