甲子園きっぷ  yama’s stadium☆彡

~球児たちの あしあと~

2020年 兵庫の夏の終わりに ~寂涙のベスト8~

2020-08-10 | 2020 夏季高校野球



8月7日、兵庫球児たちの夏は5回戦ベスト8が揃い無事に大会を終えることができました。

選手権大会が中止となり、代わる大会が開催されるかも危ぶまれた中、

兵庫県は5回戦終了をもって打ち切りとはなりましたが大会が開催されました。

この夏、兵庫のナンバー1、そして甲子園出場を目標に頑張ってきた

選手たちにとっては残念な夏になってしまいましたが、

大会開催は目標を失った選手たちに新たな目標ができたこと、

3年生にとっては高校野球を締め括り、輝ける場ができたことは本当に良かったと思います。


また、大会自体に出場できなかった伊和、生野、氷上西、淳心学院の3年選手たちは

2年半練習を積んできた成果を発揮する場所が無い寂しい最後の夏となってしまいました。

そして梅雨の長雨で多くの対戦が順延になり降雨ノーゲームとなった対戦もありました。

その中で、最後まで戦えなかった神戸科学技術の選手たちにとっても悔しい夏となってしまいました。

出場できなかった4チーム、参加できた158校にはそれぞれに

想いのあった特別な夏であったと思います。

3年生選手にとっては、残り少ない高校野球に練習すらできない日々も長く続き

甲子園への道が断たれるという悔いの残る高校野球となってしまい

気持ちの部分でも心配がありましたが、夏の大会では仲間と野球ができることを楽しむ表情もみられ

一所懸命にがんばる姿を多く魅せてくれたことに安堵と嬉しさがありました。


2020年兵庫の夏は、県立尼崎、報徳学園、神戸国際大附属、

神港橘、神戸第一、東播磨、三田松聖、赤穂がベスト8に輝き、敢闘賞を受賞しました。

8チームの選手たち ベスト8!敢闘賞受賞おめでとう☆彡

また、ベスト16には市立尼崎、甲南、長田、明石商業、明石北、

西脇工業、姫路南、姫路飾西が勝ち上がりました。

今夏は観戦にも制限があり、3年生の親御さんが最後の夏を球場で見届けることが

できたことは救いであり心から良かったと思います。

温かく見守られているお姿に感動をしました。


今大会は試合球場や試合時間も非公開の中で行われ、

高校野球連盟HPでの試合速報も残念ながら流れることはありませんでしたが、

公表されているトーナメント表に、当日試合をしているチームに色掛けをして下さり、

5回終了時の得点の表示もあり、今がんばっているんだなということを感じることができました。

兵庫県高校野球連盟様のご配慮に感謝致します。


非公開であったので、テレビやネット中継で試合を観戦することすら

できないかもと思っていましたが、各地のケーブルテレビでの中継もあり

私は逆にいつもの夏より多くの試合を観戦することができ、

西播地区のチームを中心にウインク姫路球場で行われた全試合と、

再放送があった高砂球場で行われた試合を観戦させていただきました。

5回戦は4球場で行われた5回戦8試合のうち、明石トーカロ球場での2試合は

観戦できませんでしたが、ネットとテレビで3中継を同時に流し

6試合を観戦させていただくことができました。

こっちの試合に集中すると、あっちの試合を見逃して今どうなった?ということも

しばしばありましたが、いつもの夏では経験できない贅沢な時間をいただきました。


明石トーカロ球場での2試合 神戸第一と明石商業との対戦

兵庫の高校野球の先頭を走り続けている明石商業をどのチームが追い越すか...

打倒明石商業!

近年どのチームも目標に掲げていたことだと思いますが

神戸第一が競り勝ち延長タイブレーク戦を制し見事な8強です。

明石商業は3年生全員が出場するという目標があり、5回戦へ勝ち上がり達成しました。

「意味のある大会になった」と狭間監督の言葉がありました。

明日からの甲子園交流試合が明石商業にとってのラストゲームになりますね。

最後まで怪我無く、明商野球を魅せてくれることを楽しみにしています。

 
5回戦 10 11
明石商業
神戸第一

(延長11回タイブレーク)


