MARUMUSHI

映画とかTwitterとかとか。

『xxxHOLiC』。

2022-05-15 10:11:39 | 映画日記
『xxxHOLiC(ホリック)』を観てきた。

自分が犠牲になることは、自分を大切に思ってくれている誰かを傷つけること。
放り出しただけの自己犠牲は対価にならない。
対価は多すぎても少なすぎてもいけない。そしてそれは世界すべての中でのやりとりであって、一対一の価値のやりとりとは違う。人と人の縁とすべての出来事が必然の中で、対価のやりとりはとてもむずかしい。

CLAMPの描く世界とは違う世界の『xxxHOLiC』と観るべきかと。
女郎蜘蛛が物凄い悪になっちゃってるのがちょっと悲しい…。小物感が…。
女郎蜘蛛はミセと均衡を保つ存在でいてほしかった。

座敷童が最高!かわいい!!


【セクシー動作指導】っていうスタッフがいる作品があるんやと思った。

『シン・ウルトラマン』。

2022-05-14 07:22:11 | 映画日記
『シン・ウルトラマン』を観てきた。
バックグラウンドとしては『シン・ゴジラ』のアフターストーリーって事なんかな?
でも、その辺はあんまり気にしなくても良いと思う。

とにかく、巨大怪獣が頻繁に訪れるようになった世界で、原因は外星人と呼称される宇宙人たちによる侵略の一環、ということで良いと思う。
外星人たちから見れば、バカみたいな駆け引きであろう人間の政治の中で、人間は生きていこうとする。秩序を捨ててしまえば、それは侵略されてしまったのと大して変わらないのかもしれないね。

外星人の中では、他者への信頼というのは弱者のすることなんだろうか?力を持てば、他者という不確実なものに頼る必要はないだろう。
人間と融合したウルトラマンは膨大な量の本を猛烈な勢いで読んでいく。彼は何を知ろうとしていたんだろうか?人間に比べて圧倒的に知能がある彼に、人間から何を学ぶことがあったのだろうか?

世界は偉人たちの水準で動くわけにはいかない。
いかなる天才も数万の凡人がいなければ何もできない。

圧倒的な力を持つウルトラマンでも勝てない者はいる。
答えを出すのは弱きゆえに群れる人間の集約した力。思い思いの考えはあれど、人間を直列にあるいは並列につなぎ合わせれば、ウルトラマンに比肩してあまりある力が出せる。

それでも、僕は思う。
ウルトラマン。
君はなぜ、そこまで人間を信じることが出来るんだ?
君は人間を守ってくれても、君を守ることは一度もできなかった。
君に最後まで頼るしかなかった。それなのに、君は最後まで人間を信じてくれた。
人間は人間をどうやって信じればいいんだ?
どうやったら、そんなに人間を好きになれるんだ?
教えてくれないか、ウルトラマン。

ウクライナとロシアの戦争に思うこと。

2022-03-10 00:08:10 | 日記
歴史を振り返ると、そんなに歴史を知らなくても、過去に何度も何度も小競り合いに始まり世界大戦まで、人間は暴力で物事を片付けてきたのだな、ということがわかる。

戦争は何も生まない。
というけれど、カーナビゲーションシステムやインターネット、暗号化技術は全て戦争があったから生まれたもので、僕たちはその恩恵を多大に受けている。

それでも、戦争は絶対に肯定できない。
第二次大戦以降の為政者は、絶対に戦争を起こさないためにいるのだ。
何があってもやってはいけない。起こした時点で無能のタダのバカなのだ。
そんな中で、今回の戦争で思うのは市井の人々は確実に非戦の心を強くしているのだ、ということだ。
SNSが普及したこともあると思うが、「戦争反対」と声を上げることが老若男女問わず普通にできるようになっている。
「国を捨てて逃げろ」という人を批判する向きもあるけれど、考えなしに言っている言葉だとしても、命を捨てるなという意味では僕は賛同する。

今日も人が死んでいく。
時の為政者にとっては、人よりも国が大事なんだろう。
命よりも大事なものを守って死んでいく人たちがいる。
それが分かったうえで言う。それは愚かなことなんだよ。命の使い方はもっと他にあるはずなんだ。

もう十分だ。
もうたくさんだ。
Let it go.
もう終わりにしよう。
みんな家に帰ろう。
世界はもっと優しいはずだ。

『Ribbon』

2022-02-27 21:28:03 | 映画日記
『Ribbon』を観てきた。
コロナ禍の美大生の姿と心を描く。

リボンは、一本一本はとても軽く華やかに場を彩るものだ。
服飾やプレゼントの包装。しばった髪のアクセント。
でも、リボンは縛り括るものでもある。
コロナ禍のなかで、世界は小さなルールが増えて、しかもそれが変化して、何となくの雰囲気でルールが捻じ曲げられて解釈されてそれが当然の顔をして跋扈している。そこに冷静さはなく、過剰なまでの正しいが積もり積もってすごい重圧になっている。
一つ一つは軽いルールだ。
外出するときはマスクをしましょう。
店内に入る前は熱を測って、手を消毒しましょう。
ソーシャルディスタンスを確保。列に並ぶときは1メートル以上開けましょう。
一時間に一度は換気をしましょう。
一つ一つは軽い。まるでリボンのように。でもそれが集まって自分を縛ってその重さに潰されてしまう人もいる。

当たり前だけれど重要なことがどんどん削られていった。
美大の卒業展示が中止に。
部活の大会が中止に。いわゆる特待生枠を狙っていた学生達はその道を絶たれた。
卒業式が中止に。義務教育の締めくくりである、9年間の総決算の最後を飾れなかった。
第一波と言われるコロナに対する緊急事態宣言は、今考えれば恐ろしいぐらいに冷徹だった。
今までの努力を全て壊してしまった。
アッと言う間に芸術はゴミになってしまった。
いや、自分がゴミにしてしまったのだ。
でも、それはゴミじゃない。新しい希望の塊なのだ。
誰かにとっては飾り方がわからないぐらいのカッコいい作品なのだ。

破壊と再生。今の世界は狭い空間の中でもがく胎動なのかも知れない。
RibbonはReBornだ。


『アイの唄声を聴かせて』

2021-11-14 22:03:54 | 映画日記
『アイの唄声を聴かせて』を観てきた。

『イヴの時間』よりも近い将来。
たぶん日本。

AIが何の違和感もなく生活に溶け込んでいる世界。
極めて高度な四肢と感情を持ったAI、シオン。
アシモリシオン…。

AIは人のためにある。人の道具になり手助けをしてくれる存在。それは労働力というだけでなく心の手助けもしてくれるようになる、
かもしれない。
心は人の中にあるのではなく、人と人や物との間に生まれるもの。
AIを通して人と人の心が結びつくことも悪くない。
そのためには、AIはある程度ポンコツでなければならない、
かもしれない。
ポンコツ天然であやふやなAIだからこそ、こう聞いてくるのだ。
「ねぇ、いま幸せ?」
そして、そう聞いてくるAIは半分ぐらい人なのかもしれない。