犬と人との間に生まれたと蔑まれ、
ひっそりと生きていた男が神がかりの居合術を会得。
命ぜられるがままに隠密を斬り、
恩師を斬り仲間を斬るうち本物の畜生道へ堕ちていく・・
という身も蓋も無い物語。
だが雷蔵が演じると、不幸な男の孤独な人生がくっきりと浮かび上がり、
哀しい物語へと昇華されてしまうのだった。
中老は男子禁制の大奥で男の子を産み落とす。
傍らにはいつも犬がいたため噂が噂をよぶ。
女は産後すぐに亡くなり、
犬が斑であったことから赤ん坊は斑平と名づけられた。
斑平(市川雷蔵)は花作りに長け、
可愛い娘っこ(姿美千子)にも慕われ地道に暮らしていたが
森の中で名も知らぬ武士による凄まじい居合術を目撃してしまったことから
花だけではなく、
新たな才能も開花させてしまう。
優しい斑平が刀を見ると
ギラギラとした目つきになってしまうのが異様。
それまで刀を抜いたことも無いような男が
凝視し続けるだけで居合いを会得してしまうという設定には大いに無理がある。
その他にも健脚の斑平が全速力で走る馬を追い越すなど、
んなわきゃ~ないだろう的な
漫画チックな描写もあるが、かえって緊張が抜けていいバランス。
出生の秘密や狂気がやどった刀伝説など
柴錬得意とするところのケレン味も楽しい。
最も驚くのはラストの花畑での死闘だ。何十人も相手にしながら
斑平は学んだ通り、一人斬る度、刀を鞘に納めるのである!!
抜刀し、斬りそして納刀。哀しいサガと言うにはあまりに無謀な殺陣!
そんなことしてたら斬られるじゃないのお~~~!と
思うまもなく、やっぱり斬られてしまう!
初めて人を斬った時、
子供のような無邪気な顔で「斬れた!」と狂喜する斑平。
虐げられてきた人間の哀しみ苦しみを
全身で表現出来る雷蔵ならではの物語だった。
出演:市川雷蔵、姿美千子、佐藤慶、睦五郎、他。
1965年
監督 ................ 三隅研次
脚本 ................ 星川清司
原作 ................ 柴田錬三郎
撮影 ................ 牧浦地志
音楽 ................ 鏑木創
美術 ................ 下石坂成典
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ひっそりと生きていた男が神がかりの居合術を会得。
命ぜられるがままに隠密を斬り、
恩師を斬り仲間を斬るうち本物の畜生道へ堕ちていく・・
という身も蓋も無い物語。
だが雷蔵が演じると、不幸な男の孤独な人生がくっきりと浮かび上がり、
哀しい物語へと昇華されてしまうのだった。
中老は男子禁制の大奥で男の子を産み落とす。
傍らにはいつも犬がいたため噂が噂をよぶ。
女は産後すぐに亡くなり、
犬が斑であったことから赤ん坊は斑平と名づけられた。
斑平(市川雷蔵)は花作りに長け、
可愛い娘っこ(姿美千子)にも慕われ地道に暮らしていたが
森の中で名も知らぬ武士による凄まじい居合術を目撃してしまったことから
花だけではなく、
新たな才能も開花させてしまう。
優しい斑平が刀を見ると
ギラギラとした目つきになってしまうのが異様。
それまで刀を抜いたことも無いような男が
凝視し続けるだけで居合いを会得してしまうという設定には大いに無理がある。
その他にも健脚の斑平が全速力で走る馬を追い越すなど、
んなわきゃ~ないだろう的な
漫画チックな描写もあるが、かえって緊張が抜けていいバランス。
出生の秘密や狂気がやどった刀伝説など
柴錬得意とするところのケレン味も楽しい。
最も驚くのはラストの花畑での死闘だ。何十人も相手にしながら
斑平は学んだ通り、一人斬る度、刀を鞘に納めるのである!!
抜刀し、斬りそして納刀。哀しいサガと言うにはあまりに無謀な殺陣!
そんなことしてたら斬られるじゃないのお~~~!と
思うまもなく、やっぱり斬られてしまう!
初めて人を斬った時、
子供のような無邪気な顔で「斬れた!」と狂喜する斑平。
虐げられてきた人間の哀しみ苦しみを
全身で表現出来る雷蔵ならではの物語だった。
出演:市川雷蔵、姿美千子、佐藤慶、睦五郎、他。
1965年
監督 ................ 三隅研次
脚本 ................ 星川清司
原作 ................ 柴田錬三郎
撮影 ................ 牧浦地志
音楽 ................ 鏑木創
美術 ................ 下石坂成典
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