こぶた部屋の住人

訪問看護師で、妻で、母で、嫁です。
在宅緩和ケアのお話や、日々のあれこれを書き留めます。
看護師さんも募集中!!

看護師ブログのランキングです。ポチッってしてもらえると励みになります。(^^)/

にほんブログ村 病気ブログ 看護・ナースへ
にほんブログ村

読書について。

2009-06-07 23:29:02 | 読書、漫画、TVなど
基本的に、本は好きです。
でも、結構ムラがあって、読みだすと馬鹿みたいに止まらなくなって、寝不足になったりするのですが、読みたくないときは1ヶ月くらい放りっぱなしになります。
読む本も、結構偏っていて、宮本輝や浅田次郎、村上春樹、畠中恵や内田康夫などが多いです。
たまに帚木蓬生とかその他、今月のおすすめみたいな本をランダムに読んでいます。
最近は、この前も書いた「納棺夫日記」が、かなり心に残りました。
基本的に、救いのない本は読みません。後がつらいので・・・
たまにそういう本を、間違って読んじゃうと、しばらくズーンと沈んでしまいます。
最近ピュアに泣けたのは、浅田次郎の「霞町物語」かな。
「プリズンホテル」も、めっちゃかっこいいおじさんたちが出てきてしびれましたが、「霞町物語」に出てくる写真屋のじいちゃんや、もと芸子のばあちゃんが、またまた素敵で泣けました。
浅田次郎独特の、人間描写が大好きです。
「蒼穹の昴」とか「シエラザード」みたいな歴史ものも大好きだし、特にタイムスリップのような感じで、入り組んだ糸がほつれて、「おおー!!」見たいな作品が、もう凄いとしか言いようがありません。
よく、重松清も、「流星ワゴン」のように時間を行ったり来たりしますが、作品によっては、どこか救われない気分になってしまうため、あまり最近は読んでいません。

宮本輝は、女性にはたまらないですよね。
あんな美しい女性でありたいし、恋愛もしたい。
それに、描写の美しさにもうっとりします。
時々出てくる濃厚ラブシーンもドキドキしたりして・・・
私は特に、宮本輝の描く日本海の町と、そこにひっそりと生きずく人々の描写が好きです。
「花の降る午後」や「ドナウの旅人」は、ほんとにうっとりしました。
「焚火の終わり」は、日本海を背景に、兄妹の過去がああ・・・美しくも淫美。
「草原の椅子」は、本当に胸に沁みました。
どんな思考回路ほしていたら、あんな素敵な小説が次々と生まれんでしょうね。

最近、話題の村上春樹「1Q84」も上下で買いましたが、まだ読んでいません。
なぜなら、とりあえず、村上作品をもう一度あらかた読みなおしてから読もうかなーと、思ったからです。
昨日「ノルウェーの森」を読み終えました。
1987年が初版で、この時買ってすぐ読んだのですが、22年も前のことで、実はほとんど覚えてなかったんです。
あの時はすごく影響されたように思えたのですが、要はわかってなかったんでしょうね。若かったし・・・
じゃあ今読んでわかったかっていうと、そういう話じゃあない。
感覚的に同調できる部分と、まったくあちらの世界との行ったり来たりで、すごく怪しい気持ちになりながらも、なんだか深みに引きずるこまれていくような感じで・・・
こんな表現しかできず、きっと村上信奉者が見たら激怒するかもしれませんが・・

「海辺のカフカ」もそうでしたが、正直本当に村上作品が理解できるとしたら、その方も、そちらの世界に近い方なのだと思います。
もちろん私は、村上作品が大好きですけれど、読み終わると、少しの間空間がねじれたような錯覚にとらわれてしまいます。
もし、危ういところにいる人なら、きっとそのままそちらに行って、帰ってこれなくなるのじゃないかと、心配してしまいます。

昨日から「風の歌を聴けを読み始めましたので、いつになったら「1Q84」に到達できるんでしょうか??

でも、いい本に出会えた時は、すごくうれしくてしばらく幸せな気持ちになれますよね。
(よく職場で、よだれを垂らさんばかりに、本の登場人物のの話で騒いでいる私と佐野ナースを皆あきれて見ています・・・。)

一週間は早い!

