年末に、ストマトラブルでひどく糜爛してしまった患者さんへ、ちょっと工夫してケアしてみました。
この方法が、すごくうまくいったので、ご紹介しますね。
Kさんは、80歳を過ぎた独居の患者さんです。
お子さんもおらず、ずっと一人暮らしの女性ですが、お身体はお元気で、とにかく一日中動いています。
直腸の嵌頓による壊死のため、一時的にストマを造設し、半年後には閉じる予定になっています。
当初、退院時はアシュラコンフォードを付けて帰ってきましたが、一部リークもみられ、あまりきれいな創ではありませんでした。
それでも、最初は静かにしていたので、あまりはがれる事はありませんでした。
やがて、早朝から夜遅くまで一日中家事に動くようになりました。
また、体力を付けると言いながら、食事もよくとり、急激に太ってきました。
さらに、ご高齢のためか便が漏れていても、気がつかないこともあり、ちょくちょくはがれるようになったのです。
これは悪循環で、はがれる頻度が増え、皮膚の状態が悪化してきました。
遠方にある彼女の通院先のストマ外来と連絡を取り、リンデロンVGローションを処方してもらうとともに、浸出液があることからダンサックの親水性のあるパウチに変更になりました。
ストマ周囲には、ケアリングも貼り、リンデロンVGローションを薄くぬり、乾かしてからリモイストコートをスプレーしてパウチを貼るという作業もしました。
デイサービスにも同様の処置をお願いしましたが、パウチの穴のカットが大きくさらに糜爛を招くため、こちらでカットしたものをもたせたりしました。
ベルトの装着をお願いしましたが、それはどうしてもいやとのことで、腹帯をしてもらいました。
でも、駄目でした。
ほぼ毎日、貼るそばからはがれます。
問題は
1.もともと円背があるうえに、動きが激しい。
2.急激に太り、ストマ周囲の形状がかわった。(屈曲部に深いしわが出来る)
3.繰り返す糜爛のため、浸出液が多い。
4.皮膚に老人性の角化症と思われる、小さいいぼが点在する。
すでに、ストマ外来の指導で、パウチやアクセサリーを何度か買っています。
キーパーソンの、彼女の知り合いからは「いろんなものを買わされても、いっこうに良くならないじゃないの。こんなんじゃ、訪問看護なんていらないんじゃないの?」という言葉が・・・
さすがに、担当ナースもショックを受けてきました。
一生懸命やっているのに、わかってもらえない悔しさ・・・
しかし、もう年末で次回の受診はずっと先です。
相談を受けていましたので、いろいろ話し合いました。
で、パウチをしばらく貼らないで行こうということになりました。
幸い、彼女の便は有形で汚染しにくい。
営業最終日の28日、私が行ってみました。
手製のパウチ代用品をもって。
まず、パウチ周囲をきれいに洗浄しました。
そこに、リンデロン-Vローションを薄くのばします。
(本当は、軟膏のほうが水分をはじいていいかも。)
そのうえに、手持ちのアズノールボチを塗ったシートで覆います。
今回は、ステーションにあったトランスーム
これを15センチ四方にカット、スリットを入れ丸くストマの穴をあけたものに、ァアズノールボチを塗り貼りしました。
そしてメインはこれ。
尿取りパットをこのように後ろでテープで留めます。
表から見たところです。
上方にストマの穴をあけ、袋状にします。
デイの時、臭ったり、漏れたりしてもいいようにビニール袋もかけてみました。
ヌリ貼りしたシートの上に、さらにストマにかぶせるようにこれを置きます。
そして、両端2箇所、トランスームシートと代用パウチ自体を一か所はり、さらに横に尿取りパットを1枚かぶせて、この時はストッキングを切って、腹巻代わりに固定しました。
で、正月開けて昨日、ほとんど治っていました。
きれいな皮膚に再生していて、ばっちりです。
写真、お見せできないのが残念です。
ただ、ストッキングはぽってりとしたおなかで、丸まってしまい駄目でした。
でも自分で、腹帯をしていました。
昨日は、とうとう作り置きした代用パウチがなかったみたいで、尿取りを半分に切って貼っていたので、便が貼りつき若干赤かったようです。
それはやめましょうと、お願いしています。
で、本人いわく「もうずっとこれで行きたい。もう、パウチ見るのもいや!」だそうです。
ただし、誰も介助者が入らない日の前日は、「パウチにしてもらおうかな・・・」とのこと。
アズノールボチを使用したのは、皮膚の上皮化と便汁の皮膚への付着を避けるためです。
トランスームはたまたまあったので、本当はモイスキンパットがあればいいな~。
でも、実際リント布でも、シャツを切ったものでも、もしかしたらラップでもいいのかも・・・
ボチやアズノールがなければ、ワセリンでもいいんじゃないでしょうか?
