睡蓮の千夜一夜

馬はモンゴルの誇り、
馬は草原の風の生まれ変わり。
坂口安吾の言葉「生きよ・堕ちよ」を拝す。

骨董品屋

2009-07-23 02:46:21 | アート(画・書・創作)

骨董品屋の店の奥に黒地に金糸刺繍のあでやかな花嫁衣裳が飾ってあった。
説明書きには素封家の蔵から出た昭和のはじめごろの衣装だと云う。
鶴の紋様が浮きたつ白の袋帯や赤い房のついた扇子などを見ていると、
幼いころ見た親戚の結婚式が目に浮かんだ。

媒酌人が♪高砂や、この浦舟に帆を上げて、月もろともに出で潮の~♪能を
朗々と吟じるなか三々九度の杯を、自宅でやる結婚式はもう見られない。

 
       詩吟 「千代の寿」


  幾千代経たる高砂の 松にめでたき春がすみ
  ことほぎ舞うや鶴と亀 見上げてならぶ鴛鴦の
  いとむつまじく見ゆるこそ 思えば深き縁なれ
  結ぶ契りのいや固く 籠もるまごころいや深く
  末広かざし杯を 挙げてぞ祈る今日の宴
  いざや歌わんもろ人と 新郎新婦のいやさかを


お店には古い正絹の和服や茶道具に民芸品がところ狭しと置かれていた。
高価な茶道具や焼き物類に目を奪われつつ、つつましく、
利久鼠色の絹の袱紗を
買いました。
ほんとは胡粉釉薬に渦を刷いた唐津のような茶碗が欲しかった。


書道をやっていて思うこと
先生のお手本通りに書いて花丸を貰う
だが、いずれ自分の字に戻る

勝負はそこから、

悪字だろうが癖字だろうが自分の字なら、それでいい。
巧く書こうなんて、これっぽちも思わなくなるところから
始まることもある。 Originality.....マイ財産。





最新の画像もっと見る

コメントを投稿