【HIRES Hi】を観てきた。
#谷掛未森 #小野ミサ @HumanAcademy #地下鉄に乗るっ
(タグに偏りがあるのはご容赦を)
総合学園ヒューマンアカデミー大阪校 パフォーマンスアーツカレッジ 声優・俳優・タレント専攻 第19期生 卒業公演。
とちょっと長いけれど、要するにそういう舞台。
正直言うと、まぁ学生さんたちの舞台だし、ぐらいに考えていて舐めていた。中身は全く逆だった。何から何まで圧巻だった。【悪夢のエレベーター】に比肩するぐらいの舞台だった。
人生観が変わる、という言葉がある。あの場所に行った。あの本を読んだ。理由は様々だ。人生観は割と容易に変わる。行っただけ、読んだだけ。
人生はなかなか変わらない。今までの変えようのない過去があるから。それを含んで自分だから。
男が手を挙げ、タクシーを停める。
タクシーの運転手。男の脚本家。女の脚本家。噛み合っていない3人。
2人の脚本家たちは次々と物語を書き始める。2人は物語を暴走させ、修正し、求めるゴールなどなくただただ登場人物を動かす。どいつもこいつも普通じゃない。一癖も二癖もある、どこにでもいる男と女たち。滑稽なぐらいどこにでもいる男と女たち。
いつの間にか登場人物は勝手に動き出す。
ちがう。
登場人物に2人は動かされていく。物語が暴れだす。だけど、物語はいくらでも書き換えられる。いくらでも書き換えて、都合のいいように捻じ曲げてしまえばいい。
「夢なんていくらでも変えてしまえばいい」
それは気持ちが悪い?バッドエンドしか望みようのない物語をハッピーエンドに変える。
「生きるべきか 死ぬべきか それは問題じゃない。生きるべきだ」
そのために年金を払うのだ。そのために受信料を払うのだ。
不死身の男を、過去に失った、しょうもない、くだらない男に“さよなら”を告げる。いままで、避けてきた“さよなら”を。
それでも、現実の物語の過去が書き換わることは絶対にない。
現実で書き換えられるのは、今、だけだ。
変わらない人生を、変わらない過去を物語の中で書き換えた彼ら。
昂揚するハイヤーの時間は終わる。
女がタクシーを降りていく。次の作品のために。
タクシーの運転手がコンビニに行ってしまう。娘に会いに行くために。
男はタクシーを降りる。夢を変えるために。
そして―
男が手を挙げ、タクシーを停める。
人生を変えることは難しい。
でも、ちょっとしたことで今は簡単に変わる。今が変われば、未来が変わる可能性がある。
だから「夢なんていくらでも変えてしまえばいい」という言葉は、本当にいい言葉だと思う。
すごい舞台だ。一人一人の演者が誰一人欠けることなく的確に役を演じている。役をちゃんと知って演じているんだなと感じた。
夢を持って、ヒューマンアカデミーに通い、この舞台を作り上げた人たちにいう言葉ではないかもしれない。
でも、知っていてほしい。
“才能が無いことを知るのも才能”
これは北野武の言葉で、この【HIRES Hi】はそれを教えてくれる作品だ。
そしてこれは、この作品を演じさせた演出の早川さんからのメッセージだと思う。
#谷掛未森 #小野ミサ @HumanAcademy #地下鉄に乗るっ
(タグに偏りがあるのはご容赦を)
総合学園ヒューマンアカデミー大阪校 パフォーマンスアーツカレッジ 声優・俳優・タレント専攻 第19期生 卒業公演。
とちょっと長いけれど、要するにそういう舞台。
正直言うと、まぁ学生さんたちの舞台だし、ぐらいに考えていて舐めていた。中身は全く逆だった。何から何まで圧巻だった。【悪夢のエレベーター】に比肩するぐらいの舞台だった。
人生観が変わる、という言葉がある。あの場所に行った。あの本を読んだ。理由は様々だ。人生観は割と容易に変わる。行っただけ、読んだだけ。
人生はなかなか変わらない。今までの変えようのない過去があるから。それを含んで自分だから。
男が手を挙げ、タクシーを停める。
タクシーの運転手。男の脚本家。女の脚本家。噛み合っていない3人。
2人の脚本家たちは次々と物語を書き始める。2人は物語を暴走させ、修正し、求めるゴールなどなくただただ登場人物を動かす。どいつもこいつも普通じゃない。一癖も二癖もある、どこにでもいる男と女たち。滑稽なぐらいどこにでもいる男と女たち。
いつの間にか登場人物は勝手に動き出す。
ちがう。
登場人物に2人は動かされていく。物語が暴れだす。だけど、物語はいくらでも書き換えられる。いくらでも書き換えて、都合のいいように捻じ曲げてしまえばいい。
「夢なんていくらでも変えてしまえばいい」
それは気持ちが悪い?バッドエンドしか望みようのない物語をハッピーエンドに変える。
「生きるべきか 死ぬべきか それは問題じゃない。生きるべきだ」
そのために年金を払うのだ。そのために受信料を払うのだ。
不死身の男を、過去に失った、しょうもない、くだらない男に“さよなら”を告げる。いままで、避けてきた“さよなら”を。
それでも、現実の物語の過去が書き換わることは絶対にない。
現実で書き換えられるのは、今、だけだ。
変わらない人生を、変わらない過去を物語の中で書き換えた彼ら。
昂揚するハイヤーの時間は終わる。
女がタクシーを降りていく。次の作品のために。
タクシーの運転手がコンビニに行ってしまう。娘に会いに行くために。
男はタクシーを降りる。夢を変えるために。
そして―
男が手を挙げ、タクシーを停める。
人生を変えることは難しい。
でも、ちょっとしたことで今は簡単に変わる。今が変われば、未来が変わる可能性がある。
だから「夢なんていくらでも変えてしまえばいい」という言葉は、本当にいい言葉だと思う。
すごい舞台だ。一人一人の演者が誰一人欠けることなく的確に役を演じている。役をちゃんと知って演じているんだなと感じた。
夢を持って、ヒューマンアカデミーに通い、この舞台を作り上げた人たちにいう言葉ではないかもしれない。
でも、知っていてほしい。
“才能が無いことを知るのも才能”
これは北野武の言葉で、この【HIRES Hi】はそれを教えてくれる作品だ。
そしてこれは、この作品を演じさせた演出の早川さんからのメッセージだと思う。