今週末は緊急当番ではないのですが、私がかなり関わっている方の緊急電話に対応しました。
うちは、24時間緊急対応なので、電話での相談と緊急訪問が出来ます。
昼過ぎの電話、ファーストオンコールのRちゃんが、デイサービスでバルンカテーテルが抜けてしまった患者さんの対応中にかかってきました。
ちなみに、デイーサービスに訪問看護が出張することは出来ないため、自宅に帰ってもらってからの訪問となります。
一番いいのは、デイサービスのナースがやってくれればいいのですが、今日はナースのいない日だとか・・。
デイーサービスでも施設でも、看護師不足は深刻なんです。
で、その間にかかってきた患者さんに電話をしてみると、尿が昼から出ていないとのこと。
この方も、バルンカテーテルが入っています。
「膀胱直腸瘻」
時々いらっしゃいます。
これはどういうものかというと、癌などの浸潤で膀胱と直腸がつながってしまう状態です。
女性の場合は、よく膣と直腸が繋がってしまいます。
ただ、これらは癌とは限らず、なかには炎症で穴が開いてしまう方もいらっしゃいます。
膀胱は通常無菌的な場所ですが、直腸とつながってしまうと膀胱へ便が混じってしまいます。
もちろん、直腸にも尿が流れます。
直腸はもともと便があるところで、大腸菌やらいろんな雑菌がどっさり住んでいますが、無菌的な膀胱にそれが入ると、逆行して腎臓などにバイ菌が入り、重篤な感染症をおこしてしまうことがあります。
さらに、もともと細い尿道を、便のカスが通過できずに、尿が詰まってしまうので、バルーンカテーテルという、尿管カテーテルを入れて、尿が自然に流れるようにしておくのです。
以前、あまりに便の残渣が多くて、バルーンカテーテルもすぐに詰まってしまい、一日に何度も膀胱洗浄をしてもだめで、通常の倍の太さのカテーテルをいれていた方もいました。
で、今回も膀胱洗浄を行うために緊急訪問しました。
今後も詰まる可能性がある為、私の指示で奥さんが行うといういう方法で、ご家族に膀胱洗浄を覚えてもらいました。
もちろん、患者さんであるご主人も一緒に手順や注意するところを一緒に確認しました。
膀胱洗浄は、カテーテルチップというピストンに、生理食塩水を入れてゆっくり注入、ゆっくり吸引を繰り返します。
膀胱の中を洗っていると、2ミリほどの組織片と血の塊が出てきました。
その後、管をつなげると少しづつ尿も出てきて安心しました。
そして、夕方またその方から電話がありました。
「やっぱりまた詰まったみたい。自分たちで洗浄してみたが、出ないので入れ替えてほしい。」
そして、再度訪問し今度は一回り大きな管を入れてみました。
(本当は男性のバルンカテの交換は、医師でなければいけないのですが、今回は医師の必要性の指示を指示書に書き込んでの処置になります。)
でも・・
流出がない・・。
再度生理食塩水を注入するとスルスルと入り、スルスルと吸引できます。
でも、尿が出ないとなると、考えられるのは尿が膀胱にない。と言う事です。
何故ないのか・・。
いろいろ考えられますが、これはもう病院に相談です。
当直の先生も同じ意見で、緊急受診をお勧めしました。
でも、そのうち少しづつ流出が見られるようになり、どうしても様子が見たいとのことで、経過観察をすることになりました。
こういう形で瘻孔が出来たり、変なところと繋がっちゃったりするのは、本当に不思議ですね。
人間の身体は、時としてびっくりするようなことが起きます。
そして、これが結構多いのです。
見えない場所に管を入れるのは、私だって怖いですよ。
まして、中がどういう風に繋がっているのかもわからないで、腫瘍をつついたらどうしようとか思っちゃいます。
そのリスクの中でも、少しでも安全に、苦痛を緩和して、ご本人のいたい場所で過ごさせてあげられたらと思っています。
でも、どこまで担っていけるのだろうかと、ちょっと不安です。
今日も「リンパ浮腫のケア2」書きそこねた~。
うちは、24時間緊急対応なので、電話での相談と緊急訪問が出来ます。
昼過ぎの電話、ファーストオンコールのRちゃんが、デイサービスでバルンカテーテルが抜けてしまった患者さんの対応中にかかってきました。
ちなみに、デイーサービスに訪問看護が出張することは出来ないため、自宅に帰ってもらってからの訪問となります。
一番いいのは、デイサービスのナースがやってくれればいいのですが、今日はナースのいない日だとか・・。
デイーサービスでも施設でも、看護師不足は深刻なんです。
で、その間にかかってきた患者さんに電話をしてみると、尿が昼から出ていないとのこと。
この方も、バルンカテーテルが入っています。
「膀胱直腸瘻」
時々いらっしゃいます。
これはどういうものかというと、癌などの浸潤で膀胱と直腸がつながってしまう状態です。
