睡蓮の千夜一夜

馬はモンゴルの誇り、
馬は草原の風の生まれ変わり。
坂口安吾の言葉「生きよ・堕ちよ」を拝す。

Canon EF50mm f/1.8Ⅱ庭に自生する麗しの緑・・・「苔」-2

2009-10-16 00:07:01 | 陽は昇り陽は沈む 空と月と太陽と

暮れなずむ裏庭で撮ったダークカラーの苔です。
このくらい暗くて緑濃い苔が老松の根元にあれば云うことなし。




雨があがりの夕暮れを待って撮りました。
しっとりとしたこんな風情がいい。




裏庭の朽ちかけた倒木を制覇するように新芽をのばす苔、
後にぼんやり見える石垣も一面苔に覆われてます。
こちらは裏山と屋敷に挟まれ日照時間が少ないせいか植物の全てがダークカラーです。




これも朽ちた倒木を覆った苔、
この上に枯れ葉が積もり自然の腐葉土となり、またその上に新たな苔を育む。
あと10年も経てば倒木の土台は跡形もなく消え去り、こんもりとした苔の山になるだろう。
歩みが遅々としている苔ほど美しい。




裏庭に捨てられたように放置されている石垣用の大きな火山岩、
表の庭に持ってきたい衝動はあるのだが、岩を動かす手段がない。
ずっとこのまま。




この裏庭の石垣を越えると裏山に入る
古い岩の亀裂から流れ出るせせらぎは小川となり10mほどで草むらに没す
その向こうに枯れ葉で埋まる水たまりがある
ここが蛙の棲家、ぴょんぴょん、げこげこ、せせらぎに遊ぶ
イモリの親子が岩の上で昼寝する
遠くでヘビが見つめてる。


  ぐりまの死  草野心平

  ぐりまは子供に釣られてたたきつけられて死んだ
  取りのこされたるりだは
  菫(すみれ)の花をとつて
  ぐりまの口にさした

  半日もそばにゐたので苦しくなつて水に這入つた

  顔を泥にうずめてゐると
  くわんらくの声々が腹にしびれる
  泪が噴上(ふきあげ)のやうに喉にこたへる

  菫をくはへたまんま
  菫もぐりまも
  カンカン夏の陽にひからびていつた


  ※ぐりま(蛙の名)、るりだ(雌の蛙でぐりまの愛人)
  ※くわんらく(蛙たちの雌雄交歓の声)




Canon EF50mm f/1.8Ⅱ庭に自生する麗しの緑・・・「苔」





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