(よくなったらサニーナでも・・・)
要するに、病院やっていないし、関係も出来ていない病院相手に、軟膏指定できないので、その辺にあるものでやってみました。
でも・・・
今度は、「これならだれでも手伝えるから、もう訪問看護はいらないんじゃないですか」と、先のお知り合いの介護者が言っているとか・・・
訪問看護師は、ストマ貼り替え人じゃないんですけど。チャンチャン。
この方法が、すごくうまくいったので、ご紹介しますね。
Kさんは、80歳を過ぎた独居の患者さんです。
お子さんもおらず、ずっと一人暮らしの女性ですが、お身体はお元気で、とにかく一日中動いています。
直腸の嵌頓による壊死のため、一時的にストマを造設し、半年後には閉じる予定になっています。
当初、退院時はアシュラコンフォードを付けて帰ってきましたが、一部リークもみられ、あまりきれいな創ではありませんでした。
それでも、最初は静かにしていたので、あまりはがれる事はありませんでした。
やがて、早朝から夜遅くまで一日中家事に動くようになりました。
また、体力を付けると言いながら、食事もよくとり、急激に太ってきました。
さらに、ご高齢のためか便が漏れていても、気がつかないこともあり、ちょくちょくはがれるようになったのです。
これは悪循環で、はがれる頻度が増え、皮膚の状態が悪化してきました。
遠方にある彼女の通院先のストマ外来と連絡を取り、リンデロンVGローションを処方してもらうとともに、浸出液があることからダンサックの親水性のあるパウチに変更になりました。
ストマ周囲には、ケアリングも貼り、リンデロンVGローションを薄くぬり、乾かしてからリモイストコートをスプレーしてパウチを貼るという作業もしました。
デイサービスにも同様の処置をお願いしましたが、パウチの穴のカットが大きくさらに糜爛を招くため、こちらでカットしたものをもたせたりしました。
ベルトの装着をお願いしましたが、それはどうしてもいやとのことで、腹帯をしてもらいました。
でも、駄目でした。
ほぼ毎日、貼るそばからはがれます。
問題は
1.もともと円背があるうえに、動きが激しい。
2.急激に太り、ストマ周囲の形状がかわった。(屈曲部に深いしわが出来る)
3.繰り返す糜爛のため、浸出液が多い。
4.皮膚に老人性の角化症と思われる、小さいいぼが点在する。
すでに、ストマ外来の指導で、パウチやアクセサリーを何度か買っています。
キーパーソンの、彼女の知り合いからは「いろんなものを買わされても、いっこうに良くならないじゃないの。こんなんじゃ、訪問看護なんていらないんじゃないの?」という言葉が・・・
さすがに、担当ナースもショックを受けてきました。
一生懸命やっているのに、わかってもらえない悔しさ・・・
しかし、もう年末で次回の受診はずっと先です。
相談を受けていましたので、いろいろ話し合いました。
で、パウチをしばらく貼らないで行こうということになりました。
幸い、彼女の便は有形で汚染しにくい。
営業最終日の28日、私が行ってみました。
手製のパウチ代用品をもって。
まず、パウチ周囲をきれいに洗浄しました。
そこに、リンデロン-Vローションを薄くのばします。
(本当は、軟膏のほうが水分をはじいていいかも。)
そのうえに、手持ちのアズノールボチを塗ったシートで覆います。
今回は、ステーションにあったトランスーム
これを15センチ四方にカット、スリットを入れ丸くストマの穴をあけたものに、ァアズノールボチを塗り貼りしました。
そしてメインはこれ。
尿取りパットをこのように後ろでテープで留めます。
表から見たところです。
上方にストマの穴をあけ、袋状にします。
デイの時、臭ったり、漏れたりしてもいいようにビニール袋もかけてみました。
ヌリ貼りしたシートの上に、さらにストマにかぶせるようにこれを置きます。
そして、両端2箇所、トランスームシートと代用パウチ自体を一か所はり、さらに横に尿取りパットを1枚かぶせて、この時はストッキングを切って、腹巻代わりに固定しました。
で、正月開けて昨日、ほとんど治っていました。
きれいな皮膚に再生していて、ばっちりです。
写真、お見せできないのが残念です。
ただ、ストッキングはぽってりとしたおなかで、丸まってしまい駄目でした。
でも自分で、腹帯をしていました。
昨日は、とうとう作り置きした代用パウチがなかったみたいで、尿取りを半分に切って貼っていたので、便が貼りつき若干赤かったようです。
それはやめましょうと、お願いしています。
で、本人いわく「もうずっとこれで行きたい。もう、パウチ見るのもいや!」だそうです。
ただし、誰も介助者が入らない日の前日は、「パウチにしてもらおうかな・・・」とのこと。
アズノールボチを使用したのは、皮膚の上皮化と便汁の皮膚への付着を避けるためです。
トランスームはたまたまあったので、本当はモイスキンパットがあればいいな~。
でも、実際リント布でも、シャツを切ったものでも、もしかしたらラップでもいいのかも・・・
ボチやアズノールがなければ、ワセリンでもいいんじゃないでしょうか?
