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~球児たちの あしあと~

高校野球監督の名言ベスト66~言葉の力で人は育つ~

2019-02-20 | 読書



田尻賢誉氏 著書 やる気にさせる 高校野球監督の名言ベスト66 


高校野球の球春もすぐそこまでやってきました。

長い冬練習で積んだ成果は、きっと春に芽吹くと思うので、あと少し頑張って下さいね。


私はかなり遅れて野球オフ期に入り、時間のゆとりもできて読書などもしています。

活字から得ること、感じること、勉強になることがたくさんあって本を読むのが大好きです。

本を読むのは仕事の休憩時間や、ほとんどが就寝前の布団の中ですが

忙しく毎日の疲れもあってか?就寝前の読書とコタツは眠り薬・・・

気が付くと朝なんてこともしばしば。

朝は息子のお弁当作りや家事、仕事へ出掛ける準備で忙しいのですが

最近は夜読をやめて、いつもより少し早起きして「朝読」をする時間を作っています。

一日の始まりにほんの少しの時間ですが、テレビの音や雑音の無い空間で自分時間を作り、

読書をすることが心地が良くて、頭も心も目覚めます。

そうそう!

阪神タイガース 矢野監督さんも、朝起きて野球に入るまでの唯一の自分時間に朝読されておられるそうです。

電車通学をされている高校球児のみなさんも、電車の中の貴重な自分時間に

携帯じゃなく、興味ある本を一冊カバンにしのばせて朝読始めてみては~♪

活字・・・人の言葉・・・

心開いたり、自分を変えるきっかけをもらえるかもですよ。


今回は昨夏の選手権前に取り寄せて、読もう・・・読もうと思いながらようやく開いた一冊

タジケンさん・・・

田尻賢誉氏の著書で、やる気にさせる高校野球監督の名言シリーズの中から

「言葉の力」で人は育つ

やる気にさせる高校野球監督の名言ベスト66


高校野球を知っている人ならよくご存知の22名の監督さんの言葉が綴られている一冊です。

名言と言うより、監督さん方が選手へ寄り添う気持ちであったり、

一緒に夢の舞台へ向かうための気持ちや行動の導き方であったり・・・

高校野球での時間の中で、親よりも長い時間を共有する監督さんと選手は野球の親子。

子どもたちの今だけじゃなく、未来を想うからこその言葉かけがある。

勝ち負けより大事な、人として・・・

時には厳しく、時には一緒に泣き笑い・・・

親心を感じる言葉。


ダジケンさんの~あとがき~にあるように、

本当の親子、野球の親子も、子どもたちと本気で向き合うからこそ生まれる言葉は、

多感な時期の子どもたちの心をにきっと響き残るものがあるのだと思う。

我が家も成人した二人の息子が居るのですが・・・

長男は社会人二年生、次男はこの春大学を卒業しますが

同居しているせいか、彼らが学生のような・・・まだ子育て中のような感覚もあって

日々生活の中で、こういう時はどういう言葉をかけてあげればいいかな・・・と考えることも未だ多いです。

この一冊の中に詰め込まれた監督さん方が選手たちへ向ける気持ちや言葉を

「子育て中」の自分に置き換えてみると、言葉をかけるタイミング、言葉のかけ方、導き方・・・

たくさんのヒントをもらえました。

選手たちは自分の野球の父の心に置き換えて読んでみると、親心に気づくかも。

我が子への心配不安で悩んでいる親御さん、指導者に不満を感じる親御さん方にも、

言葉の魔法やヒントが詰まっていると思うので、心配・不安・不満が少しは解消されるかも。

ぜひ「朝読」していただきたい一冊です。


私が感じる高校野球への興味と魅力の大きなひとつは、勝敗より

高校野球2年半の時間の中にある監督さんと選手との全力の付き合い方、向き合い方です。

野球に於いても、子どもたちに対しても、物事へも人それぞれの考え方や表現の仕方がありますが、

共通しているのは、我が子のように想う親心。

私たち親は我が子の未来を想い、長い時間をかけて子育てするのですが、

