『カーボンシャフトにすればいいじゃん』
ある年齢の ゴルファー同士の、
よく耳にするような会話ですよね🤒
昔話をしましょう。そうですね 45年位前でしょうか
その頃の主流は ウッド、俗に言う パーシモン です。
まあ 柿の木だけでなく、オークとか いろいろ有ったのですが
総称で パーシモン です。
メタル が登場したのが「1979」です。
今ほど 科学が進んでいませんから
素材として ヘッドの素材がメタルになっただけ で
形を似せただけ のモデル…です。
⛳どうなった…と思います❓
例外…はあったかもしれませんが、
『もう 兎に角 飛ばないんです。』
『全然 飛ばない』
その上に すぐにぶっ壊れます。
科学的には 実のつまった木材(空間はほとんどありません)から
中空の金属になったので 当時の技術では強度が保てない…
直ぐもげてしまうネック廻りに厚みを増やしたので
重心距離が一気に10mm、1cmも短くなった
(ヘッドもかなり小さくなりました)のですから
重量効果が薄くなった上に
当時のボール、糸巻との相性が最悪で
インピーダンス(歪み特性)が違い過ぎて、
打撃力がみんな スピンに化けてしまう…。
打っても 打っても ただ上がるだけ・・・。
パーシモン~糸巻 は インピーダンスが近く、
超ロースピン。。。
当時のパーシモンヘッドはSLE~反発係数が高く、
現在のルールで行くと ほぼ すべて が 不適合。
反発係数 0.9 を楽々超えるモノも少なくない時代。
そこから 一気に 超低反発の ハイスピンになったのですから
パーシモンを打っていた人は興味はあるだけで、手を出さない…。
パーシモン当時は 11度、や 一般アマチュアだと 12度
を使っていてもおかしくない時代で
使用後に調整出来るので ロフト角度 と言う概念 が
一般的では無かった時代です。
ですので
👉糸巻がツーピースに、
👉ロフトが メタル用のロフトに、
👉メタル素材の特性を機能的にして、
👉シャフトの性能も 柔らかくて強いモノが出てくる まで
ドライバーヘッドの主流になるには 10年以上の歳月を要しました。
その メタルヘッドが 金属素材の特性を活かし
主流になってくるのは チタンヘッドが登場してから です。
余談ですが その頃には カーボン製ヘッドが主流になるかも…
と言う流れもありましたが、メタルの打音に駆逐されます。
また プラスチック製のヘッドや紙(合紙)のヘッドも生まれましたが
消えていきました
それと同じことが メタル(ステンレス)から チタンヘッド
への移行の時にも起こりました。
製品として 日本に登場したのは ミズノのチタン(1990)だったと思います。
これも パーシモン→メタル と同じで
単に素材を チタンにしただけ。。。
ヘッドも小さく、ネックも長く、チタン素材の特性はまだ出ていません。
チタンで作れた! というコトがスゴイ と言う時代。
価格も高かったこともあって、その価格の方が話題になった程度です。
大きさ的には 今のフェアウェイウッドどころか
ユーティリティのサイズと言って良く
そう考えると 現在のドライバーショットはかなり簡単になった
と言えるのではないでしょうか
前置きが長くなってしまいましたが
カーボンシャフトとスチールシャフトの差は 強度と設計自由度 です。
男心をくすぐるのかも知れませんが、
強度は断然 カーボンが強く
故に スチールでは カーボン並みの軽量にするコトは出来ません。
厳密には強度、というよりも
立体成型の剛性 と言えば良いのか
歪ませないコトを前提に考えてあるスチール と
歪みことを前提に その復元と力の逃がし方を考えたカーボンの
発想の違い と言えば良いのでしょうか🤒
誤解を生むかもしれませんが、
カーボンの方が歪みに対し、復元性能が速く、
歪みを感じさせない性質を持っています。
(人には感じ取れないほどの速度で復元する)
ですので 同じ質量、同じ硬さ(振動数)であれば
カーボンの方が断然、硬い…強い です。
振動数300cpm のスチール に 相当するカーボンは
振動数250cpm 位の差があるんじゃないでしょうか❓
カーボンの特性は
設計自由度があり、
負担のかかる 先端の細い部分を
重くしなくても 剛性を維持出来るコト です。
故に 良心的なメーカーの アイアンであれば
カーボン用のヘッドは スチールのソレ に比べると
15~20g 重いヘッドが装着できるうえに
長さも半インチ長め にする事が可能です。
これが カーボンの方が『飛ぶ』と言われる所以です。
また シャフトを柔らかくしても 剛性が保て、
シャフトが柔らかいと ロフトが立ち易い、
正確には ロフトを『立たせ』易い・・・
カーボンシャフトそのものの作用 ではなく
カーボンシャフトを採用した場合、
🔴ヘッドが重く(慣性モーメントの高いヘッドが装着出来る)
🔴クラブも長く、(ストロングロフトのクラブが使える)
🔴その上、打ち手をハンドファーストで打たせる硬さ(柔らかさ)
に出来ることが セールスポイント で
シャフト素材を 単に スチールからカーボン(グラファイト)
に換えただけ では
パーシモン時代のメタルへの移行
メタル時代のチタンへの移行 と
まるで同じことになるだけ………です。
まあ…単純に言い切りたい って気持ちは分からないではないんですがね…。