2009-06-05 23:41:24 | 訪問看護、緩和ケア
あっという間の一週間が過ぎ、今日は来週転勤で退職するスタッフの送別会をしました。
一時会は居酒屋でしたが、カラオケの嫌いな彼女の希望でジョナサンで2次会をしました。
飲み会の二次会でジョナサンって・・・
とか思いましたが、結構これが盛り上がりました。
歌を歌わない分話がたっぷり出来るし、会話もよく聞こえるので、あっという間に2時間半たってしまいました。
ジョナサンもお酒があるので、ビールやワインを飲んでハイになっている人や、パフェを食べまくっている人なんかがわいわいおしゃべりして、楽しいひと時でした。
長野へ行くスタッフは、リンパドレナージのセラピストの資格も持っているので、
きっと長野でも活躍できるんじゃないでしょうか。
でも、仲間が減るのは淋しいものです。
担当をしていた患者さんたちも、別れを惜しんで皆さん泣いてくれたそうです。
いつも、お散歩に行く患者さんは、今日は雨で外に行けなかったので家の中を歩いたそうですが、外でいつもそうするように、恥ずかしそうにそっと手を出して、手をつないだそうです。
その方のケアマネさんいわく、「看護師さんは、○○さんの、恋人みたいなものだったからなー」と。
「今日は、いつも静かな(その患者さんの)奥さんにも泣かれてしまって、辛かったです。」とのこと。
いい関係を築いていたんですね。

そこにいて当たり前の人がいなくなる・・・
いつもそこにいてあたり前だと思っているから、何気なく通り過ぎてしまっていて、もっとたくさんの話をすればよかったな・・・と今更ながら後悔しています。
日にちも限定で、すれ違いが多かったので、あまり声をかけられなくて、彼女にとってあまり良い管理者とは言えなかったかもそれません。

でも、今日はずいぶんたくさんおしゃべりをして、知らなかった面も見せてくれたりして、うれしかったです。
でも、やっぱり寂しいなー。
私は、今日は緊急当番なので、お酒は飲まず、すっきりしています。
なんか、年とともにお酒が弱くなりました。
あんなに大好きだった赤ワインも、4~5杯飲んだだけで頭ががんがんするし、翌朝の不快感も辛いです。
飲まない飲み会も結構楽でいいみたいです。

7月いっぱいで、もう一人去っていくわけだけど、スタッフが辞めるって事は、患者さんにも悲しい思いをさせてしまうわけですよね。
転勤など、家庭の事情の場合は致し方ないけど、職場の環境や雰囲気が悪くてやめる、なんてことがないようにしたいものです。

ステーションによっては、一日8件とか10件とかの訪問を強ているところがあるとか・・・帰りが10時とかになるそうです・・・
訪問看護振興財団の調べでは、一日4件の訪問が一番効率的で、スタッフの健康も維持できるとのことでした。

この前他区のケアマネが、あるステーションにターミナルの依頼をしたら、医療保険で「訪問15分で帰ってしまう。」というクレームがあったそうです。
なんでも、「忙しい。忙しい。」と言って、バタバタとやってきてバイタル測っただけで次の訪問先に飛んで行ってしまい、褥創さえも見てもらえないということでした。
確かに、10件近くも回っていたら、時間に追われるし体もしんどい。
短時間でまわらないと続かないですよね。

でも、私はそれだけは避けたいと考えています。
訪問看護師は、測定マシンじゃあないのです。
数字じゃないし、処置ができればいいってもんじゃない。
患者さんも、ご家族も支えるためには、じっくりと耳を傾ける時間が必要ですよね。
じっくりと耳を傾け、必要なケアをきちんと行う。
人間体力、気力、集中力にも限度がありますよね。
能力を超えれば、事故につながるし、支えにはなれない。
それに、夕食時にまで看護師がきて、ばたばたケアをしていくのは、生活の場で療養している患者さんにも、ご家族にも迷惑な話ですよね。

だからうちのステーションは、直行直帰の登録ナースはいません。
必ずステーションに来て、情報交換をしたり、変化がないかを確かめてから訪問に行くし、帰ってからの記録や報告をし、再び情報交換や他のスタッフとのコミュニケーションを行います。

