カマキリ・かまきり・釜切り

（画像は虫系が苦手な方用ハナカマキリ。当記事のスタンダードかまきりとは無縁）

通り遠い過去の出来事であっても、

時には、

4K動画のように鮮明に浮かび上がることもある。

ホモクロの最後の秋の中学生活にあって、

朝晩の寒暖差から、

風邪をひき微熱を出して学校を欠席した。

この時の、

ホモクロの学級委員は白崎くんやった。

当然確実にホモクロは、

白崎くんが、

お見舞いともども宿題の内容を持ってくることを確信していた。

そして、

いけないことやけど、

白崎くんを自室に上がらせて、

無理にでも抱きしめて、

布団の上に倒そうと企んだ。

白崎くんに嫌われてもいい😢

中学最後の秋やから😢😢

一方、

白崎くんは、

担任から、

ホモクロへの宿題を渡すように言われた。

スマホや携帯の無い時代、

こうした宿題の伝達を、

いちいち相手の家に持っていくという不便さがあったことには驚き🫢

白崎くんは、

小学校の頃から、

ホモクロと一緒やったから、

相手の考えが手に取るようにわかっていた。

嫌やけど、

学級委員という肩書きが、

ホモクロの家へと足を向かわせる。

白崎くんが、

チャリ🚲に乗ろうとしたとき、

ハンドルにカマキリがいた。

それを見た白崎くんは心に、

「ホモクロ。悪いけど、ぼくは行けない。キミを切るカタチになるけどごめんね」と言った。

そしてカマキリを捕まえて、

カバンに仕舞い込んだ。

ホモクロは布団の中で、

微熱を出しながら、

「白崎くん。白崎くん。白崎くん」と目を閉じて、

何度も呟いた。

そこに、

母親から友達が部屋に行くとの知らせが聞こえたので、

ホモクロは、

「秋の日のエクスタシー！！」と叫んだ！

ところが、

入って来たのは、

超メタボのごつもり君やった。

ホモクロが愕然としていると、

ごつもり君は宿題と、

白崎くんから預かったカマキリをホモクロに渡した。

ホモクロは目に涙を浮かべ🥹

「カマキリ。白崎くん、わたしと縁を切るの⁉️」と声を震わせた。

ごつもり君は、

バックから、

白崎くんに買ってもらった釜めしを取り出して、

割り箸でガツガツ食い始めた。

そして、

右手を左唇💋にあてて、

猫撫で声で、

「美味しいわ😍」と言い、

横座りした。

ホモクロは失恋の痛みとともに失礼な振る舞いのごつもり君に黙ギレ😡した。

作物は生きている

〈説明1〉

KIDS（子供たち）の発音は、

後ろの2文字のDSが子音の為、

Dは消音で発音されず、

Sは軽く発音するというルール（音法という）がある為、

KIDSの発音は、キィッとなる。

〈説明2〉

Eat it（食え）の発音は、

Eatのtはリに近い音になり、

itのtは消音で発音されないルールがある為、

Eat itはイーリッとなる。

〈説明3〉

百姓が百姓としての一生分の苦労を一代で一万回したら、

百姓✖️一万回として、

百万姓（ひゃくまんしょう）となるという100％近いヨタがある。

〈説明4〉

2020年の子供が一番嫌いな食い物はナスビ🍆やった。

本題や。

これは今から4年前の世の中がコロナ不況に喘ぐ、

ある夏の夜の出来事や。

当時小学5年生やったエイジは、

小学校時代の三つ上の先輩たちが、

地方の農家までチャリ🚲で行き、

畑から野菜をかっぱらって、

メルカリで転売する計画を立てていることを知っていた。

この先輩達はニックネームで、

ど近眼の失明、

秀才の飛び級、

メタボの肉弾、

ヤンキーのクラッシュの不仲4人組。

なぜ、

4人の不仲中坊が手を組んだのかというと、

コロナ禍を乗り越えようとする共通概念が働いたとのことやけど、

その痛ましくも馬鹿な結末に、

行動は責任を伴うという生きた格言を表す結果となった。

エイジの耳に入った通りに、

失明、飛び級、肉弾、クラッシュの不仲4人組は、

