水産北海道ブログ

北の漁業と漁協がわかる情報満載です

2023年4月号が出ました!ホタテ稚貝出荷が始まりました。

2023-04-14 10:42:58 | 月刊水産北海道
 

やはり4月というと、年度はじめであり、スタートの時期になります。今年が明けて3ヶ月が経ち、昨年度の実績と今年度の計画をどうするか、考える正念場とも言えます。
漁業は年度で始まり終わるというのではなく、固有の漁期であり、ニシンや毛ガニ、トキサケなどの漁模様などが伝えられています。
 さあ、大黒柱のホタテをはじめ、春から始まる各種漁業の豊漁を祈り、次の準備に取り掛かりましょう。そして忘れてならないライフジャケット、海難防止の心です。

2023年(令和5年)4月11日(火)発行/北海道漁協系統通信第6706号

2023-04-14 10:42:23 | 系統通信
統一地方選挙前半戦
鈴木知事再選「食とエネルギー、デジタル」を
道議会100議席の過半数を自民・公明の与党が占める

道水産林務部水産経営課
米国でのフェアなどの委託業務結果を発表
中国・香港での商談会、中国での道産水産物プロモーションも

道総研稚内・網走両水試がR5マガレイ漁況予測を公表
日本海・オホーツク海とも横ばい傾向続く予想

日高西部海域の毛ガニ終漁 資源減少が深刻化

「北海道水産業・漁村振興推進計画(第5期)」を策定
次世代につなぐ水産業と活気あふれる漁村づくりに向けて

日本漁船保険組合道央支所が発足
小樽湾・南後志・留萌の3支所が統合、運営委員長に篠谷誠余市郡漁協組合長

第42回全国豊かな海づくり大会コンクール作品を募集

4月27日(木)道総研食加研が令和5年研究成果発表会

道内沖底2022年漁獲状況 15万2千㌧・133億7千万円、数量減・金額増 太平洋のスケソウが不振、ホッケは魚価安続く

2023-04-09 22:03:49 | 系統通信


 道機船連(風無成一会長)は、3月30日札幌で通常総会を開き、令和4年度業務報告・収支決算、令和5年度事業計画・収支予算などを原案通り承認した。
 本道沖底の2022年水揚げ(1〜12月)は、15万2,037㌧・133億7,575万円で前年に比べ数量は90.3%と1割下回ったが、㎏平均単価が前年の69.7円から88.0円に26.3%上昇。金額は114.0%と1割強の増加となった。
 主力のスケソウは、10万1,665㌧・58億2,616万円。数量は地域差が大きく、オホーツクが4万4千㌧・22億2千万円と好調だったが、9月以降獲れなかった太平洋の大幅減による影響で、全体では85.4%と15%近く減少。単価は41.8円から57.3円に37.1%上昇し、金額では17.2%増となった。
 ホッケは1万3,462㌧・6億6,103万円で、数量は前年比11.2%減と1割下がったが、単価が若干上昇(43.2→48.0円)し、金額では98.8%と前年並みに落ち着いた。ホッケの単価は、令和2年から30円台〜40円台に低迷し、安値形成が抜け出していない。
 道機船連の柳川延之専務は「主力のスケソウが太平洋(釧勝、日胆地区)で秋以降不振が続き、全く獲れない。魚探反応があるので資源的には大丈夫だと思うが、異常な高水温で魚群が深場にいるのか、試験研究機関でもはっきりした原因がわからず、ちょっと心配される。日本海(小樽、宗谷地区)のホッケは自主規制の効果で資源が回復し、それなりに獲れているが、魚価が戻っていない」と語った。

噴火湾産養殖ホタテ貝毒明け 自主規制措置がやっと解除に

2023-04-09 21:55:59 | 系統通信

 道水産林務部水産局水産経営課によると、噴火湾口海域(鹿部漁協)の貝毒(麻痺性)による養殖ホタテ出荷自主規制は4月5日に解除された。3月20日から自主規制を実施、一部加工向け原貝を除き生鮮貝の出荷を停止していた。3月21日に解除された噴火湾南西部(森、砂原漁協)に続くもので、最盛期を迎えた噴火湾での養殖ホタテの自主規制はなくなった。
 なお、サラガイの貝毒(麻痺性)による出荷自主規制は、いぶり噴火湾、室蘭、いぶり中央、苫小牧、鵡川の各漁協で継続実施している。

能取湖のホタテ稚貝が大量へい死 約2億粒(7億円相当)が全面供給不能、需給に影響も

2023-04-09 21:48:29 | 系統通信


 網走管内の能取湖でホタテ稚貝の大量へい死が発生し、西網走漁協(石館正也組合長)は原因不明のへい死が進行しているため約2億粒(7億円相当)の稚貝の供給を取りやめる。そのため、供給する予定だった紋別、沙留、枝幸の各漁協では対応策に取り組み、それぞれで稚貝の手当てを急いだ。特に1億5万粒を購入する紋別漁協(飯田弘明組合長)では日本海の各産地を回り、飯田組合長が余剰貝の供給を求めた。


 能取湖でホタテ稚貝をつくっている山本正樹西網走漁協青年部長は「ほぼ壊滅状態。能取湖全域での斃死が確認されたのは初めて」と驚きの声をあげる。へい死が確認され始めたのは3月下旬からとされ、原因はわかっていない。山本部長は「昨年のクリスマス前の北東の大時化と高潮警報が出ていたあの状況が原因なのか、餌不足の状況があったのか、無酸素層があったのか、海水温が影響しているのか、原因究明には困難を強いられる」とSNSで発信している。
 水谷洋一網走市長も「網走市能取湖で養殖されているホタテ稚貝の、9割近くが斃死していることがわかった。2億粒のうち1億8千万粒が斃死している。1粒3円45銭円の基準取引ですから、6億円を超える損害」とし、その後、他地区供給以外の地撒き用の稚貝も使えなくなったため、被害は7億円に膨らんだ。
4月3日、網走市や西網走漁協などをはじめ、関係機関と水谷市長を本部長とする対策本部を立ち上げ、斃死した貝の処理、漁家の経営安定対策、モニタリング調査、原因究明と様々な対策を講じていく方針を確認した。能取湖はオホーツクのホタテ稚貝の生産基地で全道のホタテ稚貝供給の6%を占め、3年後の生産への影響を含め、今後の対応が注目される。