こぶた部屋の住人

訪問看護師で、妻で、母で、嫁です。
在宅緩和ケアのお話や、日々のあれこれを書き留めます。
看護師さんも募集中!!

なんで求人会社なのだろう??

2012-02-16 22:50:05 | 訪問看護、緩和ケア
今、看護師のブログや医療関係のHPなどに、必ず張り付いてくる人材会社の広告。
看護師の人材は、今や高額の商品みたいですね。

ステーションにも、しょっちゅう電話がかかってきます。

「こちらに就職希望の方がいらっしゃいます。如何ですか?」
「登録して頂ければ、良い人材を雇用でします。」
などなど・・・。

いろいろ聞くと、どうやら今の若者は自分で職場を探すのではなく、自分はいつもどうり生活しながら、登録した会社に探してもらって、気に入ったところを見つくろうらしい。

登録した求人内容にマッチして、勤務先との雇用契約が成立すれば、人材会社にはその人の年収の10~20%位が雇用できた会社から支払われ、会社によっては人材会社から雇用された看護師にお祝い金まで出されたりする。

看護師が正職員になったとして、その年収の10%ってかなりの金額になる。

500万としても、50万円があっせん業者に支払われるのだから、これは美味しい話です。
同じように、医師や薬剤師、PT、OTも高額な商品として取引されていて、みなあちこちの会社に登録だけして、美味しい仕事先が見つかるのを待っているようだ。

実際、そういう会社経由で雇用したことがあって、すごくいいナースでいいケアをしてくれたものの、家庭の事情で11か月で退職となってしまった。

この時は、雇用促進の事業で補助があったから、チャレンジできたものの契約成立の費用のほかに、同行訪問を組む費用まで考えると、相当な出費になってしまい、うまく継続できればいいが、早い退職でせっかく受け持った患者さんを、またほかのスタッフに振り替える作業や、ほかのスタッフのモチベーションを考慮すると、ものすごい賭けになってしまう事がわかった。

今日も一件、うちのステーションで「働きたい方をご紹介したい。」と言って電話が来たが、もう補助もないので、断念せざるを得ない。
リスクが大きすぎるから。

っていうか、この近隣で、うちに就職したいと思ったのなら、ホームページでもステーションの前にでも募集の文字を掲げているのだから、自分でなんで電話してこれないのだろうか??

ハローワークや看護協会なら理解できるけど、こういう会社が自分を高額な商品として売りつけると言う事を分かっているのだろうか?

自分の働く場所を、自分で探して自分で確認するのは、そんなに煩わしいことなのかな?

そして、最近つくづく思った事。
「訪問看護がやりたい!」この気持ちがなければ、訪問看護は難しいと言う事。

普通のクリニックや病院とは明らかに内容が違うので、「看護が大好き。」「人が大好き」「ちゃんと患者さんと向き合っていきたい。」という思いがないと、ただ辛いだけになってしまうから。
訪問看護は、基本一人で訪問して、決められた時間のなかで、必要なケアをみきわめ、患者さんやご家族の思いに添いながら計画し、継続していくもの。
しかも、家庭に入るわけだから、生活のなかで個々のスタイルがあり、それぞれの家族もいる。
そこに、困難があっても、それに向き合う事に「大変だけど、おもしろい!」と感じられるかか分かれ道なのだと思う。

そして、良い意味で多少の事は気にしない鷹揚さや寛容さ。
いろんなものをキャッチできるアンテナと、自分でため込まないで発信できる力。

ぶっちゃけて言えば、元気に訪問して、あまり考えすぎないで、分からなかったり困ったらすぐに周囲にヘルプ!と叫べればいいだけのこと。

それだけのことであって、看護師であれば、誰でも楽しんで出来る仕事なのだと思う。

これは、性格の問題なので、合う合わないがあるのは当然ことなので、合わなかったら合わなかったで何の問題もない。


そう言う事って、自分で話を聞いて、見に来て、雰囲気も確かめてみればよりわかると思うのだけれど。

訪問看護に限らず、自分の職場は、やっぱり自分で探した方がいいと思うのだけれど。

ちなみに、うちはもう求人の会社からの雇用はやめました。

愚痴っぽくなったので、最後は訪問先でみた梅の花をアップします。
ちらつく雪の中、緋色の花が凛として美しく、階段の途中でしばらく見とれてしまいました。

                     

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
まぁ妥当だと思いますよん (Yamamoto)
2012-02-17 17:06:50
>自分の働く場所を、自分で探して自分で確認するのは、
>そんなに煩わしいことなのかな?
今時の考え方ですよね。
辞書を引くってのがすでに時代遅れで、
今時は電子辞書、携帯で調べ物ですもんね。
暗記に頼る大学入試、国家試験でさえその価値に疑問視されていますからねぇ。
そんなネット時代に自分で探すのは、
タイムパフォーマンスが低いからじゃないでしょうか。

もう一つには見た目では信用が計り知れないって面が有る気がします。
一応業者経由であれば、身辺調査がある程度されている職場だって安心感があるのかも。
給料不払いのトコロも耳にします(瀬谷地区ではありませんが)。
今時旅行に行くときに初エリアならガイドブックを買うのと同じ感覚なのかも知れません(^^;

ある程度の安心(真偽は別として)が欲しいのかもしれませんね。
自分は先ずは飛び込んで感じたい派ですけど♪

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お金がある企業なら・・ (こぶた部屋の住人)
2012-02-17 22:07:36
お金で人材を買えるのかもしれませんが、訪問看護ステーションなんて、小さな事業が多いので、なかなか難しいですよね。

もちろん、いい人材が来てくれて、腰を落ち着けてしっかり働いてもらえれば、10パーセントなんてすぐに回収できると思いますが、回収しないうちにやめられちゃうケースも多いようで、ちょっと怖いですね。
なかには1年くらいたつと、承知の上でまた転職を繰り返すように誘導する会社もあるとききました。(会社も儲かるし、本人にも祝い金が出るから?)

まあ、時代のニーズがそういう事なのでしょうね。

でも・・。この近くに住んでいるなら、ぜひ直接連絡してほしいものです。

>一応業者経由であれば、身辺調査がある程度されている職場だって安心感があるのかも。<

こういう業者さんは、HPや求人広告などで、人材募集している会社を見つけては、声をかけていて、ちゃんと中身まで調べているわけではないとおもいます。
ステーション側にも求人登録するときに、根掘り葉掘り聞かれますが、そんな事全部話しませんから、情報なんて大したものは無いと思うのですが・・。
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