2021年(1〜12月)の農林水産物の輸出は、1兆2,385億円と前年比25.6%増加した。中国、米国などの経済活動が回復し、少額貨物を含め多くの品目の輸出額が伸びた。財務省「貿易統計」を基に農林水産省が発表した。
水産物は3,016億円と3千億台に乗せ、倍増のホタテを中心に32.5%増の高い伸びをみせた。道内の生産が順調だったホタテは、需要回復や米国の生産量減少による単価上昇などで前年比325億円・103.9%増の639億円と農林水産物で最も増加が大きかった。ブリも246億円(42.6%増)と大きく増加し、サバ220億円(7.7%増)、タイ50億円(33.4%増)、スケソウ20億円(20.1%増)も増加した。逆にナマコ(調整)は155億円と14.4%減。調整品ではホタテ貝(調整)が81億円(73.9%増)、貝柱調整品が60億円(16.6%減)となっている。
水産物の輸出先では、香港668億円、中国590億円、米国423億円、台湾268億円、タイ206億円、ベトナム184億円、韓国176億円とアジア、北米圏が上位を占めた。
一方、農林水産物の輸入は10兆1,656億円で14.3%増。水産物は1兆6,042億円で9.5%増だった。冷凍すり身3,732億円(28.8%増)、サケ・マス2,152億円(7.2%増)、マグロ類1,822億円(17.2%増)、エビ1,784億円(11.5%増)などが主な品目。