邦画ブラボー

おすすめ邦画(日本映画)のブログ。アイウエオ順(●印)とジャンル分け(★印)の両方で記事検索可能!歌舞伎、ドラマ感想も。

「天地人」の家康

2009年09月13日 | ★TV番組
土曜日の昼下がり
大河ドラマの再放送を見た。

「松方弘樹がすごいよ!見てみて!」
と言う電話をもらったからである。

電話のとおり、

すごかった。

あれ?
徳川家康(松方)の
頭に大きなコブが。
そういう設定らしいですね。

七色の声色を使いこなし
今をときめく若手俳優、
小栗旬(石田三成)をネチネチいじめるところや
大老、奉行たちが集まる席での大見得、恫喝と
押し出しの強い、したたかな「たぬき」をいやらしく演じていて
思わず爆笑。

オーバーな演技が好き嫌いを分けるところだろうが、
アクが強すぎて超面白かった。

「柳生一族の陰謀」での徳川家光役の怪演を彷彿とさせる・・

思えば「柳生・・」は錦チャンのものすごい但馬守と、
ダブルの怪奇演技で すごい相乗効果を生み出していたのだったが
今回は松方さんに対抗できるような人は
見当らなくて
ひとりで目立っています

へんな目線で申し訳ありません。
今日の「大河」も見っちゃおうかなあ~~

松方さんは『「コレが終われば釣りに行ける!」と
思いながら演じています』と
「スタジオパーク」で言っていたけど、
それがこれだったのか~~!!

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「四谷怪談」後半

2009年09月02日 | ★恐怖!な映画
薬を飲んだ後、
「ああ・・顔が 顔が熱い!!」
蚊帳の中でもだえ苦しむお岩さん。

後ろ向きでなかなか顔が見えない。

ええい!その蚊帳どけてくださ~い

岩の背後にカメラが回り、
「ひ、ひえ~~~!そ その顔は~~!」と驚く宅悦を映し出す。

じらしますなあ~~~

鏡を求めてさ迷う岩。
ようやく手にした鏡に映ったその顔は!!

変わり果てた姿になっても
「旦那様が帰ってくる。綺麗にしなければ」と
髪をすき
新調した着物を箪笥から引っ張り出し
着替えるところがなんとも哀れ。

この「四谷怪談」では
お岩は伊右衛門の悪い仲間に斬りつけられ
負傷し 刃物の上に倒れこんで絶命する。
小平も同じくその仲間たちによって斬殺される。

伊右衛門、
「ぼくなんにもしてないもんね~~」という空々しさなのだが、
そもそも、

友達は悪いわ、
その話を鵜呑みにして岩を憎むわ
お梅といちゃいちゃしていたわ
お梅ちゃんを岩と間違えて重傷を負わせたわ
醜くなって苦しむお岩を突き飛ばして死にいたらしめたわで
いいとこ無いと思われるのに
最後は 「おのれ、岩の仇!」と言い、(アンタのせいだろ?と)
派手な殺陣で悪者成敗モードに変換するところは
かなりの責任転嫁男である。

立ち回りの合間に斜め45度の角度で出てくる
お岩さんの亡霊はグロテスクと言うより、
ひたすら「哀れ」を誘った。

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「四谷怪談」五合目まで

2009年09月01日 | ★恐怖!な映画
今日、横断歩道ですれ違った若い母親が
幼稚園児の息子に向かって
自業自得って知ってる!!?」と、怒鳴っていた。
あの子は何をしでかしてどんな報いを受けたのだろうか??
人事ながら気になった。

それはそうと
録画してあった
四谷怪談」長谷川一夫版を半分だけ見た。

岩が薬を飲む寸前まで見て、
「ここはひとつ体調を整えて見よう!」と、
独り言を言いながらやめた。

要するに怖気づいたのですが
芝居、映画、
どんな「四谷怪談」も見るのには体力がいるのは確か。
気分が落ちているときや
頭痛がする、疲労している、おなかがはる・・
などの不快症状があるとき、見ると悪化します。
夏バテしている今の時期にはきつい作品ですが
やっぱり面白いわ~~

お岩さん役は中田康子
上背のあるすらりとした肢体にはっきりとした顔立ちで
多くの時代劇で活躍された方だ。
古式にのっとり、お歯黒、眉も落としている。
なまじお美しいだけにその変貌を想像すると恐ろしい。

監督は三隅研次。

伊右衛門をとりまく悪い旗本仲間、
直助(高松英郎)、按摩の宅悦、
下働きの小平など主要人物が揃い、粛々とドラマは進む。
その後の修羅場を引き立てる丁寧な作りに
ワクワクしてくる。

岩の献身的な立ち居振る舞いに見え隠れする
ちょっと粘着体質、ちょっと嫉妬深い、ところなどが微妙に
前フリされているところが興味深い。
粘っこくからみつくような喋り方も
その後の展開を思うとソクゾクものだ。

お梅が伊右衛門に気があることを一瞬ちらと
顔を見ただけで感じ取るところなどは
さすが
あれだけのお化けになるだけのことはあると思った。
業が深いというか、
おとなしいようで
キレたら最も怖い、とことんいっちゃうタイプなのだ。

長谷川一夫の伊右衛門は根っからのワルではなく、
長い貧乏暮らしで根性は曲がったけどプライドだけは高い、
「スキ有り」の侍だ。

ああまさに、
ジェットコースターのてっぺんで一時停止したみたいな気分。
これからノンストップで真っ逆さま!
と思うと
「もう一度水を飲んでから」・・とか、「トイレに行ってから・・」
「お祓いをしてから」
などと躊躇してしまいそうだ。

「お岩様、お怒り、ごもっとも! 」の展開は次ぎの機会に。
ワクワクドキドキ気分!

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