準決勝第二試合は昨秋の覇者 神戸国際大付と関西学院との一戦となりました。
第一試合で降りしきる雨も嘘の様にあがり、この対戦は投手戦となり0-0から延長戦へ・・・
私の感じた勝負の行方の裏側には、このトップの写真の選手・・・
敷名選手の足に鍵があったように思う対戦でした。
2015年 春季高校野球 兵庫県大会 準決勝 神戸国際大付VS関西学院 観戦記
関西学院は春初観戦、神戸国際大付は準々決勝と同じスターティングメンバーでの対戦となりました。
先攻は神戸国際大付、先発は準々決勝でも先発した東郷投手(17)
後攻の関西学院の先発はエースで4番 谷川投手
1塁側で観る私は、よく見える3塁側の関西学院のスタンド応援が楽しみな対戦のスタートです。
先発両投手の自信に溢れた表情で好投もさることながら、両チーム試合を通して無失策と堅守、
レベルが高く前半を1時間余りで終えるテンポの良い対戦でした。
両チーム、スコアボードに並ぶ9つの「0」を振り返ってみたいと思います。
先攻の神戸国際大付の前半5回までは、1回表 1死から2番植村選手のライト前ヒットと
3番竹村選手が初球をセンターへ返し1死1、3塁と先制のチャンスを掴みますが
4番谷本選手の打席をWプレイで抑え無得点に終わります。
2番敷名選手
3番竹村選手
2回表は各選手が初球から積極的に狙い、6番妹尾選手のレフト前、7番東郷投手のライト前の2連打で1死1、3塁を作りますが
スリーバント失敗など惜しいイニングとなり無得点。
6番妹尾選手
7番東郷投手
3回表は2番植村選手の単打1本で無得点。 植村選手当たっています2安打目。
4回表を三者凡退に取られ、5回表は死球のランナーを進めることができず無得点。
・・・と、関西学院 谷川投手の好投と堅守で、1回2回の先制のチャンスを阻まれた国際の前半の攻撃でした。
関西学院の前半の攻撃も、連投ながら好投を続ける東郷投手のここぞのナイスなピッチングと野手たちの堅守で先制を許さない展開となります。
1回裏には先頭石田選手に四球を与えた東郷投手でしたが二者を連続三振に取り2死1塁としたところで
関西学院スタンドでは私が1番好きな「さくらんぼ」が鳴り響く中、4番谷川投手をサードゴロに取り無得点に抑えます。
1番石田選手
2番勇選手
3番前原選手
関西学院の新月を型どったあの2009年 夏の甲子園を思い出します。
また再び甲子園でこの応援歌が聞きたいです。
関西学院スタンド選手たちの素晴らしい応援をバックに谷川投手の打席ビデオです。
2回裏 先頭5番中口選手の初球を狙ったセンターヒットと、6番岩井選手への四球で無死12塁と責めますが
Wプレイの堅守とナイスピッチングの三振で無得点。
5番中口選手
6番岩井選手
3回には内野手、サード堀本選手やショート植村選手のフィールディングに拍手のイニングとなり無得点。
神戸国際大サード堀本選手
ショート植村選手
4回裏にも2死から6番岩井選手の2打席連続の四球で出塁しますが、ここも堅守で2つ目のWプレイでランナーを進めることなく無得点。
5回裏は三者凡退で、神戸国際大付は5安打、関西学院は1安打、両者無得点に終わった前半の攻撃でした。
後半にも両チームの堅守が光り9回まで「0」が並びます。
6回の攻撃が始まる神戸国際大付応援団恒例のトランペットは楽しみで、準々決勝ではビデオを取り損なってしまったのですが
この日は国際応援団のすぐ横で観戦していたので、カッコいいトランペット独奏が間近で観られたことも、とても嬉しかったです。
本当に上手い いつも楽しみな感動のトランペット独奏です。
スタンドから元気をもらって6回表 神戸国際大付の攻撃
2死から5番西川選手、自身の初ヒッから盗塁も決め2死2塁と得点圏にランナーを進めますが無得点。
7回表は関西学院 サード皿田選手、ショート末武選手のナイスなフィールディングも観られ三者凡退に終わると
9回までの1番の山場だったと思う8回表と、この対戦を最も締めた堅守で一打を守った9回表の攻撃へ。
いいプレイが出た時の選手の弾ける笑顔は最高にいい顔ですよね
関西学院サードを守る皿田選手
ショートの末武選手、難しいフライを見事にキャッチ!奥はレフト岩井選手です。
8回表 打順は先頭に戻り1番敷名選手が2B1Sからレフトへヒット!
