いやぁ、読者のみなさまの気も揉ませてしまったかもしれませんが、9月4日の丑三つ時(古い!)、待ちに待った前駆陣痛がいきなり10分間隔で始まりまして……あ、これ、もちろん娘の話ですよ。婿ちゃんの運転で病院に入りました。
でも、子宮口はほとんど開いておらず、収縮も弱いため、かなり時間がかかる由。一旦帰宅してもらうかも、とも。30分モニターした結果、婿ちゃんと私だけ帰宅することになりました。
仮眠をとって再び病院に行くと、状況はほとんど変わらず。さすが初産、22時間かかった私の初産(この娘を産んだとき)の悪夢が、否が応にも甦ります。
日赤で産んだのですが、当時は1日に10人前後が生まれていて、分娩室に入れる状態になるまでは病室で陣痛と闘わねばならず…。時間がかかるからと母は帰され、夫は仕事&忘年会で付き添う気なんぞなし(当時はそれが普通だったかも?)…。たった一人で痛みに耐えねばならない上、子宮口の開き具合を診てもらうにも、何十メートルも離れた陣痛室まで自分で歩いて行かされるのです。痛みのために途中でうずくまりながら辿り着き、やっとの思いで診てもらう度に「まだまだよ」と言われるときの絶望感...くじけそうになりながらも必死で病室に戻り...その往復を3~4回は繰り返したでしょうか...。それがまるで昨日???のことのようです。
娘は、子宮口を開くべく、とにかく歩くように言われており、廊下を往ったり来たり、階段を上ったり下りたり…。何度かつき合ったら私の方が先に疲れてしまい、婿ちゃんにバトンタッチ…。
ときどき襲われる収縮の痛みに、立ち止まって耐えて……
そのうち痛みも強くなり、間隔も狭くなると、歩けなくなって…婿ちゃんと交替で腰をさすってやり、一緒に呼吸法の「ヒ、ヒ、フーーーー」をすること数時間……
「ヒ、ヒ、フーーーー、ヒ、ヒ、フーーーー」
つき合う方も酸欠になりそうです……
夕方になると、寝ても居ても立ってもいられなくなったのに、婿ちゃんと私は記録を取るべく……ごめんね
そして、ここからが大変でした。この姿勢が一番楽なのですが、お腹につけているモニターの機械が圧迫されて、赤ちゃんの心音を取ることができなくなり、娘はベッドに寝かされることに…。
陣痛は強くなり、間断なく襲ってくるのに、子宮口がなかなか開いてくれません。私もそうでしたし、初産ではよくあることですが、辛いのなんの…いきみ(強い収縮)を逃すのが本当に大変なんですよぉ、そこの殿方の皆さん! しかるべき時が来ていないのにいきみのままいきんでしまうと、赤ちゃんの心音が下がり、苦しくなってしまうのです。赤ちゃんに負担をかけないように呼吸法でいきみをやり過ごすのですが、あぁ、思い出すのもおぞましい…
何時間も痛みに耐えた結果、「まだ5センチよ」と言われ、「え゛ぇぇぇぇ!? まだ半分……」と絶句して気が遠くなりそうになる娘。誰よりもその気持ちがわかる私は……思いつきました イメージトレーニング、プラシーボ効果しかない!
そこで、「ヒ、ヒ、フーーーー」の「フーーーー」のタイミングで、子宮口が柔らかく開く様子をイメージさせたのです。「子宮口が開くよぉ」「開いてきたよぉ」と声をかけながら。
するとどうでしょう、1時間後には7センチになりました! 「やった、これで行こう!」と娘を励まし、右手を私が、左手を婿ちゃんが握ってやって、3人で息を合わせ、 「ヒ、ヒ、フーーーー、ヒ、ヒ、フーーーー」「開くよぉ、開いてきたよぉ」………
何度も襲ってくるいきみの度に、「落ち着いて!」「大丈夫!」「上手だよ!」と声をかけながら、3人で闘うことそれから2時間。
はぁぁぁぁ、とうとう産みました! じゃない、生まれました!! 予想どおりの男の子です!!! 夜中になると踏んでいた助産師さんたちが最後は慌てるほどの急展開(分娩台に載ってからは10分)となりましたが、それでも病院に入ってから17時間が経っていました………。
直後に助産師さんに抱かれた孫ちゃんと初のご対面! 2時間ほどしてから、新米パパに抱っこされて…
(手の意味は "OK" or "金"? by 夫)
結局予定日まで3日を残して、3,130gで生まれました。最近の新生児は平均3,000gに届かないようなので、「大きいですね」と言われましたよ。1ヶ月前に切迫早産で騒いだことが嘘のようです。髪の毛もふさふさ…目鼻立ちは…… ??? 一体誰に似てる??? パパやママ、双方のじぃじ、ばぁばのパーツを、あちこちから拾い集めて出てきたかな???
