テーブルのたのしみ

くらしのたのしみのスタッフブログ。大のパン好き。そして器好き。
主に都内パン情報やテーブルを彩る楽しみをご紹介します。

母の日の想い出

2016-05-09 | つれづれ


母の日ってあんまり好きじゃないわ

とはうちの母の言葉。

母曰く、

「母の日だからって、その日だけ特別扱いしてもらうより、
いつも心の中で『ありがとう』って思っていてくれる方がママは嬉しいわ」

と。


「そっかぁ、ママは母の日が嫌いなんだ」


小学生の私はそんな母の言葉を鵜呑みにしてしまい、
それ以来、私は母の日に何か特別なことをするということをしなくなりました。

その言葉はもちろん半分は母の本音だとして、
でも半分はただの照れ隠しだったのではないかしら?

…そう思うようになったのは大人になってから。

「別にカーネーションなんていらないわ、氣持ちだけで十分よ」
(その当時の私はとにかく母の日といえばカーネーションをあげるものだと思っておりました)

そういうことだったのかな…?

と。
20代後半になってやっとそれに気づくなんて遅すぎるのですけど、ね…(笑)。


そう思ってからは、

「母の日だから」

という感じではなく、
母がしたいと言っていたこと、あるいは私が母と一緒にしたいと思うことを、
母の日辺りになんとなーくするようになりました。

例えば、一緒にディズニーランドに行ったり、美術館に行ったり、母が興味を持っていたエステを予約してみたり…。



母と迎えた最期の「母の日」は7年前のこと。

「ママ、また歌舞伎、一緒に行かない?」


それまで、歌舞伎というものを観たことがなかった私ですが、
当時、歌舞伎座が建て直しをするまでの間、「さよなら公演」を行うという記事を読み、
急に歌舞伎に興味を持ち始め、
その年の初めぐらいから、度々母と一緒に歌舞伎を観に行くようになっておりました。

「歌舞伎観劇のあとのご飯を食べるお店、
しゅりちゃん、どこか探してくれない?ママがご馳走するわよ」


わぉ!銀座でママとごはん☆

インド好きのママなので、インドカレーのお店に行くのがいいかな?
それとも老舗のビーフシチューの有名店行ってみようかしら?
パエリアなんて、ママあんまり食べたことないかもしれないから、喜ぶかな?

そんな楽しみもあり、私は毎月のように出かける母との歌舞伎デートをとても楽しみにしていました。


その流れで、その年の母の日は歌舞伎をチョイス。

いつもは上の階の安いお席でオペラグラスを持って観劇しておりましたが
(そして、いつもは観劇に関しては割り勘でした)、
今回はちょっと奮発して、私がいいお席にママを招待しちゃおう☆

…ということで、

「ママ、また歌舞伎一緒に行かない?」

ということになったのでした。^^



そんな風に思っていたものの、


やっぱり一番高い席はちょっと高すぎるんだよなぁ…

なんて、私のケチ根性がふっと湧きでてしまい、
結局私が選んだのは2ランク目のお席でした。

それでも母は、

「いつもと違ってとても見やすくて、すごくよかったわ☆
素敵な席をとってくれて本当にありがとう!」

と、いたく喜んでくれたのでした。


今思うとあれが母と迎えた最期の母の日。

歌舞伎座が新しくなったら、また行こうね~♪

というお約束は結局果たされないまま。

もう二度とあんなに楽しいデートができないのなら、
もう二度と母を喜ばせてあげることができないのなら、
一番いい席をとればよかった…。

たった2000円、なんでケチってしまったのかしら。
あーあ、ほんとに私ってばっかみたい…。

後悔したって仕方ないのですが、その時のパンフレットとチケットは捨てられず、
チケットを観ると自分のケチさが悔しくて悔しくて、
きれいにスクラップすることもできずにおります。


さて、今年の母の日は、金繕いと草むしりと。^^

「お誕生日のプレゼントはいらないから、今年もプレゼントの代わりにこれをお願い☆」

と姉から託されたうつわたち。
今回は豪快に何個かの破片にわかれてしまっていたので、まずはくっつけることから。
そして欠損部分にはパテを。



十分乾いたら、パテを削って、その後、漆を塗って金を撒きます。



以前私が姪っ子ちゃんにプレゼントしたお茶碗もありました。
2年前の母の日に産まれてきた姪っ子ちゃん。
これでごはん食べてくれるといいな。



草むしりに関しては、
いつもは私が気づく前に父が対応してくれることが多かったのですが、
GWということもあり、今回は私がやることに。
ダイエットにもなりそうなぐらい、ものすごい汗をかきました。
いつも2時間のエアロビでかく、倍ぐらいの汗です。(^_^;)


そういえば、以前父が庭のお手入れをしていた時の事。

一匹のアゲハ蝶が飛んできて、
父が玄関とお庭の行き来をしていても、
どこにいってもずぅーっと追いかけてきて、
なんなら父の肩にぴとっととまったりしてくるのだそうです。

お庭いじりをしてる数時間の間ずっと寄り添ってくる蝶に、思わず父が

「ママ…か?」

と話しかけたら、
すーっとどこかに飛んで行ってしまったというのです。


そのエピソードをふと思い出して、

もしかしたら母が今度は私にも会いに来てくれるかな?
今日は母の日だしね☆^^


なんてちょっと期待をしてしまったのですが、
私の周りに群がってきたのは、


…たくさんの蚊。(-_-;)

ちょうちょさんを期待して、虫よけスプレーなどはつけずにおりましたが、
今度からはちゃんとつけるようにしようと思います。