東播磨と明石北との投手戦は9回東播磨が均衡を破り、初の8強に輝きました。

明石北は惜しくも悔しい結果だったと思いますが、

初の5回戦進出でチームの歴史を残した夏になりました。

 
5回戦
東播磨
明石北



観戦できた対戦では、ほっともっとフィールド神戸で行われた神戸国際大附属と西脇工業

国際球児のパワー、強さを感じました。

国際の試合では楽しみなKOKUSAI 応援が無いことにやはり寂しさも感じました。

東田投手擁する西脇工業の夏も観ることができ嬉しかったです。

 
5回戦
西脇工業
神戸国際大附属 ×



神港橘と甲南との対戦では、試合終了と同時に神港橘の選手たちから溢れた嬉涙と寂涙、

甲南の選手たちの悔涙にも胸打たれ私も涙が流れました。

神港橘も甲南もこの1試合だけでしたが観戦でき嬉しかったです。

金丸投手が昨夏より身体も一回り大きくなって力強く素晴らしい投球を魅せてくれました。

一つひとつ自信みなぎる17つの三振カッコ良かったです。

最高のゲームだったと締め括ることができ思い出深い夏になりましたね。

甲南の最終回では先頭5番西選手、6番小西選手、7番八木選手の

気持ち感じるフルスイングに感動をしました。

 
5回戦
神港橘
甲 南



ウインク姫路では赤穂と姫路南の西播地区チーム同士で目指す8強の対戦となりました。

両チームのウインク姫路球場での試合はずっと観させていただいていたので

選手の顔と名前も覚え、想い入れある対戦でした。

どちらも力のあるチーム同士ですが、赤穂山本投手の投打の活躍も光り

今対戦は赤穂がひとつ上回ってベスト8に輝きました。

7回赤穂の攻撃時、姫路南レフトの中間選手が打球を追い負傷するアクシデントがありました。

赤穂のランナーコーチを務めた選手が寄り添い、同志の心を感じました。

中間選手は治療の後、大事なくグラウンドに戻ってきてくれ良かったです。

 
5回戦
姫路南
赤 穂 ×



県立尼崎と姫路飾西との対戦

県立尼崎2年生の東田選手が決勝打を放ち先輩たちの夏8強に花を添えました。

姫路飾西も魅力ある野球を多く魅せてくれた夏でした。

最後の打席にはフルネームを覚えた井上翔太選手

あのフルスイングは忘れません。

 
5回戦
県立尼崎
姫路飾西



尼崎ベイコムでの三田松聖と長田との対戦

三田松聖は3番高田選手の先制ホームランで試合の主導権を取り、

15安打10得点と素晴らしい力を魅せてくれました。

いつもフェイスブックでチーム投稿を拝見させていただいていている長田の選手たちは

勝っても敗れても常に前を向き、高い目標と意識をもって取り組んで迎えた最後の夏でした。

結果は悔しく終わってしまいましたが、「このメンバーで野球ができて楽しかった」と

思えた高校野球こそが勝利だったのではないでしょうか。

高校野球で得たことをこれからの新たな目標の糧にし、また目標意識高く進んで行って下さい。

 
5回戦
長田    
三田松聖 ×     10

(7回コールド)


報徳学園と市立尼崎との対戦

初戦後怪我をした三宅主将に「最後は三宅を勝たせて日本一のキャプテンにしたい!」と

気持ちが溢れたラストゲームでした。



誰かのためにと想う気持ちは大きな力を与えてくれますね。

せやねんの特集で報徳学園が取り上げられ見ました。

「心が折れそうになった時もやっぱり仲間がいて、その仲間がいたからこそ

今、自分がこういう風にキャプテンを続けさせてもらっている...

改めて仲間の大切さを感じた。」と三宅主将。

試合後、一塁手の黒田選手から受け取ったウイニングボールは一生の心の宝物になりましたね。

またひとつ報徳学園の選手たちの心粋を見させていただきました。



報徳学園のこの大会の目標は全勝と、全勝して三宅を胴上げしよう!

という目標も緑の戦士たちは成し遂げました。

試合後、大角監督さんの粋な計らいで、仲間の手で舞った三宅主将の目には

最高の嬉し涙が流れました。




「今までこの一年間、苦しい思いの方が多かったので

自分ひとりではここまで来られてないですし、

家族の力やみんなの力があって今の自分があると思っているので

全ての面において成長させてもらった二年半でした」と。

三宅主将のこの言葉は、報徳学園の仲間たちや他校の選手たちみんなの心にも

同じ気持ちが沸いた夏だったのではないかと思います。

そうであれば嬉しいなと思う2020年兵庫球児の夏でした。

 
5回戦
市立尼崎    
報徳学園 ×    

(7回コールド)



いつも兵庫の高校野球の結果などをデジタル新聞で見ていますが、

この夏の思い出にと思い、ラストゲームの記事が掲載された新聞を購入しました。

余程のことがない限り新聞一面に高校野球が掲載されることはありませんが、

神戸第一の選手たちが表紙トップを飾ったことにも「特別な夏」を感じました。

この夏、兵庫の高校野球を応援しよう!と、兵庫県高校野球連盟への寄付を募る

クラウドファンディングを神戸新聞が主催しました。

ほんの少しですが私も兵庫球児たちの夏に何かできないか...と寄付をさせていただき、

神戸新聞社様が兵庫の夏を特集したタブロイド紙を送って下さいました。

大会に参加した158校 156チーム写真と選手名簿などが掲載されており、

また別に紹介できたらと思いますが、ラストゲームの紙面と共に

この夏の思い出として大切に保管をしたいと思います。


出場できなかった4校も含め、162校の選手たちの

それぞれに想いが詰まった2020年 兵庫の夏が静かに終わり

いつもの夏以上に寂しさを感じますが、全国の球児の中で

学校内からコロナ感染者が出たことで出場辞退を余儀なくされたチームもある中、

兵庫では選手や関係者から感染者を出すことなく無事に終えられたことは何より一番でありました。

甲子園の夢が断たれ悲しい夏でありましたが、夏の大会を無事終えて

勝ち負けはあり嬉しさ悔しさもあると思うけれど、

それ以上に仲間と一緒に野球をする楽しさや嬉しさ、仲間の大切さを

一人ひとりが感じることができた特別な貴重な夏であったのではないかと思います。

悲しさ苦しさよりそういう想いが、この夏の中に居た兵庫球児にとって

高校野球のかけがえのない素晴らしい思い出となってくれたら嬉しいです。


いつもの夏のように、いつもの選手たちの頑張りを多く観ることができ

私にとっても忘れられない夏になりました。

兵庫球児のみなさん ありがとう!

そして3年生選手たち 高校野球お疲れさまでした。



最新の画像もっと見る

コメントを投稿