監督さん方は2年半の高校野球を通して、私たちと同じように想い、正に子育てなんだと思います。


大好きな監督さん方の言葉 とても勉強になりました。


やる気にさせる 高校野球監督の名言ベスト66 

~目次~

本誌では監督さんのお名前に「監督」表記はありません。

ご勇退、ご転勤などもあり現在とは異なる監督さんもいらっしゃいますが、

表記のチームを導いて来られた監督さんに敬意を表し、敢えて「監督」を付けさせていただきました。


第一章 【リーダーの姿勢】


日大三 小倉全由監督 「リーダーだからって腕組んで胸張ってなくてもいいんです」

今治西 大野康哉 監督 「実績があるから監督として認めてもらえるのではなく 一緒にやってるから認めてもらえる」

智弁和歌山 高嶋仁監督 「用事がない限りはネット裏で観る 僕自身が勉強せんとね」

佐賀北 百﨑敏克監督 「片目をつぶることが大事」

今治西 大野康哉監督 「どんな素晴らしい助言をしても試合終了では遅い」

今治西 大野康哉監督 「教えてできないのは選手にも責任がある 教えてないのにできると思っているのは指導者のおごりだ」

日本文理 大井道夫監督 「 監督がベンチでウロウロしちゃったら子供はすぐに感じるんだよね」

愛工大名電 倉野光生監督 「名指導者になると猫にワンと鳴け 犬にニャンと鳴けと言うし それができるようになると思っちゃう でも、それは無理」 

前橋育英 荒井直樹監督 「優秀なコーチというのは表現を変えずに同じことを1000回言える 人を変えるには自分を変えないこと」

龍谷大平安 原田英彦監督 「お前は悪ない、オレが見てた、お前の責任じゃない」

東海大相模 門馬敬治監督 「「見逃すな」って選手にすごく怒るわけじゃないですか でも、一番見逃しているのは僕ら 選手に投げかけてる言葉って、結局は自分に言ってる言葉じゃないのという感じがするんです」
 
明秀日立 金沢成奉監督 「 ズバリ、好きになることなんですよ そいつを好きになってやらなければやんちゃは伸びないです」

関東第一 米澤貴光監督 「当然叱らなきゃいけないですけど つぶす怒り方なのか 自分からやろうと思える怒り方なのか 差はあると思うんです」

興南 我喜屋優監督 「舞い上がっている時間があったら次のことを考えろ」

日大山形 荒木準也監督 「本気で取り組まなければ本物は絶対につかめない」

今治西 大野康哉監督「一番の研修は自分のチームの練習 指導者は選手に鍛えられる 選手をバカにしたらいかん 選手は先生だ」

花咲徳栄 岩井隆監督 「采配でシグナルを出してれば「まだ危ないぞ」と選手も感じたかもしれない」


第二章 【組織力を高める】

日大山形  荒木準也監督 「毎日が評価。通知表です 見られてるのがわかるから緊張感の中でやることができる」

興南 我喜屋優監督 「小さなことに全力で取り組み 小さなことを確実にする子は間違いなく大きな仕事ができる」

佐賀北 百﨑敏克監督 「思わず知らず応援されるチームになれ」

花巻東 佐々木洋監督 「ベスト4より上は監督に意見するヤツがいないと勝てない イエスマンじゃ勝てないんです」

広陵 中井哲之監督 「どの子も活躍するわけではなくて どの子も絶対ミスするわけですよ だから、この子ならしょうがないという子をつくりたい」

北大津 宮崎裕也監督 「個性があるから相性がある 個性的な野球をしないと相性も生まれてこない」

県岐阜商 藤田明宏監督 「ひとつのことにこだわりを持って みんなでやったことが野球やチームワークにつながる 結果にも反映すると信じたいですよね」

佐賀北 百﨑敏克監督 「ここ一番で活躍できるヤツは反骨精神のあるヤツ ベクトルを反対に向ければものすごい力になる」

北海 平川敦監督 「 高校野球は一回勝負 自分の欲求とか思いとかじゃなくてチームの思いとか目的を達成するために戦うんです」


第三章 『人間力を鍛える』

聖光学院 斎藤智也監督 「 みんな人のせいにして「僕は正しい」と言う これが人間に性だし、防衛本能 でも、高校野球をやる選手に これをゼロにしたら強いだろうなと」

