水産北海道ブログ

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道が海獣被害対策功労者を表彰 石狩湾漁協の門脇氏らに

2016-02-09 06:32:38 | ニュース

 道はトドなどの海獣被害対策に功労のあった団体・個人を表彰する制度を新設し、このほど4名(船泊漁協、門脇習也氏、島牧漁協、えりもシールクラブ)が知事の感謝状を受けた。

 このうち門脇氏は石狩湾漁協の正組合員で、浜益支所の刺し網部会長、救難所副所長を務める。門脇氏の功績は次の通り。

 

石狩振興局から知事感謝状を受けた門脇氏(ひだりから2人目)

 

 石狩管内、特に、浜益地区においては、昭和60年代に入りトドによる漁業被害が報告されるようになり、平成4年頃から漁業被害が急増し始めたが、道内でのトドによる漁業被害も深刻化し、被害対策が急務となっていた。

 こうした中、国においては、平成13年度から漁業被害の防止(軽減)を図る強化刺し網の開発試験に着手し、また、道においても、平成15年度から強化刺し網の早期実用化を目指し、国の開発と平行して実証化試験を実施してきたが、門脇氏は、操業の手間暇を惜しまず、また、漁獲減少も伴う中、初期段階から長年これらの試験及び調査に献身的に協力し、強化刺し網の開発に大きく寄与してきた。

 門脇氏は、平成7年から20年間、さまざまな被害対策に取り組んできており、平成9年度から国の各種トド調査に協力しながら、強化刺し網の開発に当たり、研究者の乗船調査を受け入れるとともに、積極的に漁業者としての率直な助言を行うなどして、平成13年度からの開発試験の基礎試験に大きく貢献している。現在、特定非営利活動法人 水産業・漁村活性化推進機構(水漁機構)が水産庁の委託事業として、さまざまな魚種・地域に応じた改良点及び普及に向けた課題を明らかにするため、開発・改良された強化刺し網の大規模実証試験が行われているが、門脇氏のこれまでの貢献無くして、強化刺し網の原型開発には至らなかったと言っても過言ではない。

 また、浜益地区は道内有数のトドの上陸場を有することから、この間、石狩市及び石狩湾漁協との連携の下、上陸場での爆音機並びに上陸防止柵の設置などの忌避対策にも尽力している。

 今年度は、上陸場を強化網で囲いトドの逃避を抑制する新たな駆除試験(実施主体:漁協)が計画されているが、現在、操業の合間を縫って、自らが使用した強化刺し網(古網)を、敷設する漁場に合うよう仕立てる作業も担っており、トドの効率的な駆除手法の技術開発にも直接的に貢献している。なお、この技術開発の発端は、門脇氏の提案によるものである。

 さらに、後継者である息子にも、早くから猟銃免許を取得させるなど、地区内での漁業者ハンターの育成にも尽力されている。また、ハンターである息子とともに、石狩湾漁協が実施しているトドの追い払い事業及び駆除事業にも自らの船を提供し船頭を務めるなど積極的に参画し、地域のリーダーとして、トドの漁業被害防止対策の全般にわたり活躍されおり、その功績は、誠に顕著なものである。


2月13〜14日、サッポロファクトリーで「厚岸味覚まつり」 毛ガニ2トン・カキ2万個

2016-02-07 13:44:12 | お知らせ

 厚岸漁協(川崎一好代表理事組合長)の直売店は、13(土)と14(日)の両日、サッポロファクトリー(札幌市中央区)で毎年恒例の「厚岸味覚まつり」を開催し、今月2日解禁された毛ガニをはじめ特産のカキ、アサリ、加工品など厚岸産の人気商品を超破格値で販売する。

 当日は人気のブランド「大黒毛がに」をはじめ毛ガニ2トン、カキ2万個を直送し、毛ガニの鉄砲汁やゲーム企画なども用意している。今年は町公認キャラクター「うみえもん」も参戦する。厚岸の漁師自ら売場に立って対面販売し、全国送料込のギフトも受け付けるほか、外国人観光客を対象に道開発局、ヤマト運輸とタイアップして海外宅急便の受付も行う。午前10時からサッポロファクトリーのアトリウムで午後3時まで開かれる。

 また、ファクトリー内にあるイタリアンレストラン「テルツィーナ」で厚岸フェアを10日(水)〜21日(日)まで併せて開催する。

開場からどっと入場者が押し寄せた昨年の「厚岸味覚まつり」

今年の催し内容を伝えるPRチラシ

インバウンド向け英語版のチラシ

 


日本沿岸ニシン漁獲状況(1月末現在) 450トンと前年比6割、近年では平均以上

2016-02-06 22:31:50 | ニュース

 1月10日から解禁された日本海沿岸のニシン漁(刺し網、定置網)は、1月末現在で450トンとなっている。大型ニシンが早くから獲れた前年同期の6割程度だが、過去10年間の1月中の平均漁獲量(360トン)を上回っている。

 管内別では、後志が202トンで前年と同量。石狩が248トンで前年の半分程度にとどまった。日本海沿岸のニシン漁は20日過ぎから本格化したが、低気圧や時化で操業が大きく制約された。道総研中央水試の調査では、序盤の7年魚(2009年級)主体の大型魚から4年魚(2012年級)に中心が移っている。

 2月に入り、小樽と厚田でニシンの群来が報告され、湾内への来遊と産卵が進んでいる。漁獲は海況と4年魚の来遊しだいと見られるが、2月の中旬から盛漁期を迎えると関係者は期待している。

ニシンの群来が見られた石狩市厚田区安瀬(やそすけ)の浜(写真提供・石狩振興局水産課)


農林水産物の輸出が過去最高の7,452億円 水産物は2757億円で18%増 ホタテが主導

2016-02-06 22:27:20 | ニュース

 農林水産省は2月2日、平成27年(2015)の農林水産物・食品の輸出額が対前年比21.8%増の7,452億円となり、3年連続の過去最高を記録したと発表した。中間目標の7,000億円を1年早く達成したことから32年(2020)の「輸出目標1兆円」の前倒しをめざす。水産物の目標は3,500億円。

 このうち、水産物は2,757億円で前年対比18%増。ホタテ貝が591億円・7万9,779トンとトップで金額32.3%、数量42.5%の増加。中国、米国、ベトナムが輸出先の上位を占めた。次いでサバが179億円(55.4%増)・18万6,025トン(75.7%増)、ブリが138億円(38.2%増)・7,944トン(25.6%増)、サケ・マスが72億円(37.0%減)・2万362トン(46.2%減)の順。


2016年2月5日発行/北海道漁協系統通信6139号

2016-02-06 22:23:11 | 系統通信

道議会水産林務委員会
桧山でニシンの大量種苗放流による資源復活めざす

オホーツク海毛がに漁業協議会全体会議
前年同の許容漁獲量1,300トン、宗谷・網走に各650トン配分

27年札幌市中央卸売市場の水産物取扱高
9200トン、1,012億円で数量8.7%減、金額0.5%増

道漁連が高性能ホタテ穴空け機の販売を今春開始
従来機を遙かに凌ぐ1分あたり最大166枚の貝の処理が可能
砂原・森・落部・八雲町の4ヶ所から先行販売

平成27年度えりも以西海域マツカワ漁獲状況(12月末)
累計実績133トン・1億7千万円 前年度超える

農林水産物の輸出が過去最高の7,452億円
水産物は2757億円で18%増 ホタテが主導