2番植村選手が初球を送り1死2塁
3番竹村選手がライトへ上げタッチアップで敷名選手が3塁へ。
2死3塁 迎えた4番谷本選手
レフトフライに取り大きなチャンスの芽を摘んだ関西学院でした。
そして9回表 5番西川選手、6番妹尾選手の両選手が初球を打ち取られ2死
妹尾選手の打球は鋭い当たりで1塁線際に飛びますが、関西学院ファースト中口選手が1塁線を抜けさせないファインプレイを魅せます。
これが抜けていれば試合の流れが大きく変わったのではないかと感じるスーパープレイに拍手した場面でした
ピッチャーや野手にも良く声掛けができている選手です
そして次打者を谷川投手がきっちり三振に取り三者凡退に終わった9回の攻撃
関西学院は練習の成果が存分に発揮できた内容の濃い三者凡退、守りだったのではないでしょうか。
一方、関西学院の攻撃では、試合後どこかのインタビューで制球が定まらなかったという東郷投手は7回は三者凡退に抑えたものの
6回には四球をきっかけに、また8、9回はヒットから四球で各イニングとも2死1、2塁とチャンスを与えてしまいましたが
やはり野手の堅守に助けられホームを踏ますことはなかった後半となりました。
9回まで神戸国際大付7安打、関西学院は4安打、両投手の好投が伺える9イニングで両者「0」を並べ延長戦へと入ります。
延長10回表 神戸国際大付の攻撃
先に書きましたが、敷名選手の足を無くしてはこの回で決着が着かなかったのではないかと感じる決勝イニングとなりました。
先頭は8番松田選手がサードゴロ、9番堀本選手はセカンドゴロで2死、変わらず堅守が続きます。
先頭に戻り1番敷名選手はフルカウントから良く見て四球で出塁
2番植村選手の打席・・・
敷名選手が運命の2盗を成功させます。2死2塁
そして次球を決勝点となった植村選手のライト前先制タイムリー!
我慢に我慢のここまででしたが、植村選手の素晴らしい一打の前に、敷名選手の足無くしてはこの1得点は
ここで入っていなかったのではないかなと・・・
野球に素人ながらそう感じずにはいられない素晴らしい攻めだったなぁと思います。
延長10回にして貴重な大きな1得点をもぎ取った神戸国際大付はその裏、松田捕手のナイスファイトでキャッチャーファウルフライを取り掴んだ流れを渡さず
東郷投手のナイスピッチング!見逃し三振と、ショートゴロで試合終了、関西学院を4安打完封し神戸国際大付が秋に続き決勝の舞台に立ちました。
初回からとても締まった素晴らしい投手戦、堅守で、どちらが勝利してもおかしくない大拍手の一戦だっただけに
関西学院ナインは余計に悔負となったのではないかと思います。
「よく戦ったが、ここまでくれば勝たなくてはいけない」と関西学院 広岡監督さんが仰っていたように
夏を制するには、この「1」は、大きな大きな夏への課題となった「1」だったように感じた対戦でした。
しかしながら、表現するなら「しびれる一戦」・・・
とても見応えのある素晴らしい対戦を魅せてくれた両チームに大拍手でした
両校の選手のみなさん 素晴らしい対戦をありがとう
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