女性の場合は、よく膣と直腸が繋がってしまいます。
ただ、これらは癌とは限らず、なかには炎症で穴が開いてしまう方もいらっしゃいます。
膀胱は通常無菌的な場所ですが、直腸とつながってしまうと膀胱へ便が混じってしまいます。
もちろん、直腸にも尿が流れます。
直腸はもともと便があるところで、大腸菌やらいろんな雑菌がどっさり住んでいますが、無菌的な膀胱にそれが入ると、逆行して腎臓などにバイ菌が入り、重篤な感染症をおこしてしまうことがあります。
さらに、もともと細い尿道を、便のカスが通過できずに、尿が詰まってしまうので、バルーンカテーテルという、尿管カテーテルを入れて、尿が自然に流れるようにしておくのです。
以前、あまりに便の残渣が多くて、バルーンカテーテルもすぐに詰まってしまい、一日に何度も膀胱洗浄をしてもだめで、通常の倍の太さのカテーテルをいれていた方もいました。
で、今回も膀胱洗浄を行うために緊急訪問しました。
今後も詰まる可能性がある為、私の指示で奥さんが行うといういう方法で、ご家族に膀胱洗浄を覚えてもらいました。
もちろん、患者さんであるご主人も一緒に手順や注意するところを一緒に確認しました。
膀胱洗浄は、カテーテルチップというピストンに、生理食塩水を入れてゆっくり注入、ゆっくり吸引を繰り返します。
膀胱の中を洗っていると、2ミリほどの組織片と血の塊が出てきました。
その後、管をつなげると少しづつ尿も出てきて安心しました。
そして、夕方またその方から電話がありました。
「やっぱりまた詰まったみたい。自分たちで洗浄してみたが、出ないので入れ替えてほしい。」
そして、再度訪問し今度は一回り大きな管を入れてみました。
(本当は男性のバルンカテの交換は、医師でなければいけないのですが、今回は医師の必要性の指示を指示書に書き込んでの処置になります。)
でも・・
流出がない・・。
再度生理食塩水を注入するとスルスルと入り、スルスルと吸引できます。
でも、尿が出ないとなると、考えられるのは尿が膀胱にない。と言う事です。
何故ないのか・・。
いろいろ考えられますが、これはもう病院に相談です。
当直の先生も同じ意見で、緊急受診をお勧めしました。
でも、そのうち少しづつ流出が見られるようになり、どうしても様子が見たいとのことで、経過観察をすることになりました。
こういう形で瘻孔が出来たり、変なところと繋がっちゃったりするのは、本当に不思議ですね。
人間の身体は、時としてびっくりするようなことが起きます。
そして、これが結構多いのです。
見えない場所に管を入れるのは、私だって怖いですよ。
まして、中がどういう風に繋がっているのかもわからないで、腫瘍をつついたらどうしようとか思っちゃいます。
そのリスクの中でも、少しでも安全に、苦痛を緩和して、ご本人のいたい場所で過ごさせてあげられたらと思っています。
でも、どこまで担っていけるのだろうかと、ちょっと不安です。
今日も「リンパ浮腫のケア2」書きそこねた~。
こぶたさん はじめまして
現在 訪問看護師をしているものです。
利用者様のまさに膀胱直腸廔と思われる方が
いまして もともと その方は肺癌の方なのですが
なぜそのようになったのか 原因が分からず
主治医に転移でしょうか?と 訪ねた所 たぶんそれでは
ないだろうとのことでした。
些細な炎症からもなりうるんですね。
結局 その方は人工肛門を造設したのですが
家人からは永久的と聞いていますが
瘻孔が閉鎖したとしても また 再発の可能性があるため
永久的となったのでしょうか?
状況にもよると思いますがどのような事が 考えられるか
お教えいただければと 思います。m(_ _)m
そんなことがあったな〜。と思い返しています。
実際のところ、その方の状態がわからないので、何とも言えませんが、人工肛門を作られたということは、そのあたりに転移巣があったのではないかと思うのですが、いかがでしょうか。
瘻孔のためだけに永久ストマを作るとしたら、やはり何か理由があると思うのですが・・・。
やはり、主治医に聞いていただく方が良いと思われます。
実はあとから腫瘍が見つかったとか・・。なんて。(^_^;)
先日 主治医に聞いたところ 今の所は
腫瘍はないとのことでしたが
膀胱壁がかなり肥厚しており かなり前から
癒着はしていただろうとのことでした。
そこで 最近になって その癒着した部分から
ロウコウを形成してしまったようだとのこと。
また 永久にとなったのはそのロウコウが今のところ
ほぼ閉鎖に近い状態らしいのですが
再発しやすい状態の為 そのまま 永久ストマに
なったようです。
なんかどこか 腫瘍の臭いもするんですけどね・・・。
こぶたさんのブログはとても勉強になるので
また 訪問させていただきます~