「丁字路」シリーズ第4弾。
『あのヘリコプター墜落事故から、約半年が経った。
今となっては、近隣住民以外で凄惨なあの事故を記憶している人は少ないだろう。
件の丁字路は未だ当時のまま、黒々と焼け焦げた跡を残している。』
前回の似非霊能者に怒った霊が、取材のヘリコプターを襲って墜落させた。
でも問題はそこではない、
慰霊の為に植えられたのがイチョウだという点。
『事故の遭った初夏から五ヶ月経った今、街路樹にはクリスマスの飾り付けがされている。 』
季節は晩秋から初冬、
イチョウの葉は黄色く色づいているか、既に散ってしまっている筈。
にも拘らず、
『 色とりどりの装飾に身を包んだ緑樹』
まだ紅葉さえしていないのは何故?