黒メダカの稚魚
生まれてしばらくは茶色
先日、青メダカの幼魚がタライから飛び出した。
今年生まれで一番大きくて、欲張り、警戒心が強く、他の稚魚を押しのけ
60Lタライをわがもの顔に泳いでいた。
前日の夕方にエサをあげ、いつものようにスチールのアミをタライにかぶせた。
メダカがジャンプするのは朝陽があがるころと夕まずめが多い...川魚と同じ。
アミのわずか1cmの間隙を成魚に近い青メダカが通り抜けた。
翌朝、すぐ気づいた。
タライの前に立つだけで真っ先に駆けつけてくる青メダカがいない、
ホテイ草をどけてブロックのトンネルの中に手を突っ込んでも出てこない。
青メダカはタライと緑の発砲スチロール箱とのあいだ、10cmくらいのすき間に
横たわり干からびていた。
緑のスチロ箱をタライにびったりくっつけておけば...思いがけない後悔をした。
干物になった青メダカを懐紙にくるみ、本宅のメダカ塚に納めた。
このメダカ塚は「初心忘れるべからず」の戒めみたいなもの。
本格的にメダカを飼いはじめてすぐのころ、睡蓮鉢のメダカを全滅させたことがある。
毎日、きれいだな、可愛いな、と眺めていたメダカがなんの前触れもなく、
今日一匹、あくる日3匹...おろおろするだけの3日間で全部が★になった。
ほかの睡蓮鉢のメダカはなんともない。
なんでこれだけ?、病気?、寿命?・・・、
その時は目に見えない難問に自問自答を繰り返し自分をごまかした。
あとから思えば、いくつも兆候はあった。
あの訴えるような目になんで気づいてやれなかったのか...、
メダカを飼うのをやめようかと思うくらい何日も何日も凹んた。
16匹のメダカを裏庭の片隅に埋めたとき、目印に小さな石を置いた。
それ以降はメダカが死ぬたびに石の回りに葬ってきた。
塚なんて云うと立派そうだけど、ただの石ころ、メダカの墓標。
この墓標のおかげで、くじけけない、いまがある。
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