近くの塩田で取れた塩を土台にしたプレゼピオ
今年のクリスマスはいつも通り、ポルトガルのアルガルベで過ごすことにした。
まずベジャの町を過ぎてひたすら南下、スペイン国境の町カストロ・マリムに到着。駐車場もその隣の空き地もキャンピングカーがびっしりと駐車している。冬になったらドイツやオランダやイギリスなどのリタイヤ組が本国の寒さを避けて、ポルトガルに押し寄せる。何しろ温かい。ほとんどの人が半そでTシャツ一枚、短パンで歩き回っている。私たちでさえ、コートやセーターを脱ぎ捨ててしまった。
去年来た時、偶然プレゼピオが飾り付けられた会場に行き当たり、そのあまりの規模の大きさに魅せられてしまった。今年もまた見たいと思って去年の場所に行ったのだが、扉はきっちりと閉まっていた。町の通りには案内板が貼ってあるが、いったいどこなのか分からない。
観光案内所ツーリスモで尋ねようと行ってみたら、なんとその奥にプレゼピオが設置されていた。今年はカストロ・マリムの塩田で取れた塩をどっさり使ってプレゼピオを作っているという。
会場はまるで雪景色の様に真っ白。その上に様々な場面がとても詳細に再現されている。
10トンの塩を使い、4500体の人形を飾ってあるという。風車が回り、人形の職人たちの手が動く。思わず見入ってしまう。
プレゼピオとは馬小屋と言う意味。馬小屋で誕生したキリストをお祝いする人たち。
当時の生活様式を再現。
川に架けられた橋とその先には水道橋。
塩を運ぶのも薪を運ぶのもロバの出番。
素焼きの壺などを作る。
アラブ式建築と絨毯を売る店。
塩田で塩を作る人たち。
絵皿を売る店。
子供の遊び場。
野菜畑
オリーヴ油を絞る時に使う莚を編む様子。
荷馬車を作る職人。
釜戸でパンを焼いている。
カストロ・マリムのプレゼピオは当時のアラブ人の村の生活をとても細かく再現している。
ポルトガルのアレンテージョ地方やアルガルベ地方は800年以上にわたってアラブ人に支配されていたから、いまでもアラブ風の文化が残り、アラブ人風の顔つきをした人たちも多く見かける。
2020年、明けましておめでとうございます。新年もどうぞよろしくお願いいたします。