興南 我喜屋優監督 「選手が自ら気がついて取り組んで自立型の仕事ができれば野球は強くなる」

興南 我喜屋優監督 「誰かが犯したミスを見つけてしまったわけだから それをカバーするのが見つけた人の責任」

花巻東 佐々木洋監督 「元をだどりなさい、それが本当の感謝だ」

聖光学院 斎藤智也監督 「表面を変えれば変えるほど、内面からの光は消える 自分の本当の謙虚な気持ちを逆なでしているようなもんだから光は出てこない」

広陵 中井哲之監督 「今は本気で怒ってくれる人がおらん 親もおこらんのじゃないですか だから愛情に飢えている ほめるだけが愛情じゃないんです」

広陵 中井哲之監督 「感謝できたら怖いものはない」

日本文理 大井道夫監督 「単なる野球バカをつくるなら野球をやらないほうがいい」

前橋育英 荒井直樹監督 「本物というのは中身の濃い平凡なことを積み重ねること」

前橋育英 荒井直樹監督 「過去でモノを言うな、過去でメシを食えるのは横綱と総理大臣だけだ」

龍谷大平安 原田英彦監督 「ええカッコせえ カッコようなれや 甲子園で打ったらカッコええで」

聖光学院 斎藤智也監督 「人と比較するな 過去の自分と比較しろ」

広陵 中井哲之監督 「万年補欠で3年間ボール拾ってましたと胸張って言えるような子どもをつくりたい」

興南 我喜屋優監督 「あいさつとは安心のパスポート」

今治西 大野康哉監督 「人は出会う人の数は同じ 周りに人がいる人生を送るかどうかは神様が決めるんじゃない 自分の対応が決めるんや」


第四章 『力を引き出す』

東海大相模 門馬敬治監督 「ゲームで全力でやるのに何で練習を全力でやらないの」

智弁和歌山 高嶋仁監督 「お前ら、なんぼ寒い中で どんな練習してきたんや、思い出せ」

智弁和歌山 高嶋仁監督 「お前のエラーで何点取られたんや?2点?2ランいったら帳消しやな」

県岐阜商 藤田明宏監督 「本気と一生懸命は違う 本気というのは自分の中から湧き出てくる本当の気持ち」

日本文理 大井道夫監督 「笑顔で新潟へ帰ろう 泣くようなことはするな オレに約束できるか」

聖望学園 岡本幹成監督 「君ら、ツイてるから」

関東第一 米澤貴光監督 「こっから逆転するのが楽しいんじゃねーか それが高校野球だ」

興南 我喜屋優監督 「のほほんと動いているようでは次の準備に間に合わない」

日本文理 大井道夫監督 「監督が何も言わないヘボのほうがいいんだよ」

北海 平川敦監督 「やれることからやり直そう やってなかったこと、忘れてたことをもう一回自分でちゃんとやろう」


第五章 『壁を超える』

智弁和歌山 高嶋仁監督 「甲子園に出られるときって「行きなさい」という道があるのよ それを探さなアカン」

佐賀北 百﨑敏克監督 「壁というのはあるわけじゃなくて自分がつくるもの」

花巻東 佐々木洋監督 「目標を達成したからといって目的が達成されたわけではない」

愛工大名電 倉野光生監督 「自分の到達目標をここと決めてあると人間はそこまでが厳しい 目標が上なら簡単に超えていく」

日大三 小倉全由監督 「あきらめないことを選手に教えているか 一生懸命、目一杯、最後までやる その積み重ねをしっかりやることでチームを常に上のレベルまで持っていける」

興南 我喜屋優監督 「気持ちさえ前向きになれば、みんなが「そうではない」と言うことも「そうだ」に変えられる 非常識が常識になるんです」


第六章 『勝つための方策』

明徳義塾・馬淵史郎監督 「相手の嫌がることをするのが作戦だ」

花巻東 佐々木洋監督 「やったつもり 言ったつもり 踏んだつもり つもりつもって何もない」

佐賀北 百﨑敏克監督 「運というのはだれの目の前にもある それをつかむか つかまないかは本人次第だ」

明秀日立 金沢成奉監督 「勢いをは何だといったら信じることだと思うんです」

花咲徳栄 岩井隆監督 「負ける理由は考えない 勝つこと、トップを取ることしか考えない」


第七章 『失敗を生かす』

花巻東 佐々木洋監督 「失敗の考え方 失敗を成功につなげる選手は一流 責任を転換して失敗をくり返すのは二流 三流は自分が失敗したことすら気づかない」

花巻東 佐々木洋監督 「許されるミスと許されないミスがあるとすれば、許されるミスだよ そういうミスなら取り返せるぞ」

日大三 小倉全由監督 「失敗したからこそ強くなれる」

佐賀北 百﨑敏克監督 「こっちが思う以上に生徒は成長してる それを止めるようなことだけはしないようにしよう」


・・・あとがき・・・

監督が怒るのは、期待しているからだ。

怒るほうもパワーがいる、

見込みのない選手や、やる気のない選手には怒らない。

怒るのは、その人に期待をかけているから。

可能性があることに気づいてほしいからなのだ。

~中略~

自信とは、文字通り自分を信じること。

自分で気づき、行動を変え、それをコツコツと続けたときに、

初めて本物の自信がつく。

自信とは、人から与えられるものではなく、自らつかむものなのだ。

自分が変わるきっかけ、何かに気づくきっかけになるのが指導者からの言葉、

本気で接してくれる大人からの言葉だ。

その言葉には、即効性のあるものと、そうでないものがある。

言われた時には受け入れられず、腑に落ちなくても、何年かたって、

壁にぶつかったときにふと思い出す言葉もある。

指導者が本気で発した言葉は、年月がたち、経験を積んだとき、

初めて心にストンと落ちる瞬間があるのだ。

言われてから何年たっても、心の中で生き続ける。

それほど言葉の持つ力は強い。

本気でつきあうからこそ生まれる言葉。

本気で変わって欲しいと願うからこそ湧き出る言葉。

熱い想いからあふれ出る言葉こそ、今の時代に本当に必要なものではないだろうか。

時代が変わっても、変わらないもの。

時代が変わっても、変わってはいけないもの。

それが、高校野球の監督と選手の関係。

本気で夢に向かう者同士だから許される、

本気で怒り、怒られる関係だ。

大の大人が子どもの前で、泣いて、笑う。

特別な時間を共有した彼らにしか生まれない特別な関係。

時代遅れと言われても構わない。

本気で怒ってくれる人がいることが、どれだけ幸せなことかー。

それが、いつか必ずわかる日が来ると信じているから。

~中略~

本気で子どもとかかわるからこそ生まれる熱い言葉。

スポーツの世界はもちろん、学校教育、ビジネスにも通用するヒントが必ずあるはずです。

もちろん、人生にもー。



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