それにしても、娘の産みっぷりは我が子ながら天晴れ、舌を巻きました。呼吸法を手伝ってやったのも功を奏したのかもしれませんが、長時間にわたり、何度もいきみを逃さなくてはいけなかったにもかかわらず、一度も弱音を吐かず、泣き言も言わず、声を張り上げることもなく、実に辛抱強く呼吸法を続けて乗り切りました。隣りのベッドのお母さんなんぞ、痛みに堪えかねて泣き出してしまい、助産師さんに叱咤されていたというのに...。孫ちゃんと対面したときより、その堂々とした産みっぷりに私は感動して涙が出ました。
娘ちゃんよ、あなたは偉かった&格好よかった! 小さい頃から辛抱強かったけど、こんなにも辛抱強かったとは...。本当にお疲れさん。あなたにおかあさんと同じ思いをさせずにすんで、おかあさんはとても満足だよ...(*^▽^*)v
出産後、分娩台で休む娘にビデオを向けながら、婿ちゃんがインタビューしました。
Q:母になった感想は? A:う~ん、まだ実感がない...
Q:産んだ感想は? A:激闘だった...
Q:では、次の子はどうしますか? A:また産んでもいいよ。
はぁぁぁぁぁ、なんとまぁ、「母は強し!」ですね。
深夜、婿ちゃんと帰宅して乾杯しました。「一緒に呼吸しちゃったわね」「こう言っては(ママに)悪いけど、ほっんと、疲れました...」
子宮内膜症がわかったのがちょうど1年前のこと...手術を乗り越えて子宝に恵まれたものの、切迫早産の危機に面し...この日1日だけではなく、「この1年間、ずっと大変でした」と。婿ちゃんも気疲れしていたようです。お疲れさま。
蛇足ですが、最近はお産のときにもアロマオイルを使うのですね。
事前に渡されていた病院オリジナルブレンド。担当医は「日本アロマテラピー学会」の認定医師です。
後日追記:さらに蛇足ですが...出産直後、助産師さんが大きなポリ袋に入ったドス赤黒い塊を持ってウロウロ...さらに、娘に見せて何か話しているようでした。グロテスクで印象に残ったので後で訊いてみると、なんと、胎盤だったとか。700gある立派な胎盤だと言われたそうです。でも、まさか...業者に売る?? プラセンタとして高価な健康食品に化けたりして???
とにかく、母親とは偉大なもの! 女性はもっと威張っていいと思うなぁ。娘を見ていてそう思った新米おばあちゃん、takuetsu@管理人でした。
追伸:最後の写真以外は大きくなりません。
お嬢さん、偉いですねえ。さすがは王女です。思い出しますが、痛みに弱い私の妻は、きゃーきゃーおめいて叱られた口でしたねぇ(やはり)。
梅ちゃん先生にも赤ちゃんが生まれましたね。母子とも健やかでありますように、お祈り申し上げます。
娘さん本当に天晴な産みっぷりですね
母子ともに無事でよかったです。
これからがもっと大変でしょうが、うれしい大変ですね。
赤ちゃんは笑顔を運んでくれます
新米おばあちゃんも、体に気を付けて、頑張ってください
そうですか、奥様は...って、えぇ?そんなにお若いんでしたっけぇ? やりましたね、okinaさん...(*^▽^*)
娘は立派でしたが、私は奥様と同じ。孤軍奮闘だったので、いきみをうまく逃せず、最後の方はもうしっちゃかめっちゃかだったような...(^_^;
日曜日に我が家に来ます。さて、どんな日々になることやら?!
ベビー用品は日進月歩、おもちゃもいろいろ変化しているのでしょうが、育児の基本は変わらないような気がします。
我が子(特に息子)で失敗した分を取り戻したい気持ちがなくもありませんが、孫ですものね、無責任に楽しみたいですね、やっぱり(#^.^#)
これから孫の記事が増えちゃうかしらん?
忙しくなるでしょうがお体に気をつけてくださいね。
お孫さんの成長が楽しみですね。
退院が一日早まり、明日我が家に来ることになりました。ばぁばの休憩は本当に束の間でした(^_^; 今日は整体してもらい、明日からの日々に備えております。
さぁて、どうなりますことやら?!
本当におめでとうございます。
まるで自分の孫でも生まれるようなリアル感を持って
読ませていただきました。
今のお産はこのようにして産むのですね。
私の場合も長女出産は、
20時間以上かかったかと思います。
何しろ31歳で初産、
高齢出産と騒がれて、大変でした。
そして子宮後屈で、陣痛微弱、
なかなか赤ちゃん降りてこなく、
陣痛促進剤の点滴を打ちながら分娩室へ行きました。
日々成長するお孫ちゃんへの楽しみが
また増えましたね。
本当におめでとうございました。
と同時にお疲れ様でした。
takuetsu女史は、付き添いで大変でした。少しのんびりされては如何。
31歳で高齢出産だなんて...今ではごく普通ですね。
でも、時代はどんなに移ろっても、女性の卵子の旬の時期は変わらないみたいですよね。産むのは早いに越したことはないようですね。
2時間ほど前にやってきました、家族3人で。今は束の間の昼寝?夕寝?をしています。まだ沐浴していないので、起きたらさせないと...。
のんびりしたかったのですが、できたのは1日でした(^_^;
今は入院期間が短いので、あっという間に出てきました(#^.^#)
これから初めての沐浴、さて、十の目に見守られながら、どんな表情を見せてくれるのでしょう?!