お待たせしました。
(「誰も待ってないよ!と自分で突っ込んでおきます)
「その壱」の後、ま、2~3日後、遅くとも1週間後には…なんて思っていたのですが、
結局1か月後になってしまいました…。すみません。
『ひとり京都 その壱』に引き続き、
ひとりでの京都の2日目の過ごし方をお話しさせていただこうと思います。
その日はお昼過ぎに友達と会ってアフタヌーンティー、
その後夕方の新幹線で東京に帰るという予定。
12時半の待ち合わせまで、ひと観光できるぞ☆
ということで、東福寺へ。
前日に行った重森三玲美術館で、ゴールデンウィーク特別公開の件を教えていただかなかったら、
絶対に行くことはなかったであろう、東福寺の「龍吟庵」を目指して、GO!(←なんか言い回しが古い…)
「龍吟庵」は東福寺三世大明国師、無関普門が晩年を過ごされた住房跡。
(無関普門は南禅寺を開山された方だそうです)
こちらは現存する最古の方丈建築とのこと。
私としては、そもそも方丈建築ってなに?
という感じなので、早速調べてみました。
簡単に言うと、方丈建築とは禅宗の寺院でしかみられない建築方法のようで、
住職のお住まいになられる建物のことをいうようです。(違っていたらすみません…。)
「龍吟庵」には下記のお部屋がありました。
この6室というのは典型的な方丈建築の構造のようです。
・室中(しっちゅう):住職がお勤めをする間
・礼の間(らいのま):一般の方の応接間
・檀那の間(だんなのま):檀家用の応接間
・衣鉢の間(えはつのま):一般的には師匠から弟子に法統を継ぐ(免許を渡す)ための儀式を執り行う間とされているようですが、「龍吟庵」では亀山法王が自ら大明国師に薬湯をすすめた逸話にちなんで『薬湯の間』と呼んでいるそう。
・仏間(ぶつま):仏像や祖師像、位牌を祀る間
・書院:住職の日常の生活の場。
そして屋根は入母屋(いりもや)造りの杮葺き(こけらぶき)。
厚さ3㎜程度の杉や椹(さわら)の一枚板を敷き詰めた技法だそうです。
龍吟庵はそのお庭を重森三玲氏が手がけたことでも有名。
東と南と西の三方向に趣の異なるお庭が配置されています。
お写真が禁止なので、言葉だけの説明になってしまいもどかしいですが…。
南に「無の庭」
ほんとに何もない白砂が敷き詰められただけのお庭。
大海、または天空を象徴しているのではないかとも考えらえているそうです。
西に「龍の庭」
白砂で海を、黒砂で雲を描き、石で龍を表現しています。
龍が天を翔ける様を描いたとされています。
東には「不離の庭」
こちらは無関普門国師が幼い頃信州の山中でオオカミに襲われた時に、
仔犬に助けられたという逸話に基づいて作られたお庭だそう。
私的には西の庭、「龍の庭」がとても好みで、石で龍を感じさせるという仕掛けがたまりませんでした。
ちょっとアニメーションチックなユーモアーあふれるお庭でいつまでもみていられるなぁという感じ。
通常は拝観できない施設。
思いがけず拝観するチャンスに恵まれ、本当にラッキーでした。
そして、その後、国指定名勝 東福寺本坊庭園の八相の庭も鑑賞。
こちらも重森三玲氏による、四庭が有名。
南庭
古来中国大陸の蓬莱神思想に基づき、
「蓬莱」、「瀛洲(えいじゅう)」、「壺梁(こりょう)」、「方丈」の四神仙島と、「五山」「大海」を表現したお庭。
東庭
北斗の庭と呼ばれ、北斗七星に見立てた石を配置。
北庭
小市松模様の庭園
イサムノグチが「モンドリアン風の新しい角度の庭」と評したとされています。
あれ?お写真3枚しかない…。
4庭のはずなんですけど…。
西のお庭撮り忘れてしまったようです…。すみません…。
西庭は「井田の庭」とももばれる大市松模様のお庭でした。
特別拝観で東福寺の法堂、光明宝殿も鑑賞できたので、運慶作の像にも会え、
勝手に再会を楽しんでいる間に待ち合わせの時間に!
おお!大変!
慣れない地下鉄を駆使して、急いで移動。
リッツカールトンホテル 京都。
私がホテルブュフェやアフタヌーンティーが好きなのを知っている友人が予約してくれました。
三段のスタンド、観るだけでテンションが上がります。^^
おしゃべりに、おいしいスィーツにと楽しんでいる間にあっという間に新幹線の時間!
後ろ髪をひかれながら、新幹線に駆け込みました。
結局、直前まで何の準備もせず、
京都についてから計画を練るという、私らしい行き当たりばったりの旅でしたが、
全く予想だにしなかった、重森三玲氏のお庭堪能ツアー、
思いがけない楽しみ方ができました♪
とはいえとはいえ!
今回は幸運にも大大成功な旅でしたが、こんなにいつも何事もうまく行くはずもなく。
次回旅行の際は事前に予定を立てて、
ゴールデンウイークや夏季や冬季などの特別拝観情報は必ずチェックしようと思います。