一生モノ
2013-05-24 | 雑貨
「これね、一生モノなの」
それが私の口説き文句です。
ひとり暮らしの経験がない私は、結婚して新生活が始まるときに、
家具やら、キッチン用具やら、食器やら、初めて自分で選んでそろえるということが嬉しくてたまりませんでした。
家具など二人で一緒に選ぶことももちろんありましたが、キッチン用品に関しては私の管轄内。
…とはいえ、ちょっと高価なものだったりすると、(二人のお財布からの出費になる関係上)
一応、彼の了承を得た方がいいかな…ということで繰り出すのが
「一生モノなの」。
最初のお写真の雪平鍋もその口説き文句の賜物です。
ずっーと憧れてた、京都有次の銅の雪平鍋。
銅の鍋は熱伝導率が格段に高く、熱を均一に伝えてくれるそうで、煮物などがふっくらとまろやかに仕上がるといいます。
有次の銅の雪平鍋はあちこちの有名料理人の方のご愛用品ということで、絶対にこれが欲しい!!!と心に決めていました。
有次は京都御所御用鍛冶の伝統を受け継いでいらっしゃる老舗の包丁屋さんです。
姉のまねっこをして、包丁も有次の「平常一品」という家庭用の料理包丁を使っています。
包丁もこの雪平鍋も、ほぼ毎日必ず使用している、我が家の必須アイテム。
…そのため、使用頻度が高いからか、私の扱いがガサツなのか、
7年ぐらい使いつづけている私の雪平鍋はかなり年季が入りすぎて…。
中の錫が若干剥げてきてしまいました。
もし緑青が生えてしまうようになったら怖いし…
ということで、有次さんに連絡をし、錫のひきなおしをしていただくことにしました。
ついでに、包丁も砥いでいただくことに。
待つこと1か月…。
愛用品が1か月お留守になってしまうというのは結構不便ですが、彼らの帰りを首をながーくして待つことにしました。
すると…
ど~~~~ん!
まるで新品!!!
中だって、こんなに!
一生モノの強みは、なんといってもアフターサービスがしっかりしているところ。
「またなにかございましたら、いつでもおっしゃってくださいね」
有次のお姉さんの温かいお言葉にジンとしたのでした。
これは本当に一生モノ。
これからもずっと末永く愛用してゆきたいと思います。
…さて、
ある日のこと。
「あのさ、○○ちゃんは、『一生モノ』って言えば、僕がなんでも『買っていいよ』って言うと思っているでしょ?」
あ…
ばれてました???
…でも、ほんとに一生モノなんですもの…