全国の生鮮スルメイカの水揚げは、過去10年で最低の水準が続いている。漁業情報サービスセンターによると、1〜9月の累計で9,640㌧と、前年、前々年同期に比べ半減した。価格は平均㎏単価627円で前年より2割高。9月3,100㌧台、10月(28日現在)に入っても1,700台㌧と伸び悩み、累計では1万1400㌧程度と前年の半分以下にとどまっている。価格はいぜん600円台前半で前年より2割高で推移している。
本道主要産地の水揚げも9月末で約960㌧、10月(28日現在)の約700㌧を加え、約1,700㌧となっている。10月は羅臼が141㌧、苫小牧が186㌧、室蘭が313㌧を水揚げし、累計では羅臼が360㌧、苫小牧が362㌧、室蘭が317㌧と健闘しており、苫小牧は前年同期の3.5倍、羅臼が2.5倍、室蘭が7割増となっている。特に室蘭は10月だけで317㌧(㎏単価656円)の水揚げがまとまった。
漁業情報サービスセンターでは、中型イカ釣りの大和堆漁場の好漁で、冷凍品の水揚げは前年、前々年を上回る見通しだが、生鮮の減少分をカバーできるほどの漁獲はなく、今期の生鮮・冷凍の水揚げ量は2000年以降最低の2万㌧程度とみている。