
ここ数日、シャラの木に花が咲き始めました。今年は殊のほか花付きが良くて、
たくさん蕾がついています。春先に小さな蕾だったものが徐々に大きくなり、
今では1cm以上になりました。蕾ははじめは薄い緑色なのですが、だんだんと
中央に白い色を見せるようになり、それがまるで真珠のような光沢を持つと、
その翌朝に咲いているのです。
5枚の透き通るような白い花弁は、それぞれの縁に細かいひだを持ち、日が
当るとその部分が透けるような感じになります。その繊細さが何とも言えません。
そんな花なのに、残念な事に1日花なのです。朝咲いて、夕方には花首から地面に
落ちてしまいます。今日も夕方、この木の下で苗を手入れしていたら、目の前に
まさにポトンと言う感じで落ちてきて、びっくりしました。そして落ちた様も、
咲いているときのままで、一層、はかない感じを与えている気がします。その昔、
平家物語に詠まれたのもわかります・・・
うっとおしい梅雨の中で、心が洗われる花です。