夕方から数時間もチャリ漕いで、

ある曲がった電柱の側の大きな野菜畑を見つけた。

すっかり夜がふけていたので、

ひと気はなく、

真っ暗な野菜畑を曲がった電柱の光がかろうじて照らしていた。

不仲4人組は喜んで、

バックパックに野菜を詰めていた。

そこに、

時代劇に出て来そうな百姓スタイルのオヤジが、

大きなかごを背負って現れた。

そして4人に、

「アニすっべえキィッ（KIDS）❗️」と叫んだ！

不仲4人組は怪訝そうに顔を見合わせた。

そして、

この怪しい百姓のオヤジと無言で視線を交わしていた。

が、

クラッシュがスルーして、

再び野菜を手に取ろうとしたとき、

百姓は、

「アニすっべえキィッ（KIDS）❗️」と叫んだ！

肉弾がドスを利かせて、

「やかましい百姓！」と怒鳴ると同時に、

百姓は素早い動きで、

背負ってたかごから小ナスビ🍆を取り出して、

肉弾の口に投げ込んだ！

小ナスビを咥えて苦しがる肉弾を見て、

他の３人は絶叫😱😱😱して、

肉弾を置き去りにして、

チャリ🚲で逃げた！

夜道を必死で逃げる３人の横からトラクターが急に出て来た！

そして、

運転していたあの百姓が、

「イーリッ（Eat it）❗️」と叫んで小ナスビを、

驚いて口を開けてしまった失明の口に投げ込んだ！

失明はナスビ咥えたまま、

チャリごと薮の中に突っ込んで行った！

クラッシュと飛び級は必死に逃げて、

トラクターから逃れた。

そのとき、

飛び級は震え声で、

「クラッシュ。アイツは百万姓かもしれないぜ」と言った。

クラッシュは百万姓ってナンやと尋ねると、

飛び級はパニくり、

「やっぱり百万姓や！！」と叫んだその時に、

「イーリッ（Eat it）❗️」という百万姓の叫びとともに、

草薮の中から小ナスビが飛んで来て、

飛び級の口に突っ込んだ！

飛び級はチャリ停めて、

ナスビを食いながら、

「クラッシュ。ぼくナスビが好きなんだ。食ってから帰るから、キミ逃げろよ。ナスビ大嫌いだろ？」と言ったので、

クラッシュは飛び級のアドバイス通りに1人で必死に逃げた。

朝日が昇り、

家に帰り着いたクラッシュは、

心配して起きていた両親に、

「ナニも聞くな！」と言った。

父親は、

「じゃあ、ナニも言うな！」と言い返した。

そこに、

インターホンが鳴ったので、

クラッシュは怯えて、

「出るな！！」と大声出した！

百万姓が追っかけて来たと思い込んでのことやった。

母親は呆れて、

「あなたのお腹が減ってると思ってウーバー呼んだのよ。野菜炒め定食持って来てもらったの」と言って、

玄関を開けた。

クラッシュは超に心臓バクバクやった😬❗️

が、

ホンマにウーバーやった。

父親はクラッシュに、

「飯食う前に、お前の夜遊びをこらしめる！」と強く言ってきたので、

クラッシュも負けずに、

「してみいや❗️」とドスを利かせた。

すると、

奥の部屋から百万姓が走って来て、

「イーリッ（Eat it）❗️」と叫んで、

驚いて口を開けたクラッシュに小ナスビを投げ込んだ！

クラッシュが絶叫すると同時に、

百万姓は逃げ去った！

後で超ギレ🤬していたクラッシュに父親は、

「あのお百姓は、お前たちの野菜泥棒の一部始終を4Kカメラ機能のスマホ📱で隠し撮りしてたんだよ。お前のこらしめに協力しなかったら農協を通して裁判に出ると言って来たから」と説明すると、

母親も、

「その代わり、協力してくれたらもぎたて野菜の詰め合わせをくれると言われたの。だから、つい」と説明した。

クラッシュはしばらく両親と気まずくなりながらも、

エイジたち後輩に、

「ナニがあっても曲がった電柱の側の畑から野菜を盗むなよ！人生変わるぞ！！」と警告した。

その言葉通り、

飛び級以外の３人の人生は変わった。

すなわち、

あんなに大嫌いやったナスビが大好きになって、

日に一度はナスビを食わないと気がすまなくなったということらしい。