いい意味でも悪い意味でも、評判はいずれ一人歩きをします。
できれば、うれしい評判であってほしいものですよね。

他にも、ケアの内容や、システムなどいろいろな噂も耳の入るので、その都度自分たちを振り返っていきたいと思っています。

こんなステーションですが、一緒に頑張ってくれる人、来てくれないかなー。



はたと、気ずいたこと。

2009-06-03 23:39:48 | 日々のあれこれ
見かけ倒しで結構ビビりーな私は、あの直腸粘膜下腫瘍発見以来、不穏な日々を過ごしています。
インターネットは、良くも悪くもいろんな情報をくれすぎて、あまつさえ医療関係者である私は、常に最悪な状況を連想するわけです。
笑っちゃう話ですが、今朝なんて治療の番が回って来なくて、直前で診療打ち切られた夢を見て5時前に目が覚める始末です。

今日午前中に、耳鼻科の往診でキムシノ先生に、「大丈夫だってー。最悪ストマで命までは取られないって!!
「・・・・・」
キムシノ先生、ありがとうございます。
複雑な心境ながら、意外と元気が出ました。

で、はたと気ずいたことがあります。

そうか!健康診断って、異常を早期発見するためにあると言うよりは、
「大丈夫だよ。問題なし!安心して働けよ!」
と言ってもらうためにあるんだと。

「そんなの当たり前のような話じゃない。」って言う人いるかもしれないけれど
、私は今すごく実感しました。

それにしても、こんなことぐらいでビビっている私が、在宅緩和ケアをやっているっていうのが申し訳ない話です。
結局、当事者じゃないとわからない苦しみを、とるなんてことはおこがましい話なんですよね。
わかった風な話をするより、やっぱり良い聴き手である事を心がける事が一番大切なんですよね。
今回も、検査で引っ掛かってセーフだったスタッフの、「そうそう、私もそうでした!!」っていう話が一番自分をほっとさせたりしましたので。

そして、今すべてを受容して病気と向き合っている患者さんたちに、あらためてf深い敬意を表したいと思います。




2度あることは3度ある。

2009-06-02 17:30:36 | 訪問看護、緩和ケア
2度あることは3度ある。
って、あんまりいいことでは起らないものです。
長野へ転勤するスタッフが出て、打撃だったところで、遠距離通勤しているスタッフが、体力と時間の問題で、退職を決意しました。
くらくら・・・
今、一人足の骨折で休職中だし・・・
訪問看護研修に二人行ってるし・・・
せっかく、二人増えてルンルンしていたのに、また頭痛の種が出来てしまいました。
でも、巣立つスタッフは気持ちよく送り出したいと思っています。
そんなわけで、再度スタッフ獲得に乗り出しました。
今までも、ホームページを見て応募してくれる人や、以前から近隣の施設で働いていて、うちのステーションで働きたいと思っていた人がほとんどなんです。
だから、訪問看護に熱い思いを抱いている人が集まってすごくいい雰囲気になっています。
できれば、ぜひ訪問看護をやりたい!
っていう人がいいなあ、と思っています。
「とりあえず就職したいので、あちこち当たってるんですが、今採用できるんですか?できないんですか?」、的なお問い合わせもあり、人選びはなかなか難しいなと思います。
訪問看護は、訪問中は1対1だし、患者さんだけでなく、ご家族もひっくるめてみることになります。ケアマネさんがいても、看護師にいろいろ相談が来ます。
どんな仕事もそうですが、訪問看護は、相性があるんです。
患者さんとの相性以前に、訪問看護との相性が。
決められた仕事を、決められた時間の中でこなせば終わる、という仕事ではないため、臨機応変やアイデアや技術が求められます。
さらに、一人でいろんな事を判断しなければなりません。(もちろん、相談体制は整えてはいますが)
そして、訪問看護を楽しめることが大切です。
だから、「やりたい。やってみたい。」と言う人が出来れば欲しいんですよね。

ちなみに、今月に入って、一挙に新患さんの依頼も増えています。
ホームページも募集のページを作りました。
お近くの方で、訪問看護に興味のある方、ちょっと覗いてみてください。