邦画ブラボー

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「四谷怪談」五合目まで

2009年09月01日 | ★恐怖!な映画
今日、横断歩道ですれ違った若い母親が
幼稚園児の息子に向かって
自業自得って知ってる!!?」と、怒鳴っていた。
あの子は何をしでかしてどんな報いを受けたのだろうか??
人事ながら気になった。

それはそうと
録画してあった
四谷怪談」長谷川一夫版を半分だけ見た。

岩が薬を飲む寸前まで見て、
「ここはひとつ体調を整えて見よう!」と、
独り言を言いながらやめた。

要するに怖気づいたのですが
芝居、映画、
どんな「四谷怪談」も見るのには体力がいるのは確か。
気分が落ちているときや
頭痛がする、疲労している、おなかがはる・・
などの不快症状があるとき、見ると悪化します。
夏バテしている今の時期にはきつい作品ですが
やっぱり面白いわ~~

お岩さん役は中田康子
上背のあるすらりとした肢体にはっきりとした顔立ちで
多くの時代劇で活躍された方だ。
古式にのっとり、お歯黒、眉も落としている。
なまじお美しいだけにその変貌を想像すると恐ろしい。

監督は三隅研次。

伊右衛門をとりまく悪い旗本仲間、
直助(高松英郎)、按摩の宅悦、
下働きの小平など主要人物が揃い、粛々とドラマは進む。
その後の修羅場を引き立てる丁寧な作りに
ワクワクしてくる。

岩の献身的な立ち居振る舞いに見え隠れする
ちょっと粘着体質、ちょっと嫉妬深い、ところなどが微妙に
前フリされているところが興味深い。
粘っこくからみつくような喋り方も
その後の展開を思うとソクゾクものだ。

お梅が伊右衛門に気があることを一瞬ちらと
顔を見ただけで感じ取るところなどは
さすが
あれだけのお化けになるだけのことはあると思った。
業が深いというか、
おとなしいようで
キレたら最も怖い、とことんいっちゃうタイプなのだ。

長谷川一夫の伊右衛門は根っからのワルではなく、
長い貧乏暮らしで根性は曲がったけどプライドだけは高い、
「スキ有り」の侍だ。

ああまさに、
ジェットコースターのてっぺんで一時停止したみたいな気分。
これからノンストップで真っ逆さま!
と思うと
「もう一度水を飲んでから」・・とか、「トイレに行ってから・・」
「お祓いをしてから」
などと躊躇してしまいそうだ。

「お岩様、お怒り、ごもっとも! 」の展開は次ぎの機会に。
ワクワクドキドキ気分!

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