謎のアナウンス「皆様お疲れ様です。いよいよ残り4名となりました。先ほども申し上げましたが、この中で生き残れるのは3名のみです。それではどうぞ、続きを始めてください。」
山田「い、いつまでこんな下らないゲームをさせるつもりなんだ!」
山田の貧乏ゆすりが、4人の囲む円卓を小刻みに揺らした。
吉田「だからぁ…そんなこと言ったって仕方ないでしょ?」
橋本「吉田は本当に楽観的なんだな。」
橋本が吉田を軽蔑するような目で見た。
俺「なあ、喧嘩してる場合じゃなくて、今はどうやってこの4人で生き残れるか考えるべきだろ?」
俺は他の3人をたしなめるように言った。
山田「ろくでもないこと言ってんじゃねぇぞ、このガキ!」
俺の説得もむなしく、突然激昂した山田が円卓を強く叩いた。
吉田「きゃっ!?山田さん落ち着いてくださいって…」
橋本「テーブルが壊れるだろ、キレてんじゃねーよぉ!!!」
俺「落ち着いてくださいよ…俺、もう限界です…」
俺が落胆してそう呟くと、一転して場が静まり返った。
山田「…すまない。俺には守るべき家族がいるんだ…だから、こんな所で死ぬわけにはいかないんだ…」
吉田「大丈夫よ…みんな頑張りましょう!」
山田の反省の言葉に、吉田がそう続けた。
橋本「うん、そうだな。俺こそ申し訳なかった。良い大人が情けないことを言ってしまったもんだな…」
橋本はそう言い、恥ずかしそうに下を俯いた。
張り詰めていた空気が和み、思いつめていた気持ちが緩まると、俺は思わず目に涙を浮かべてしまった。
俺「そうそう…みんな仲良くしよう。そして協力し合って、みんなが生き残れるように考えようじゃないか!!」
俺は目に溜まった涙を拭うと皆の顔を見ながらそう言った。
だが…。
突然、皆の顔が“ニタァ”と不気味な笑みを浮かべた。
その瞬間、俺は気づいてしまった。
俺「しまった…」
謎のアナウンス「大変お疲れ様でした。ここで、ようやく最後の犠牲者が決まりました。」