(よくなったらサニーナでも・・・)
要するに、病院やっていないし、関係も出来ていない病院相手に、軟膏指定できないので、その辺にあるものでやってみました。
でも・・・
今度は、「これならだれでも手伝えるから、もう訪問看護はいらないんじゃないですか」と、先のお知り合いの介護者が言っているとか・・・
訪問看護師は、ストマ貼り替え人じゃないんですけど。チャンチャン。
>「これならだれでも手伝えるから、もう訪問看護はいらないんじゃないですか」
↑これも、実はすごいことだと思うんですが。
便の緩い人には向かないかもしれません。
とにかく、いろいろ試してみることが重要ですね。
本当に、いろんなことが試せるのが、訪問看護です。それは楽しい事ですね。
うまくいった時は、みんなで手を叩いて喜んじゃいます。
でも、いくら誰でもできるからって、ほかにも看護師さんのお仕事はあるので、もう少しお付き合いさせてもらいたいんですが・・
すみません、コメントではなくなっていますね。相談になってしまい
こういった事(インターネット)は初めてなのでよくやり方がわからないのですが、教えていただけますか(URLとは?)←ごめんなさいど素人で…
一度浸出液が出始めると、なかなかパウチはくっついてくれませんし、そこに便汁が入り込んでまたかぶれるという悪循環ですね。
病院には、WOKナースはいらっしゃいますか?
実際の皮膚の状況などを見ながら、WOKにアドバイスをしていただくのが一番いいとは思いますが・・
一応、私の経験をお話しますね。
1.糜爛が一部であれば、リンデロンVGローションを塗ったらしばし乾かして、保護剤を塗布、そのうえにフィルム材を大きめに貼付し、その上からパウチを貼って上皮化したこともあります。
2.アダプトなどを幅広リング状に伸ばして貼付、ストマ周囲はパウダーを根元に置いてパウチを貼る。
3.リンデロンローションの上に、薄くパウダーを散布してからパウチを貼る。
または休日、リンデロンVG軟膏にアズノールボチなどをうすく塗り、その上からリン塗布などでカバーし、さらに上記のような紙おむつなどを工夫して、休みの日に少しでも皮膚の安静を図ってみるなどです。
固定は、フィルム材や腹帯をなども利用して、休日に便が多少漏れても問題ないような状態にして上皮化を図ってみてください。
少し上皮化したところは、きれいに洗浄し(絶対こすらないように)フィルム材を貼っていきます。とにかく、便汁が皮膚につかないことを考えます。
私はWOKではないので、現場での試行錯誤した経験からしかお話しできずにすみません。
でも、あきらめないで、人間は治癒力がありますから、きっとよくなりますよ。
一度よくなったら、次は予防策を考えて行くだけです。
在宅は、いろいろな方法があります。
既存の方法にとらわれないで、何でも試してみてください。
病院ではあり得なくても、自分だけの方法がきっと見つかるはずです。
頑張ってくださいね。
私は、2ヶ月に1回外来に行くときに、ストマ外来も受診してきます。なか3日でパウチの交換をしています。
リンデロンローションを塗布→家庭用ラップをして10分間おく→お湯でふき取って、薄くパウダーをしてパウチをはっています。
その間にも浸出液が出てきて…という状態です。
今までおおきなトラブルもなかったので、悪い時の2ヶ月って結構長いですね
次回交換時に、ローションをふき取らずにパウダーをしてはってみます。
ありがとうございました。
ラップの代わりに、モイスキンパットを使って、もう少し時間をおければ、浸出液も適度に吸ってくれるかもしれませんね。
これからもWOKと相談しながら、自分にあう方法を探してくださいね。
とても参考になりました。
私の場合は一時的なものではないので、上手に付き合っていけたらいいな~と思いました。
本当にありがとう。感謝、感謝です。
小柄な母には 少し大きく。ストマ購入先から違うメーカーのパンフレットをもらい、いろいろサンプルもらうも、一長一短。少しぼけ気味で 指先が不自由な母に 排便処理が簡単で衛生的な ストマを探しています。
便の排出部は、ストマパウチによって若干違います。
パチンとプラスティックの留め具でとめるものと、
クルクルと丸めてマジックテープ部分で止めるものが主流になってきています。
今お使いの物は、マジックテープで留めるもののようですが、ご高齢の方にはこの方が良いようです。
他の物も、大きな違いはないと思います。
便がべたべたで、排出しにくい場合は、少量排出部にサニーナを噴霧しておくとあまり出口が汚れず、つるっと出やすいと言われていますが、これもあまり大きな違いはないように思えます。
たくさんあるパウチの中から、あれこれ選ぶのも大変ですよね。
正直、今お使いの物で慣れるのが、お母さんの場合は良いように思えます。
こんな答えでごめんなさい。
ストマトラブルもなかなかすっきりせず、1年近くになってしまいます。
今日も、外来前にWOCナースさんに診てもらいました。
2日前に交換したときは、あまり気にならなかったけど、今日少しひどく(硬く)なっていて、皮が剥けていました。
主治医の先生にも診てもらい、ローションを換えてみましょう。ということとなり、「アンデベートローション」というものを使用してみることになりました。
少し不安です。WOCナースの方が思っていたローションと、先生が処方してくれた物と同じかどか……
使用してみなければ何ともいえないけれど。